次に、16番 久田議員の一般質問を許します。
〔16番 久田義章登壇〕
○16番(久田義章)
通告に従いまして、知的障害者支援にかかわる問題点について順次質問してまいります。
御承知のとおり、既に障害者自立支援法が施行され、当時国会で附帯決議された点とか利用者並びに施設側からいろいろな点が、いろいろ指摘されてきたところがあります。それに対応すべく改正された障害者自立支援法が平成19年4月より、国のさらなる利用者負担の軽減策が実施をされております。
現状、けやきに通所している利用者の中で、1カ月の利用料の個人負担額が軽減された方が18名の方がいるというふうに聞いております。しかし、けやきを利用している方は資産1,000万円以下という条件に多くは該当しないため、この利用者負担の軽減策を利用できず、保護者からは余りメリットがなく制度が改善されたとは思えないという声が聞かれております。子どもが将来、生活に困らないようにと家計のやりくりで、子どもの障害者年金を貯蓄して1,000万円をためたのに、なぜそれが資産条件になってしまうのかという疑問が多いようであります。支援費制度により障害者施設のあり方が、障害者基本法により大きく変わっています。ただし、障害者を取り巻く現場においては、家族を含めて支援費制度への変更により格段の進歩は実感されていないのが実情だと思われます。知立市におきましても、けやき作業所があり、障害者の活動の場となっていますが、手狭でキャパシティ不足になっており、早期の作業所の増設が望まれているところであります。
現けやき作業所が建設された状況とは、国、県のかかわり方も変わってきております。そういうことからして、知立市の障害者への手厚い対応が必要であると思います。
都市計画法の改正により、本年12月よりは市街化調整区域等での社会福祉施設の特例がなくなり、農地での開発行為の制限が厳しくなるということから、土地の提供をどのように考えておられるのかお聞きをしたいと思います。
就労支援としては、企業が提供していただく従来の授産作業は下請の家内作業的であり、常時作業があるわけではなく、障害者も地域で働く場所を確保する必要があります。類似の施設、例えば高齢者施設の協力から始まって、一般の企業内でも職を得ることができる授産施設が必要となります。企業内を想定した作業訓練、対人関係訓練、体力訓練等が考えられるところであります。
就労支援においては、外部作業が可能となっても、場合により失職する場合もあります。持続的に作業訓練ができ、わずかでも収入が確保できる作業所、もしくは福祉工場的な施設も確保することが必要であると考えますが、そこら辺をどのようにお考えになっているかをお聞きしたいと思います。
第2けやきでは、重度身体障害者の方も利用できる複合施設を考えているのか、現在、在宅でニーズがあるか把握しているか、あわせてお聞きをしたいと思います。
生活介護、生活指導を受けられ、自立を助ける機能ということで、自立支援とともに家庭外での職場に出る以前の教育支援及び通常の自立生活ができるように、施設内教育が可能となる施設構成が必要であると思うが、そこら辺はどのようにお考えになっているかお聞きしたいと思います。
また、在宅福祉の中で介護者のためでもある制度でショートステイというメニューがあるわけでありますけれども、家族の事情により家庭での介護が受けられない場合、施設者で障害者を受け入れる施設が必要であると思うが、そこら辺はどのようにお考えになっているかお聞きしたいと思います。
現在、定期的に市外のどの施設に、何人利用されているのかお聞きしたいと思います。
また、移送方法をどのようにされているのか承知しておればお聞きしたいと思います。
また、今、知立手をつなぐ育成会の方が互助的にレスパイト事業をやってみえますが、これを第2けやきでできないかお聞きしたいと思います。障害者のサポート施設があり大切な受け皿となっています。ボランティアを含め、さまざまな人たちの拠点となる施設が必要であると思います。団塊の世代のサポートも重要であり、開かれた拠点の確保が必要であると思います。作業所で生産品を一般の方に販売できるようなスペースも必要であると思うが、どのように考えておられるか、そこら辺をお聞きしまして、私の第1問とさせていただきます。
〔16番 久田義章降壇〕
○議長(高木正博)
福祉子ども部長。
○福祉子ども部長(野々山敏雄)
障害者福祉についてお尋ねがありましたので答弁をさせていただきます。
まず、就労支援につきましては市内の施設として知的障害者の通所授産施設があります。今後、養護学校の卒業生などの受け入れもありますので、現在のけやき作業所だけでは定員がいっぱいで受け入れ困難となります。こうしたことから、社会福祉法人けやきの会では、就労支援として第2けやき作業所の建設に向けて準備をしております。市といたしましても、けやきの会に用地の無償貸与や建設費補助など、できる限りの支援をしていきたいと思っております。計画予定地につきましては、現在、福祉の里八ツ田の周辺で土地の確保を進めております。この地域は農業振興地域ではありますが、福祉の里が近くにあり、立地条件としては最適な場所と思っております。
第2けやき作業所につきましては、就労継続支援ができるような作業所を計画しており、企業等への就労移行ができるような訓練を行うと同時に、作業所での工賃収入も少しでも確保できるような施設として、けやきの会と協議をしていきたいと思っております。
また、外部作業が可能になっても失職する場合はとのお尋ねでございますが、こうした方につきましては再び受け入れができるような体制にしていきたいということで、けやきの会とも調整をしていきたいというふうに思っております。
重度の障害者の受け入れということでございますが、現在けやき作業所の中で重度心身障害児の通所、通園事業を実施しております。この関係で引き続き継続して利用をしていけるよう事業展開を図ってまいりたいと思っております。
また今後、このような方の需要は見込まれるのではないかということは思っております。
