権力に逆らうということ
権力に逆らうということ
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権威に逆らうとお金持ちになれる?
http://kanemochi.kyokasho.biz/archives/1044
フツーの人と同じような常識的で大人しいことばかりやっていては、そうそうお金持ちにはなれない。そのせいか、お金持ちになる人の中には権威に対して猛反発するタイプの人が結構多い。だが権威に対する反発は下手をすると貧乏人へ一直線にもなる諸刃の剣だ。
ジョージ・ソロス氏は国家と戦争して大儲け
世界的な超大富豪である投資家のジョージ・ソロス氏は、通貨当局に金融戦争をしかけて大儲けしてきた。
国家権力と争いになると、合法とか違法などという問題は関係なくなってしまう。国家はその気になれば何だってできる。ソロス氏は勝ったからよいようなものの、下手をすると逮捕で牢屋行きだ。
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この文章、権威と権力を混同していると思うのだが。
権威とは、その道のトップ、とかいうヒトである。
たとえば、演劇のトップ、映画監督のトップ、宗教のトップ、学問のトップ、などがあるだろう。
権威は、そのヒトの属する分野外からすれば、全く歯が立たない。
いくら映画監督のトップであろうが、医学界に行けば全く歯が立たずペーぺーになってしまうだろう。表向きは良く対応してもらったつもりになっても、陰で小馬鹿にされているかも知れない。
これに対して、権力とは、そのヒトの属する分野内での権威と言える。
分野のヒエラルキーの中にいるのであるから、このヒトの言うコトは絶対であり、逆らうことなどあり得ない。小馬鹿にすることもあり得ない。
権力とはしばしば、企業での権力とか国家権力を指すが、企業も国家も、自分たちの属するモノであり、そこから逃れるのは非常に難しいのである。
さて、国家による法律違反の隠蔽に直面し、ドイツに亡命したワタシは、"国家権力と争いになると、合法とか違法などという問題は関係なくなってしまう。" という表現に、非常にリアリティを感じている。
しかし、この著者も、まだ勘違いしていると思う。
国家はその気になればなんだってできる。しかし、やはり違法なものは違法なのである。
違法だからこそ、ウォーターゲート事件で大統領が失脚してしまったりするのである。
違法なものを、法律に取り決めた通りに取り締まるからこそ、「法治国家」といえるのである。
この著者も、いくら国家権力であっても違法なことはしてはいけない、という意識が、日本のなんでもありの官僚独裁主義の中で麻痺していると思う。
この文章を読み、改めて、日本という国を変えなければならないと思った。
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