しんや [著] 2015/06/04 14:00
このエントリーをはてなブックマークに追加

← 1 2 3 4 →

クラウドは今や"ニューノーマル"に、変化を示す「8つのパターン」(2)

ポイント3:顧客のニーズは多様で、それぞれ異なる

 AWSが他のどのインフラストラクチャー提供会社よりも秀でているものの一つは「豊富で多様なサービスと機能」です。他社がAWSにおけるEC2やS3などのいわゆる「コアサービス」相当のラインナップなのに対し、AWSはそれらに加えて分析、モバイル、デスクトップと言ったテーマ別のサービス、また資格試験や技術部隊の存在などがあり、それでいて各要素の「進化」はとどまるところを知りません。

 実際の業務のサイズやカタチは「千差万別」であるのが正直なところ。AWSでは顧客のニーズにあったプラットフォームを用意しており、必要最低限に併せて標準化を行うことで柔軟な対応を行っています。「さまざまなワークロード、要望に対して一つ一つ解を出してきたことがクラウドがニューノーマルになった背景にもつながってくるのでは」と長崎氏はここまでAWSが成長した要因として、この点を挙げていました。

ここではECのためのフルマネージド型ファイルシステム:EFSに関する紹介も行われました
(ここではECのためのフルマネージド型ファイルシステム:EFSに関する紹介も行われました)

ポイント4:企業のデータ活用はかつてないほどに拡大

 データの収集/保管/分析/共有といった作業は、かつてはとても困難を伴うものでした。ですが現在では、これら困難なタスクについても、実現するためのスキームがそろっています。RedshiftやKinesis、EMRなど、顧客の使い方に応じて選択可能になっており、利用の敷居はグンと低くなっています。

 多くの企業がビッグデータ分析をAWSで実施していますが、最近ではより効果的なデータ活用に向けて、機械学習を利用する顧客が急増しています。機械学習といえば、専門家が必要な領域でもあり、決して簡単なものではありません。

 そんな「機械学習」、実はAmazonではその歴史は非常に長いものを持っています。Amazonで商品を購入する際、「この商品を買ったお客さまは、こんな商品を買っています」と目にすることが多いと思いますが、あの情報を処理している部分で機械学習(この場合は"レコメンデーション"という手法)が活用されているのです。

 2015年4月に発表された「Amazon Machine Learning」も、そのような背景から生まれたものでした。社内ですでに実践されていた機械学習のノウハウを、誰でも使うようにできないか、というのがサービス開発のきっかけだったそうです。

ポイント5:古い足かせからの開放

 遅々として進んでこなかった分野についても、昨今では改善・改革が加速しています。昔であればDWH(データウェアハウス)がそうでした。しかし現在では、この分野についてはAmazon Redshiftというサービスが登場しています。RDSの分野でもAuroraが、そしてデスクトップ環境ではAmazon Workspacesが登場しました。


こちらの関連記事もおすすめです

プロフィール
しんや シンヤ

2010年末~2013年前半位までの期間で興味のある勉強会に頻繁に参加。参加してきた勉強会のレポートブログとTogetterをひたすらまとめ続け、まとめ職人(自称/他称含む)として暫く過ごしておりました。色々な縁あってDevelopers Summit 2013では『公募レポーター』も務めました。

2013年05月『出張ブロガー』を経て2013年08月にクラスメソッド株式会社へ転職。現在は業務(AWS及びその周辺技術を扱う)の傍ら主な投稿の場を自社ブログに移し、色々なテーマのエントリを投下している日々です。時々イベント告知ブログや宣伝ブログも書いたりしてます。

Twitter: @shinyaa31

Blog(個人): Shinya’s Daily Report
主な勉強会参加記録(2013年2012年2011年

Blog(会社): しんや | Developers.IO


記事へのコメント・トラックバック機能は2011年6月に廃止させていただきました。記事に対する反響はTwitterやFacebook、ソーシャルブックマークサービスのコメントなどでぜひお寄せください。