本気禁止制限決闘   作:阿音
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今回はオマケの話。
前話で十代VS万丈目戦を旧作から削除して余った1話を追加しました。
本当は次話のを先にしようと思ったんですが、別にこっちでも同じかと思ってこっち。
次回は……明日投稿できるか不明、用事で3時間か4時間ぐらい飛びそうで自信ありません。
それと、今回でわかったと思いますが、旧作よりも漫画GX要素をちょろんと入れたいと考えています。
どういう形で入れていくかは未定、まぁ色々と考えておきます。


6話【VS明日香②→教育実習生】

最近妙な噂が学園で流れている、この学園で教育実習生をしている龍牙という奴だ。
デュエル・アカデミアで正式に教師として採用される条件の1つに生徒50人に勝たなければならない、という意味不明なルールが存在している。
まぁ、採用条件の1つとしてなら別に構わない気もするが、別に生徒でなくてもとは思うがな。

で、その生徒に現在40連勝中ぐらいだったかの龍牙教育実習生なんだが……
噂によれば、倒した生徒からカードを巻き上げているという事らしい。
アンティルールは学園では禁止されている上、そもそも教師が生徒のカードを奪うというのもどうだか……
そんなに欲しければ俺が売ってもいいんだけどな、金さえ払えば。

「……で、何故お前は俺にその噂を教えに来たんだ?」

「何故って……寧ろこっちが知りたいわよ
どうしてそれなりに広がっているこの噂を知らないの?」

「興味無いからな」

最近明日香が妙に俺に絡んでくる、別に嫌いじゃないからいいけど。
ただそうなると一緒に居る取り巻き女生徒2人が鬱陶しいんだよな……
これさえ無ければ明日香と普通に会話するのはいいんだけど。
まぁ、俺が明日香の財布の紐を握っているようなものだから会話するのは当然だけどな。

「呆れた、そんな事も知らないだなんて」

「興味無いのでしたらそんなものですわよ」

そういえば明日香の取り巻き2人の名前はなんだっけな?
自己紹介もしてないし、授業中に話を聞いてないから覚えきれていない。
それにしても……明日香が来ればこいつらも来るから騒がしい。
アレだな、女三人寄れば姦しいという言葉も有るぐらいだし……でも諦めるのは嫌だな。
ついでに女子3人、しかも仮にもアカデミアの女王とか呼ばれてる明日香も居る。
それによって男子生徒が近くに来ない、むしろ嫉妬の視線とかを向けてくるが完全に無視している。
こいつらが欲しいならお前らが貰っていけよ……俺は明日香の財布の紐以外は関与してないんだから。

「で、俺にどうしろと? まさかその教育実習生の相手をしろと?
断るに決まってるだろうが、めんどくさい」

「そのめんどくさがりな性格、どうにかしたら?」

「余計なお世話だ、そもそもそんな下らない奴の相手をしている時間が有るのなら
俺はその時間を使ってネタデッキを作った方がマシだ」

「ネタデッキって……」

「しかも勝つんですから始末に負えませんわ」

さすがにこの世界の一般人に負けるほど、元の世界は甘くないからな。
勝てなければさすがに問題だろう……この世界での反応は別だが。
まぁ、この世界の一般人を強くする為にカードをばらまいているんだがな……さすがに進行は遅い。
蒔いているカードの絶対数がそう多くないとはいえ、かなり売っているんだがやはり弱い。

何はともあれ、やはり何も起こらないのが最も楽しいと思う、時々の刺激や俺の好奇心を満たす事件は起きて欲しいがな。
……自分から入る、または俺に危害が及ばない程度の、という前提条件が付くが。
それにしても、アニメにこんな教育実習生なんて登場したっけ?
まぁ今は現実だし、アニメで放送されていないだけでこの世界はこの世界でみんな生きてるんだしな。
そう考えれば別に不思議じゃないが……一応、その教育実習生について調べておくかな?

………………
…………
……

数日後、龍牙教育実習生が俺との決闘を望んでいるという話をクロノス教員に聞かされた。
全力で嫌がったのだが、元とはいえレッド生が云々と言われ、押し通された。
どうやらエリート意識とかが高く、落ちこぼれの生徒……特にレッド生はかなり嫌っているようだ。
確かこの人、結構良い人なんじゃなかったっけ? 覚えていないが俺の勘違いか序盤はこんな人間だったのかな?

