西本秀、市川美亜子
2015年6月6日10時28分
政府が「平和と安全のため」と位置づける一方、「違憲性」も指摘される安全保障法制をどうみるか。4コマ漫画「地球防衛家のヒトビト」を朝日新聞夕刊で連載中のしりあがり寿(ことぶき)さん(57)に5日、衆院特別委員会の法案審議を傍聴してもらった。
しりあがりさんは国会審議を生で聴くのは初めて。
第1委員室を見下ろす傍聴用の2階席に着くと、室内のスケッチを始めた。ふかふかのじゅうたんに布張りの椅子や机が並ぶ、テレビ中継で見慣れた部屋。「思ったより小さいな」
質疑の一番手は民主党の辻元清美議員。前日の憲法審査会で、憲法学者が安保法制について「憲法違反」との見解を示したことを受け、中谷元・防衛相に解釈改憲の妥当性についてしつこく問いただしていく。
しりあがりさんは身を乗り出したり、腕組みして考え込んだり。ニヤリとしたのは、中谷氏に近づき説明しようとする官僚を、辻元氏が「行かなくていいですよ!」と止めた場面だ。中谷氏の顔が赤くなる。「いろんな意味で破綻(はたん)してるけど、中谷さんとしては国を守るために法案を通したい。アンビバレント(二律背反)ですね」
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