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 麻生太郎副総理兼財務相は5日、北京を訪れ、中国共産党最高指導部メンバーの張高麗(チャンカオリー)・筆頭副首相と会談した。双方が「戦略的互恵関係」の強化に向けて努力することに合意。日中関係の雪解けに向けた動きが進む中、経済では協力できる分野が多いと見こむ。

 会談で張氏は「財政金融分野での協力をさらに前進させることを心から望んでいる」と発言した。麻生氏によると、「爆買い」と注目を集めた中国人旅行客の日本での消費や、貿易・投資関係について意見が交わされたという。

 一方で張氏は「両国は歴史を直視して関係を正常化させるべきだ」との中国側の主張を繰り返した。これに対し、麻生氏は「アジア諸国民に苦しみを与えた事実からは目を背けてはならない。この点については歴代総理とまったく変わらない」とする安倍晋三首相の考えを紹介した。