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 フィリピンのアキノ大統領は5日、自衛隊が将来、南シナ海で活動する場合を想定し、給油などのために自衛隊がフィリピン軍の基地を使うことを認める「訪問軍協定」の締結に向けた議論を始めたい意向を示した。都内の日本記者クラブでの会見で述べた。

 中国がフィリピンやベトナムなどと領有権を争う南沙(スプラトリー)諸島で埋め立てを進めるなか、自衛隊の部隊が実際に南シナ海を訪れて存在感を示すことに期待感を表明した。

 アキノ氏は会見で「自衛隊が南シナ海でパトロールをし、航空機が比軍基地での給油を求めた場合、施設を使わせるか」と問われ、「この件は(4日の)首脳会談で議論した。訪問軍協定に向けた議論を始めるつもりだ」と明言。「協定には上院の承認が必要」と留保はつけつつ、両国の戦略的な連携が進んでいくことを「歓迎する」と述べた。