また、自立支援の補助につきましては障害者の方が民間企業へ就業できる支援として就労移行支援事業がございます。これには利用者の心身の状況、その希望に応じた適切な受け入れ先が確保できるよう、就労支援員による改革、受け入れ先の確保が必要となってまいります。それには公共職業安定所や県の障害者職業センターなど関係機関と連携をとり、そして利用者が円滑に職場に定着できるよう支援をしていきたいというふうに思っております。
ショートステイ事業でございますが、職員が24時間体制をとるような、24時間体制のショートステイということにつきましては一度、第2けやきの建設に向けて、そういうことができるかどうか協議をさせていただきたいと思っております。このショートステイの実績でございますが、平成18年度の実績で申し上げますと利用延べ日数は1,105日でございます。実利用人数は31人、利用施設、主なものでございますが、知的障害者につきましては刈谷市のペガサス、安城市のハルナ、東浦のまどかなどでございます。また身障者の方は豊田市の光の家、西尾市のピカリコなどを利用されております。
移送の方法でございますが、保護者の自家用車での送迎が主でございます。またレスパイトの関係でございますが、現在、育成会の方が自主的にやってみえるような関係がございますが、今後レスパイトにつきましては、日中の一時預かりができるような、そういった施設整備を第2けやきの中で整備をしていく方向で協議をさせていただきたいと思います。
あと障害者のサポートをするための拠点となる施設の整備ということでございますが、障害者や関係団体が活動できる施設として、第2けやきの建設とあわせて施設整備をしていきたいと考えております。こうした中で施設の中に作業所の生産品の販売など、福祉ショップ等ができるようなスペースの確保ができるか、今後検討をしていきたいと思っております。
以上でございます。
○議長(高木正博)
16番 久田議員。
○16番(久田義章)
答弁ありがとうございました。
土地の確保に関しましては、福祉の里の近辺で探しておるということがわかりました。
就労支援の方では工賃が少しでも上がるように努力をしていただいておると。ショートステイの方は24時間体制は検討していくと。それとレスパイトについては、これはやっていただける方向で進んでおるわけですね、ありがとうございます。
愛知県では障害者の自立支援法の後押しをするために、障害者施設の運営に助成制度を設けるということで6月補正で計上をしておりまして、7月から実施をするという方針だそうですけれども、当市はどういうふうに扱っていくのか、この点を一つお伺いしたいと思います。
それから、私は前々からかねて、この衣浦東部の中で広域の中で入所施設を建設をしたらどうかという提言をしておるわけですけれども、事務的なレベルで今、どんなような話が出ているのか、あるいは全くないのか、そこら辺もお聞きをしたいというふうに思っております。
それと、現在ケアホームとして、けやき太陽があるわけでございますけれども、入所希望が結構多いということで、これを第2けやきの方に建設の計画があるかないか、そこら辺も一つお聞きをしたいというふうに思います。
それと今後、団塊の世代の皆さんだとかボランティアの皆さんが、この第2けやきの方を手伝っていただけるという話もあるわけでありまして、土曜日だとか日曜日、あるいは夜間、これをどういうふうに考えておられるのか、これも一つお聞きをしたいと思います。
現在、けやきの家ではクッキーをつくっておるわけですけれども、クッキーの売り上げも徐々に伸びているということも私、聞いておりますけれども、売り上げをどんどんふやしていくという意味で販売先を拡販していきたいというお話も聞いております。こういうクッキーをぜひ知立の保育園のおやつに使っていただいて、販路を確保していけないものか、こういうことをお願いいたしまして私の第2問にさせていただきます。
○議長(高木正博)
福祉子ども部長。
○福祉子ども部長(野々山敏雄)
まず、ケアホームやグループホームなどの小規模事業者を対象とした県の補助制度、それから通所授産を利用する際に支給される奨励金の関係が新聞でも出ておりました。この関係でございますが、県が単独事業として実施されるということを聞いておりますので、知立市におきましても該当があればこの補助を受けながら事業の実施をしていきたいというふうに考えております。
また、広域入所の関係でございますが、今、事務サイドで具体的な動きというのはありません。今、自立支援法の関係でこの広域入所の関係がなかなか検討できる状況ではないと思いますが、一度機会がありましたら、そういうことの議論ができるかどうか検討させていただきたいというふうに思います。
次に、ケアホームの関係でございます。第2けやきにケアホームの建設計画があるかとのお尋ねでございますが、このケアホームにつきましては、現在、けやき太陽、これ男性だけの方の入所で今、やっているわけですが、今後におきまして非常に入所希望者が多いというふうにきいておりますので、第2けやきの中にケアホーム、まだ定員、規模等は具体的にけやきの方で検討をしていただいているところでございますが、建設をする予定で今計画をさせていただいております。
次に、障害者や関係団体などが活動できる施設の関係でございますが、土日あるいは夜間の利用等でございますが、まずこの関係につきましては知的障害だけではなく、障害の関係、身体、精神あるいは発達障害等の方々の家族、あるいは関係団体の方々が活動あるいは交流ができるような寄り合いの場というんですか、そんなようなことを考えております。そういう中で夜間あるいは土日の利用ができるかということにつきましては、今後、建設計画を具体的に検討する中で、この利用形態を含め、障害者団体等の御意見も聞きながら検討をしていきたいと思っております。
あと、クッキーの関係でございますが、クッキーの件につきましては保育園は単独で調理、あるいはおやつ等もやっておりますので、量がどの程度かということもありますが、園長会に諮って検討をさせていただきたいというふうに思っております。
以上でございます。
○議長(高木正博)
 これで、16番 久田議員の一般質問を終わります。