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グーグルの新社屋は「サーカスのテント」のよう

グーグルは、透明なテントのような新本社社屋の建設を発表していたが、用地が確保できず、計画の見直しを迫られていた。そこで彼らは、規模を縮小した新案を市議会に提出。夢の実現に向けて、計画は再スタートを切った。

 
 
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TEXT BY LIZ STINSON
PHOTOGRAPH COURTESY OF GOOGLE
TRANSLATION BY HIROKI SAKAMOTO/GALILEO

WIRED NEWS (US)

  • Google on Friday filed plans at Mountain View City Hall for a translucent domed building that would rise several stories near the company's current headquarters northeast of Highway 101. (Handout photo)

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グーグルはカリフォルニア州マウンテンヴューに、超未来的な建物からなる広大な複合施設の建設を計画していた(日本語版記事)が、先月計画の見直しに直面した。

グーグルは当初、約20万平方メートル(東京ドーム4個分強)という広大な土地の大部分を、透明なテントのような建造物群のための用地にするつもりだった。しかし、市の考えは違った。投票の結果、市議会はその土地の大部分(約13万平方メートル)の権利を、ビジネス用SNS「LinkedIn(リンクトイン)」に与えたのだ。グーグルには要求のわずか1/4、約4万7,000平方メートルしか与えられなかった。

グーグルは5月29日(米国時間)、当初の計画よりも大幅に狭い土地に新社屋を建てる企画書を市議会に提出。彼らはその用地を「チャールストン・イースト」と呼んでいる。

約7万5,000平方メートルのその区画は、現在のグーグル本社(Googleplex)の対面に位置し、両者はチャールストン公園によって隔てられている。

デンマークの建築事務所「BIG」と、ロンドンを拠点とするデザイナー、トーマス・ヘザーウィックによりデザインされた原案では、マウンテンヴューのノース・ベイショア地区に4棟の新オフィスビルが建設される計画で、約20万平方メートル以上のオフィススペースが必要だとされていた。

(関連記事)建築家ビャルケ・インゲルスが描く「未来都市」のつくりかた

グーグルの構想は、現代風の公園建設を示唆するものだった。このプロジェクトを支持するマウンテンヴュー市議会のレニー・シーゲル議員は、それを「アーバン・ヴィレッジ」と形容する。実現すれば、小売店や、将来実現するかもしれない住宅建物によって市民が集う、多目的スペースとなる。

原案にあった透明のガラスで覆われた4つの建造物は、オフィスというよりも、むしろ宇宙時代の「サーカスのテント」のように見える。実際、サーカスのテントのように、その建造物は動かすこともできる。いつか時代遅れになるかもしれない建物を建てるのではなく、無限に再構成可能な建造物をつくることで、グーグルは時流に取り残されないことを目指しているのである。

グーグルが新たに提出した新案も、同じようにモジュール構造の建物をガラスのドームで覆ったものとなっている。彼らは元々のヴィジョンを実現させようとしているのだ。

 
 
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