シリア避難民支援の削減により子供たちの家庭内暴力が増加

パンのかけらを少しと、賞味期限切れ間近で、ドナー国がそれを始末しようと送ったレンズマメのスープで シリア人避難民の少年、アフマド・アサルは飢えで弱った体をなんとか保っている。彼は現在ヨルダン北東部マフラク県に在住している。この状況は、国連世界食糧計画(WFP)が難民キャンプ外で暮らすシリア人避難民への支援の削減を決定したことをうけている。

 

 

Syrian refugee women work at a second hand clothes shop at the Al Zaatri refugee camp in the Jordanian city of Mafraq

 

 

母親が肉抜きで作った食事を兄弟が食べ終えた後は、アフマド(13歳)には何もない。母親に対して怒鳴り、彼女に暴力をふるうことを除いては。というのも、アフマドは母親が食事の量を減らし、満腹になる楽しみを奪っているのだと確信しているからである。これは、母親が作っている食事が彼の嫌いなものなのに、空腹のために食べねばならない時のことだ。

 

しかしそれは、彼の母親アスマーが言う様に「高望み」 なのだ。彼女はこう指摘した。「5人の子どもの為の食事を、彼女が出来るだけの範囲で、子供が生きていくために、なんとかしようとしている。食糧引換券でもらえる食料は子どもたちに必要な量に満たないから、これを使うときは知恵をしぼっているのだ。」

また、彼女は、「レンズマメとかソラマメみたいな栄養価の高い、量の多い食材を買うようにしている。そしてこの引換券の残額でシャンプーとか洗剤など、いろいろな日用品を買っている。」

 

しかしアスマーが、強調するのは、この中では、食事の質や味を犠牲にせねばならず、また繰り返し同じ料理をするしかないということだ。そしてこのことで、彼女の子供たちは、常に食事について文句を言う。だが彼らが生き続け、健康状態を保ち続けるためには、アスマーの言うように「他に解決策はない」のだ。

 

al-Hayat紙(2015年06月01日付)/ 翻訳:増田まい

 

■本記事は「日本語で読む世界のメディア」からの転載です。

 

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