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最終更新:2015年6月5日(金) 19時46分

韓国 “MERS”死者4人に、広がる混乱

 中東呼吸器症候群=MERSコロナウイルスの感染拡大が続く韓国で、新たに1人が死亡し、死者は4人に増えました。MERSへの対応をめぐり、行政内部での対立も表面化するなど混乱が広がる一方です。

 5日午後4時半ごろ、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が、MERS隔離施設になっているソウル市内の国立病院を訪問しました。

 「(MERS)拡大が収束し、国民が安心し、皆さんの苦労も早く終わってほしい」(韓国 朴槿恵大統領)

 医療スタッフを激励しましたが、感染の拡大が収まる気配はありません。新たにMERSで死亡したのは、病院で隔離されていた76歳の男性で、中東から帰国した最初の患者と入院中に接触し?$H$_$i$l$F$$$^$9!#$^$?!"4Z9q6u73$N44It$r4^$`#5?M$N46@w$,?7$?$K3NG'$5$l!"4Z9q73A4BN$G$*$h$=#1#7#0?M$,3VN%BP>]$H$J$C$F$$$^$9!#

 これまでのMERS感染者は41人、死者は4人に増えました。医療施設や自宅で隔離対象となっているのは、およそ1600人に上っています。

 「こうした中、感染が確認された38歳の医師が、こちらのビルで開かれていたおよそ1500人が参加する行事に参加していたことを、ソウル市長が昨夜、緊急会見で明らかにしました」(記者)

 「受け身で監視する緩い対応では、市民の安全を守れないと判断した」(韓国ソウル市長)

 市長は、保健福祉省からソウル市への連絡が遅れたと政府を批判し、市独自の判断で参加者全員に自宅待機を要請しました。

 これに対し、保健福祉省は、“ソウル市には速やかに情報を提供してきた”と反発。

 「ソウル市が一方的な立場を発表して、国民に不必要な誤解と心配を与えたことを大変遺憾に思う」(韓国 ムン・ヒョンピョ保健福祉相)

 行政がゴタゴタする一方で、MERSは首都圏から地方にまで飛び火しました。感染者は、これまでソウルと周辺の京畿道(キョンギドウ)に限られていました。しかし、感染の疑いがある70代の女性が隔離指示に従わず、京畿道から韓国南部の全羅北道(チョルラホクドウ)にある自宅に帰ってしまったのです。

 自宅がある村には100人ほどが住んでいますが、村の入り口は閉鎖され住民の出入りは制限されました。周辺にある24の学校も休校になる事態となっています。

 これまで、休校を決めた学校は韓国全体で1300を超えました。イベントなどが相次いで中止されているほか、中国などからの観光ツアーのキャンセルも続いているため、経済への悪影響も懸念されています。

 来週には、WHO=世界保健機関のスタッフが韓国に入ることになっていますが、混乱はなおも続きそうです。(05日17:02)

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