それはそうとして、この教育実習生についてもっと色々と調べてみた……明日香を使って。
俺も動いていたが調べた結果、どうやらこの教育実習生との決闘では決闘盤の不調で魔法カードが使えなくなるという事が起こるらしい。
毎回そんな事が起こるはずもないし、どうやら何か仕込んでいるんだろう。
更に言うなら、俺は前回明日香と決闘をした月一テストで魔法カードを多用した。
そしてハーピィ達は攻撃力も低め、ちょうどいいカモとして狙われたのだろう。
まぁ……エクゾディアも魔法を封じれば勝てると踏んだんだろうが甘いとしか言えないな。

んで、凄く面倒だったが更に数日。
龍牙教育実習生との決闘の時間となった。

「君が堅守瑞貴君か、噂は聞いているよ、それなりに強いらしいじゃないか
しかもエクゾディアなんて珍しいカードも持っている……」

なんというか、コレクターって感じだな。
そして欲しいモノが有れば力尽くでも戴いていくというというかなんというか……イイ笑みだ。
俺とは方向性が違うが、かなり嫌な性格をしているように見える。

「欲しいなら売ってあげますが?」

「ふふふ、それも有りだとは思うがね
実は私はコレクターでね、今回の決闘で私が勝てば
君の持つ珍しいカードを分けてもらおうかと」

明日香達の言う噂はこういう事か……
面倒な奴に絡まれたものだ。

「まぁいいだろう、既にお互いに準備は終わっているのだ
さっさと決闘を開始しようじゃないか
(ふふふ、君の決闘は十分に下調べさせてもらっているがね)」

なーんか、嫌な笑みをしてるな。
ま、精々俺を楽しませる程度には頑張ってくれよ?
キッチリと、正々堂々(?)と相手をしてやるからな。
……それにしても、ギャラリー多くね?



――――――――――――――――――――――――――――――



教育実習生の龍牙先生と瑞貴の決闘が始まる。
この前エクゾディアを完成させた瑞貴が決闘をするという事でギャラリーは多い。
私はもちろん、ジュンコやももえ、更にレッドの十代や翔君にイエロー主席の三沢君。
更にはブルーの万丈目君に……カイザー亮という、学園の実力者も見学に来ている。

瑞貴本人としては注目される事を嫌がっているのか人目の少ない場所での決闘を希望したものの。
あまり瑞貴を好意的に思っていないクロノス先生が共通決闘場を選択した為、こうなった。
しかも教育実習生を見ないといけないからか校長先生まで……
ところで今何を話していたのかしら? 声が小さくて聞こえなかったわ。

「「決闘!」」

「先行は俺だ、アトラの蟲惑魔を召喚する」

青紫色を髪をした少女が現れた。
可愛いのに、なんだか凄く怖く感じてしまう……攻撃力も1800と高くないはずなのに。
対する龍牙先生はなんだか驚いた顔をしていたのはどうしてかしら?

「な、なんだそのモンスターは!?
お前のデッキはハーピィ・レディじゃなかったのか!?」

「別にどんなデッキを使っても俺の勝手でしょう?
それとも、【ハーピィ】じゃなければいけない理由でも?」

「ぐっ……いや、なんでもない」

「では続けます、カードを1枚伏せてターンエンド」

アトラは凄く誘惑的な……小さい女の子のはずなのに色っぽいわね。
年齢にそぐわないというかなんというか、可愛いはずなのにね。

「私のターン、ドロー!
私は瞬足のギラザウルスを特殊召喚する!
このモンスターは特殊召喚をする事ができるが、相手は相手の墓地からモンスターを特殊召喚できる
しかし! お前の墓地にはモンスターが存在しない為、この効果は発動しない!
更にもう1体、瞬足のギラザウルスを特殊召喚する!」

もう2体のモンスターを特殊召喚した!?
しかもまだ通常召喚が残っているという事は、最上級モンスターが!

「私は2体のギラザウルスをリリース!
究極恐獣をアドバンス召喚する!」

攻撃力3000のモンスターですって!?
いきなりそんな大物が出るなん……

「手札から罠カード、落とし穴を発動」

「なに!? 手札から罠カードだと!?」

手札から罠カードですって!?

