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 日本年金機構がサイバー攻撃を受けて年金受給者や加入者の個人情報が流出した問題で、流出した約125万件の情報は949個のファイルに入り、そのうち7ファイルのみパスワードがかけられていた。関係者への取材でわかった。内規で定められていたパスワードがあったのは流出したファイルの1%に満たず、機構の情報管理のずさんさが改めて浮き彫りになった。

 流出したのは基礎年金番号、氏名、生年月日、住所の4種類の個人情報。年金記録を管理する「社会保険オンラインシステム」から記録媒体を使って「情報系システム」に移したデータが不正アクセスを受けた。

 データを移すのは、年金受給者や加入者に年金関係の通知を郵送する時に使うため。情報系システムと職員のパソコンとはLANで結ばれ、権限を持つ職員が中の情報を見ることができた。作業がしやすいように、パソコンにダウンロードしてファイルで保存することも可能としている。