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来年 三重県で開催「伊勢志摩サミット」
6月5日 18時37分

来年 三重県で開催「伊勢志摩サミット」
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安倍総理大臣は、羽田空港で記者団に対し、来年、日本で開催されるサミット=主要国首脳会議について、「G7のリーダーたちに、日本のふるさとの情景を肌で感じていただきたい」と述べ、三重県で開催し、「伊勢志摩サミット」とすることを表明しました。
この中で安倍総理大臣は、来年、日本で開催されるサミット=主要国首脳会議について、「サミット開催候補地は、どの候補地もそれぞれ甲乙つけがたい、大変すばらしい場所だった。選定においては大変迷ったが、日本の美しい自然、豊かな文化・伝統を世界のリーダーたちに肌で感じてもらえる、味わってもらえる場所にしたいと考え、三重県で開催することを決定した。伊勢志摩サミットだ」と述べ、三重県で開催し、「伊勢志摩サミット」とすることを表明しました。
そのうえで、安倍総理大臣は、「伊勢神宮は悠久の歴史をつむいできた。そして、たくさんの日本人が訪れる場所であり、日本の精神性に触れてもらうには大変よい場所だ。ぜひG7のリーダーたちに訪れていただき、伊勢神宮の荘厳で凛(りん)とした空気を共有できればよいと思う。さらには大小の島々、美しい入り江、志摩には日本の原風景とも言える美しい自然がある。ぜひ日本のふるさとの情景をリーダーたちに肌で感じていただき、絶景をともに楽しみたい」と述べました。
さらに、安倍総理大臣は、誘致活動を進めてきたほかの候補地について、「それぞれ地域・地方の特色をもった候補地だ。外相会議、財務大臣会議など、サミット関連の閣僚会議も開かれる。そうした会議をそれぞれの候補地で開催することを検討したい」と述べました。
サミットの開催地を巡っては、仙台市、新潟市、長野県軽井沢町、浜松市、名古屋市、三重県志摩市、神戸市、広島市の8つの地域が誘致活動を進めてきました。

サミット開催決定 地元は

安倍総理大臣が来年のサミットの首脳会議を三重県で開催し、伊勢志摩サミットとすることを表明したことを受けて、三重県伊勢市の鈴木健一市長は「サミットが伊勢志摩地域で開催されることが決定し、誠に喜ばしいかぎりです。伊勢市にとってサミットが国際観光都市としての大きな一歩となり、子どもたちが世界に目を向ける絶好の機会となるものと期待しております。世界に誇れる伊勢のおもてなしの心で内外の賓客をお迎えしたいと思います」というコメントを発表しました。
また、伊勢志摩地方の鳥羽市の木田久主一市長は「大変うれしく思っています。伊勢志摩は繊細で優美な景観、女性が持続可能な漁業を続ける海女(あま)漁など、世界に誇るさまざまな魅力にあふれています。サミットを機に伊勢志摩が世界に大きく発信され、たくさんの国の皆さまがこの地に訪れていただくことを期待しております」とのコメントを発表しました。

警備上の利点も

来年のサミットの開催地が三重県志摩市に決まり、警察庁は、警備準備室を設置して、首脳会議の会場予定地となる「賢島」にある「志摩観光ホテルクラシック」や周辺を視察するなどして、警備や交通規制の計画を作成することにしています。
賢島は、周りを海に囲まれた英虞湾に浮かぶリゾート地で、本州と島を結ぶ橋が2本しかないため、人の出入りをチェックしやすく、都市部と比べて警備しやすい利点があります。
また、愛知県常滑市にある中部国際空港と直線距離でおよそ60キロの場所にあり、各国の首脳がヘリコプターで移動することもできるなど、陸路以外の移動手段が確保できるのも利点です。
一方で、課題もあります。サミットに合わせ、首都・東京などの都市部がテロなどに狙われるケースにどう備えるかです。平成17年にイギリスで開かれたサミットでは、開催地のグレンイーグルズからおよそ570キロ離れた首都ロンドンがテロの標的となりました。
今回のサミットは、過激派組織IS=イスラミックステートが日本をテロの標的にすると主張して以降、初めて日本で開催されるサミットです。
さらに総理大臣官邸の屋上に小型の無人機「ドローン」が落下する事件も起きていて、警察庁は、こうした新たな脅威に対する警備にも万全を尽くすことにしています。

日本での開催 これまでに5回

サミットは、日本ではこれまでに5回開かれています。1979年(昭和54年)に初めて日本で開かれたサミットは、当時の大平総理大臣のもと、東京で開催されました。
その後、1986年(昭和61年)は、中曽根総理大臣、1993年(平成5年)は、宮沢総理大臣のもと、いずれも東京で開催されました。
2000年(平成12年)のサミットは、初めての地方開催という政府の方針を受けて、8つの地域が名乗りを上げ、当時の小渕総理大臣が、基地問題などを抱える沖縄の苦労や困難を世界の首脳に知ってもらいたいとして、沖縄県名護市での開催を決めました。
この「九州・沖縄サミット」は、小渕総理大臣の死去に伴い、森総理大臣のもとで開催されました。
2008年(平成20年)は、第1次安倍政権のもと、安倍総理大臣が、みずからが掲げる「美しい国、日本」のイメージにふさわしいなどとして、北海道の洞爺湖地域に決め、サミットの地方開催が定着しました。
「北海道洞爺湖サミット」は、安倍総理大臣の辞任に伴い、福田総理大臣が議長を務め、地球温暖化対策が主要な議題となりました。

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