「アトラの蟲惑魔が表側表示で存在する限り、手札からホールカード、落とし穴カードの通常罠を発動させる事ができる
俺はこの効果を使用し、手札の落とし穴を発動させた
相手が攻撃力1000以上のモンスターを召喚した時、そのモンスターを破壊する」

出てきた究極恐獣は落とし穴に落ちてしまった……ところで落下音がしないんだけど、どれだけ深いのかしら?
…………………………あ、落下音聞こえた。

「ぬぅぅ……カードを2枚伏せ、ターンエンドだ!」

「俺のターン、ドロー
トリオンの蟲惑魔を召喚し、効果発動
このモンスターが召喚に成功した時、デッキからホールカード、または落とし穴カードの通常罠カードを1枚手札に加える
俺はデッキから深黒の落とし穴を手札に加える」

今度は凄く大きな茶色のマントの銀髪の女の子、民族衣装みたいな服ね。
同じ蠱惑魔でもアトラとは違って色っぽいというよりも元気なイメージがするわ。
ただ、ちょっと気のせいかしら? 相手である龍牙先生を見つめる雰囲気が……

「さて、バトルフェイズだ
トリオンの蠱惑魔で直接攻撃」

「それは許さん!
永続罠、リビングデッドの呼び声を発動!
自分の墓地に存在する恐竜族モンスター1体を攻撃表示で特殊召喚する! 甦れ、究極恐獣!」

再び現れる巨大な恐竜に、龍牙先生に向かっていたトリオンが驚いた顔をして立ち止まる。
だけどアトラに視線を向けて、何かを催促しているような……

「アトラの蠱惑魔の効果により手札の落とし穴カードである深黒の落とし穴を発動
LV5以上の効果モンスターが特殊召喚に成功した時に発動できる
そのLV5以上の効果モンスターを除外する……よって究極恐獣は除外だ、残念でした」

再び落とし穴に落ちる究極恐獣に、私を含めて会場は呆気にとられる。
さっき手札に加えたカードがまた発動し、しかもあっさりと最上級モンスターが2度も消された。
龍牙先生も唖然としていて、何が起こったのか理解できていないようだった。
なのにアトラは満足そうな顔で怖い笑顔を浮かべてるし、トリオンの蠱惑魔は龍牙先生を見て涎を……涎!?

「では攻撃の続行、トリオンの蠱惑魔で直接攻撃」

トリオンのマントが龍牙先生を挟み込み、相手を鷲掴みするような手でお腹を殴った。
トリオンの攻撃力は1600、残りライフは2400だけど……

「アトラの蠱惑魔も直接攻撃」

アトラの長い髪の毛が更に伸び、龍牙先生に絡みつく。
強烈に締め付けられ、残りライフは600にまで……

「ぐぅぅ……この私が、この私がぁ!」

「ターンエンド」

瑞貴の手札は2枚、まだ手札に落とし穴があるかもしれない。
だから召喚するのは危険だけど、召喚しないと龍牙先生は負ける……

「私のターン、ドロー!
魔法カード、強欲な壺を発動! デッキからカードを2枚ドローする!
私はヴェルズ・サラマンドラを召喚! そして効果発動!
自分の墓地のモンスターを1体除外し、攻撃力を相手ターンのターン終了時まで300上昇させる!
しかも、この効果は1ターンに2度発動できる!
私は墓地の瞬足のギラザウルス2体を除外し、攻撃力を600アップさせる!」

なんだか闇っぽい恐竜が出てきて攻撃力が1850から2450にまで上昇した。
しかも相手のターン終了時までって事は瑞貴は反撃で相手モンスターを倒せないんじゃ……

「バトルフェイズだ!
ヴェルズ・サラマンドラでアトラの蠱惑魔に攻撃!」

「攻撃宣言時、罠カード、バトル・ブレイクを発動
攻撃してきたモンスターを破壊し、バトルフェイズを終了させる」

「な、なんだとぉ!」

あれ、聖なるバリア‐ミラーフォース‐の方が強いんじゃないかしら?

