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 沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事が5日、米国訪問を終えて帰国した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の辺野古移設反対を訴えようとした知事を待っていたのは、米政府のかたくなな対応だった。県は世論を喚起する一定の成果があったとするが、苦い現実に直面した訪米となった。

 「国と国との関係なので、中堅どころが『わかりました』と言うわけにはいかず、結論的には良い形にならなかった。だが、これだけ話をさせてもらったのは大きな結果だ」

 翁長知事は5日夜、到着した那覇空港で記者団にこう語った。ワシントンでは国務省のヤング日本部長、国防総省のアバクロンビー次官補代理代行に「辺野古反対」を訴えたが、「唯一の解決策」とする米側とは平行線。日米両政府の「壁」の厚さが浮き彫りとなった。