北海道釧路市の地震で会見する気象庁=4日午前

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 小笠原諸島沖でマグニチュード(M)8・1の巨大地震が発生した衝撃が冷めやらないなか、今度は北海道釧路市を震度5弱の揺れが襲った。先の小笠原地震をはじめ、夕刊フジで数々の地震を的中させてきた予知研究の第一人者、電気通信大学名誉教授の早川正士氏は、2日時点で、この釧路市の地震に警鐘を鳴らしていた。次はどこが危ないのか。首都圏に近い北関東でM5・0規模が起きる可能性があるなど広い地域で要警戒としている。 

 人々が寝静まる明け方をまたも大きな揺れが襲った。4日午前4時34分ごろ、北海道釧路市阿寒町で震度5弱の地震があった。気象庁によると、震源地は釧路地方中南部で、震源の深さはごく浅く、地震の規模はM5・0と推定される。

 気象庁は今後1週間以内に震度4程度の余震が発生する可能性があると注意を呼びかけている。

 『地震は予知できる!』(KKベストセラーズ)の著者で、日本地震予知学会会長の早川氏は今回もまた前兆を捉えていた。自身が主宰する地震予測情報サービス「地震解析ラボ」(会員制サイト)で今月2日に「6日から17日の間に、根室から釧路沖にかけて内陸海底ともにM5・0前後、最大震度3程度」と発表していた。発生時期は2日前倒しになったが、地震の場所と規模をピタリと当てた。

 早川氏は地震が起こる約1週間前、前兆現象として起きる地殻のヒビ割れに着目。このヒビが発生させる電磁波が、地球上空の電離層に与える影響を各地の観測所でキャッチし分析、発生場所と時期を予測している。

 釧路市の地震について早川氏は「北海道の2つの観測所で電離層の乱れを観測していた。実際の発生時期よりも数日前に地震が起きることもある」と説明する。

 早川氏は1日発行の夕刊フジ紙上で、「7日までに北海道の十勝から岩手にかけて内陸ならM5・0前後、海底ならM5・5前後、最大震度4程度」の恐れがあると警告していた。この予測と4日発生の釧路市の地震は別もので、「引き続き警戒が必要」と話している。

 今回の結果に、ツイッター上で「やばい、また当たってる」「予想当たっちゃったのね、北海道被害は大丈夫なのかな」などと反響が広がっているが、十勝から岩手のほか今後、注意するべき地域はどこか。

 「10日までに鳥取から島根にかけて内陸海底ともにM5・0前後、最大震度4程度。11日までに福島から茨城にかけて内陸海底ともにM5・0前後、最大震度4程度。14日までに和歌山から徳島にかけて内陸海底ともにM5・0前後、最大震度4程度。それぞれ兆候が出ている」(早川氏)

 あらかじめ地震の発生を想定し、冷静に対処したい。