「ただし、相手は手札のモンスター1枚公開する事でこの効果を無効にできる」

「ならば手札の……」

「だがしかし、アトラの蠱惑魔最後の効果
こいつが表側表示で存在している限り、自分のコントロールする通常罠カードの発動と効果は無効にされない
残念ながらこの効果により、バトル・ブレイクは無効にできず、ヴェルズ・サラマンドラは破壊される
あぁ、ちなみに公開するだけなら公開はできる、もっとも効果を無効にできないのは変わらないがな」

アトラはサラマンドラをその長い髪で絡みとり、自分の目の前に突然現れた穴に引きづりこんだ。
あの穴の先は何があるのか……想像したくないわ。

「これでバトルフェイズは終了
仮にその伏せカードが蘇生系カードだったとしても追撃はできない
バトル・ブレイクの効果でバトルフェイズ自体が終了して既にメインフェイズ2だからな」

あぁなるほど、ミラーフォースより強いのはその点だったのね。
しかもアトラが存在すれば無効にされたりして防がれる事も無い。
ついでに相手に手札が無ければ公開もされないのね。

「わ、私はカードを1枚伏せて、これでターン終了だ!」

「俺のターン、ドロー
カズーラの蠱惑魔を召喚する」

髪の毛が根元から毛先に向かって黄色から朱色になっているネグリジェっぽい服の女の子。
ハーピィの時も思ったけど、瑞貴って女の子のモンスター使っている事が多くないかしら?
それにしても相変わらず可愛いわね……なんとなく儚さと色気を漂わせていなければだけど!

「バトルフェイズ、カズーラで直接攻撃」

カズーラが薄い微笑みを浮かべながら地面から伸ばした蔓で龍牙先生に襲いかかる。
だけどその攻撃は途中で弾かれてしまい、カズーラが相変わらず色っぽい表情で残念そうな顔をしている。

「カウンター罠、攻撃の無力化
相手の攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了させる」

「残念、カードを1枚伏せてターンエンド」

「私のターン、ドロー!
低攻撃力モンスターを晒して私にトドメをさそうだなんて甘い考えをしおって!
私は暗黒ステゴを召喚! このままバト」

「手札の罠カード、粘着落とし穴を発動
相手が召喚・反転召喚・特殊召喚した時、そのモンスターが表側表示で存在する限り
そのモンスターの元々の攻撃力が半分になる」

「お、おのれぇぇぇえええええ!!!」

攻撃力1200の暗黒ステゴが攻撃力600にまで下がった。
これじゃあ攻撃力800のカズーラを倒せないじゃない。
ところで気のせいかしら、あの暗黒ステゴの足元の粘着液……カズーラが出している気がするのは。
気のせいじゃないわよね? 足元からなんか液体が流れて暗黒ステゴまで伸びてるし……怖っ!

「だ、だがそのカードは守備力までは変化しない!
暗黒ステゴは攻撃された時、守備表示になる効果がある!
お前のモンスター達では守備力2000の暗黒ステゴは倒せまい!」

「……自分がホールカード、または落とし穴カードの通常罠を発動した事により、カズーラの蠱惑魔の効果発動
デッキからカズーラの蠱惑魔以外の蠱惑魔モンスターを1枚、手札に加えるか特殊召喚する
ただしカズーラの蠱惑魔の効果は1ターンに1度しか発動できないが、今は関係無いな
デッキから……本当はトリオンの蠱惑魔の方がいいんだろうが、サービスで出すだけ出しておくか、ティオの蠱惑魔を特殊召喚」

黒髪のツインテール少女、水着にスカートを履いているだけみたいな相変わらず薄着ね。
でも目が虚ろで、相変わらず儚い様子のモンスターなのに、妙に色気のあるわね。
今度はどんな娘なのかしら?

「そしてティオの蠱惑魔が特殊召喚された場合、効果が発動
自分の墓地に存在するホールカード、または落とし穴カードの通常罠カードを1枚、自分の魔法・罠ゾーンにセットする
ただし、次の自分のターンのエンドフェイズ時に除外されるがな
それにティオの蠱惑魔の効果は1ターンに1度しか発動できないが今はいい
俺は墓地に存在する……深黒の落とし穴を選択し、セットする
これで、伏せカードが仮に化石復活だとして、手札から捨てたモンスターも蘇生させられるカードだけど
もしもその手札が攻撃力2000以上の上級か最上級効果持ちモンスターだと仮定し、もしそのモンスターを捨てて特殊召喚すれば……」

深黒の落とし穴の効果で除外されてしまう……ということね。
なんてタチの悪い、龍牙先生の顔が凄い事になってるわよ?

「た、ターン、エンド、だ!」

「俺のターン、ドロー……(本当に化石復活だとすれば……可能性は高いかな?)
全モンスターを守備表示にしておこう……カードを1枚伏せる
そしてエンドフェイズ、発動されなかったティオの蠱惑魔の効果で場にセットされていた深黒の落とし穴は除外される」

「私のターン、ドロー!
……これなら! 永続罠、化石復活を発動!
手札を1枚捨て、墓地に存在する恐竜族モンスターを特殊召喚する!
この効果で特殊召喚したモンスターは効果が無効にされ、このカードが場から離れた時、特殊召喚したモンスターも破壊される!
私は手札を捨てて、墓地よりヴェルズ・サラマンドラを特殊召喚する!」

効果は無効になっているけど、攻撃力1850と蠱惑魔達からすれば高い。
だけど瑞貴の予想通り化石復活を発動してきた、やっぱりそれを見越して守備表示にしたんでしょうね。

「更に私は魔法カード、死者蘇生を発動!
自分か相手の墓地のモンスターを1体、蘇生させる!
私は先ほど墓地へ送ったモンスター……超伝導恐獣を蘇生させる!」

こ、攻撃力位3300ですって!?
そんなモンスターを出すなんて……さすが教育実習生で40連勝しているだけの事はあるわね。
それに、もし本当にカードを強奪しているのなら強くても不思議じゃないわ。

「バトルフェイズ!
ヴェルズ・サラマンドラで何度も何度も苦渋を味あわせてくれたアトラの蠱惑魔に攻撃!」

ヴェルズ・サラマンドラの大きな口にアトラの蠱惑魔は食べられて破壊。
暗黒ステゴは攻撃力が粘着の落とし穴で下がったから誰も倒せない。
残ったのは超伝導恐獣の攻撃ね。

「また落とし穴を使われてはかなわんからな
超伝導恐獣でカズーラの蠱惑魔に攻撃する!」

「……罠カード発動、鎖付き尖盾
このカードは発動後装備カードとなり、自分の場のモンスターに装備できる
そして攻撃力を500上昇させる、こいつをカズーラの蠱惑魔に装備させる」

「そいつの攻撃力は僅か800! しかも守備表示!
そんな奴の攻撃力を上げたところで無意味だ!」

カズーラが刺付きの盾を持ち、超伝導恐獣の攻撃を……防いだぁ!?
お互いにダメージも無く、破壊もされずでいったいどういう事なの!?

「ど、どういう事だ……」

「説明は最後まで聞いたらどうだ?
このカードを装備しているモンスターが守備表示の場合
装備モンスターの守備力はダメージ計算時のみ、攻撃力分だけ守備力が上がる
尖盾の効果を含め、カズーラの蠱惑魔の攻撃力は1300、守備力にそいつを足して守備力3300だ
残念ながら、超伝導恐獣の攻撃力と同じだな」

それでカズーラは破壊されず、龍牙先生にもダメージが無かったのね。
だけど、それなら他のモンスターに使ってもよかったんじゃないかしら?
だってさっきまで守備表示のモンスターに使っていたら反射ダメージで勝てたんじゃないの?

「ふん、確かに破壊はまぬがれたかもしれん
だがお前にはこのターン、キチンとダメージを受けてもらわねばな!
超伝導恐獣の効果発動! 1ターンに1度、自分の場のモンスター1体をリリースし、相手に1000ポイントのダメージを与える!
私は暗黒ステゴをリリースし、貴様に1000ポイントのダメージを与える!」

超伝導恐獣は暗黒ステゴを食いちぎり、その口から強烈なビームを発射した。
そのビームが瑞貴に……届く前に消えた。

「な、何故超伝導恐獣の攻撃が!?」

「効果を使わなければ生き残れたものを……罠カード、蠱惑の落とし穴を発動した
このターン中に特殊召喚された相手のモンスターが効果を発動した時、その効果を無効にして破壊する
よって、残念ながら超伝導恐獣の効果は無効となり、破壊だ」

超伝導恐獣の足元から蟻地獄が現れ、その中心にはトリオンが待ち構えている。
逃げ出そうとする超伝導恐獣だけど、その体はさっき破壊されたはずのアトラの髪によって絡み取られて身動きがとれなくなってしまう。
そこにカズーラが何かの植物のエキスを流し込んで超伝導恐獣が溶かされていく……
逃げる事もできず、溶ける体で藻掻くだけの獲物となった超伝導恐獣はそのまま蟻地獄に飲まれて消えていった……
もしかして、あの蠱惑魔達って……蟻地獄に蜘蛛と何かの食虫植物だったの?

「そんな……馬鹿な……」

「さて、落とし穴と名のつく通常罠カードが発動された事により、カズーラの蠱惑魔の効果が発動
デッキよりカズーラの蠱惑魔以外の蠱惑魔を1枚、手札に加えるか特殊召喚する
俺はデッキより2体目のトリオンの蠱惑魔の特殊召喚する」

元気に飛び出てきたトリオンだけど、さっきの蟻地獄が印象に残りすぎて結構怖い。

「トリオンの蠱惑魔の効果発動
こいつは特殊召喚に成功した時、相手の場の魔法・罠カードを1枚破壊する
俺は化石復活を破壊する、当然化石復活は場から離れる事により、ヴェルズ・サラマンドラも破壊される」

「わ、私の……私の恐竜達が……あんな小娘なんかに……」

「ま、自分は不運だと思って諦めるんだな
俺が……全く魔法カードを使わないデッキを使っていたという不運に嘆きながらな」

「貴様、まさか!」

「そちらに発動可能なカードは無く、墓地発動のカードも無い
手札も無い、残っているのは対象を失ったリビングデッドの呼び声のみだ
さぁ、エンドフェイズを宣言するんだ」

「…………ターンエンド」

これは酷い……ように思えるけど、瑞貴の言っている魔法カードを使わないデッキってどういう意味なのかしら?
何か魔法カードを使わない理由があるとか? テーマに合わないとか、そういう理由?

「俺のターン、ドロー
あーあ……どうやらこいつが、あんたを食いたいと言っているみたいだな
アトラの蠱惑魔を召喚」

再び現れるアトラ、なんとなく怒ってる気がするわ。
2体目だけど、さっきのモンスターが破壊されたからかしら?

「全モンスターを攻撃表示に変更、全モンスターで直接攻撃」

「待て! やめろ! やめろおおぉぉぉ!」

蠱惑魔達が一斉に龍牙先生に襲いかかる。
その光景は幼女と大人の男なのに、まさにその通りなんだけど幼女達に食べられていた……餌として。
ついでに攻撃力1800、1700、1600×2の3200、800+500の1300、合計ダメージは8000……
最初に与えたダメージは3400だから合計して与えたダメージは11400にもなる、龍牙先生は2度死ぬ。

「み、認められるか……」

「はぁ?」

「認められるかあんな決闘!
普通、デッキとはモンスター・魔法・罠カード全てが入って戦えるのだ!
それなのに魔法カードが入っていないデッキだと? ふざけるな!」

「はぁ……別に龍牙教育実習生に認めてもらわなくて、実際に勝ったし?
俺はライフを1も削られていないし? デッキをどうしようと使うのは俺なんだから自由だし?
ちなみに俺、何か悪い事……しましたっけ?」

うわ、最後の言い方が凄く嫌味っぽい。
そんなに神経を逆撫でしなくてもいいんじゃないかしら?

「で、どうしたら認めてくれるんですかね?
別に俺は認めてくれなくても、そっちが負けたのは事実なので50連勝は達成できなかった事に変わりはありませんが?」

「黙れ! 私ともう1度決闘だ!
それで勝てたら認めてやる!」

「えー……」

すっっっごく嫌そうな瑞貴、だけど龍牙先生もかなり怒ってる。
確かに瑞貴のデッキは変だったけど、悪いわけじゃないのに……

「心底凄く嫌々で面倒でやる気の欠片も無いけど
そこまでどうしても決闘をしてほしいと頼むのなら仕方ないから決闘してさしあげよう」

凄い上から目線の言い方で龍牙先生の顔はもう真っ赤。
これはもう凄い顔になっているわね。

「……そういえばさっきのデッキは認めないんだっけ?
なら別のデッキにするかな」

デッキを変えるみたいだけど、不安ね。
今度はどんなデッキを使うつもりなのかしら?

「んー……これでいいか
これなら汚いと言われまい」

どういう意味かしら?

「「決闘!」」

「先行は私だ! 私は暗黒ステゴを召喚!
カードを1枚伏せ、ターンエンドだ!」

「では俺のターン、ドロー
相手の場にモンスターが存在し、自分の場にモンスターが存在しない時
こいつは手札から特殊召喚できる、機甲忍者アースを特殊召喚」

鳥、蟲の次は忍者ね……最初は機械だったし、どれだけデッキを持ってるのかしら?

「そのまま通常召喚で忍者マスターHANZOを召喚し、効果発動
こいつは召喚に成功した時、デッキから忍法カードを1枚手札に加える事ができる
俺はデッキから忍法 超変化の術を手札に加える
カードを3枚伏せ、ターンエンドだ」

さっきと違って結構カードを伏せるわね、手札から罠とは違うって事かしらね。
それにしても、忍者に忍法……男子の好きそうなモンスターよね。

「私のターン、ドロー!
私は手札から瞬足のギラザウルスを特殊召喚!
更に瞬足のギラザウルスをリリースし、魔法カード、大進化薬を発動!
自分の場の恐竜族をリリースしてこのカードは発動できる
このカードは発動後、相手ターンで数えて3ターンの間だけ場に残り続ける
そしてこのカードが残っている限り、私は恐竜族モンスターの召喚にリリースが不要となる!」

という事はLV5以上のモンスターをいつでも召喚できるという事!?
そんなカードが……戦士族にもこういうカード出ないかしら?

「私はLV8の究極恐獣を召喚!
こいつはバトルフェイズ開始時、最初に攻撃しなければならないが相手モンスター全てに攻撃できる!
攻撃力3000、防ぎきれるか!」

「別に防ぐ必要は無いから、さっさと来いよ」

相変わらず挑発するわね、龍牙先生の顔、相変わらず真っ赤ね。

「永続罠、忍法 超変化の術を発動
とりあえず自分の忍者1体と相手のモンスター1体を墓地へ送る
俺は忍者マスターHANZOと究極恐獣を墓地へ送る」

「また、私のモンスターをぉぉぉぉぉおおおおおおおお!!!!!」

「(うるさい)
そしてデッキから墓地へ送ったモンスターの合計値以下のLVを持つドラゴン族・恐竜族・海竜族を1体特殊召喚する
ただし、このカードが場から離れた場合、特殊召喚したモンスターは除外されるがな
俺はこの効果によりデッキからLV8+4の12以下のモンスター、LV7のドラゴン族である白竜の忍者を特殊召喚」

白いドラゴンを連れた忍者が出てきた……って、それドラゴン族なの!?
んー……あ、あの忍者女の子なのね。

「白竜の忍者は特殊召喚する場合、忍法の効果でしか特殊召喚できん
だが、こいつが表側表示で存在する限り、俺の場の魔法・罠カードはカードの効果で破壊されない
つまり、例えばサイクロンとかを使っても忍法 超変化の術は破壊できないという事だ
最上級モンスターを簡単に除去できるのに除去できない……頑張ってこいつを倒してくれ」

「うぐぐぐぐぐがあぁぁあ!
私は何もせん、ターンエンド!」

「少し落ち着いたらどうだ?
そちらのエンドフェイズ時、永続罠、忍法 分身の術を発動
自分の場に存在する忍者モンスターを1体リリースして発動する
俺は自分の場に存在する機甲忍者 アースをリリースする
そしてリリースしたモンスターのLV合計以下のLVとなるように
任意の数だけデッキから忍者を表側攻撃表示か裏側守備表示で特殊召喚する
ただ、このカードが離れた時、特殊召喚されたモンスターは全て破壊されるがな
この効果によりLV合計5以下となるよう、LV4の成金忍者を攻撃表示で、LV1の青い忍者を裏側守備表示で特殊召喚する」

今度は太った忍者、名前が結構酷いと思うのは私だけ?
そして青い忍者って確か昔から存在するモンスターよね?
確かリバース効果モンスターで……

「俺のターン、ドロー
最初に裏側守備表示で特殊召喚した青い忍者を反転召喚し、リバース効果発動
場の存在する魔法カードを1枚破壊する
そのカードがセットされていた場合は表にして確認できるが……俺が破壊するのは大進化薬だ」

「私の大進化薬までもがぁぁぁあああ!」

え、えげつないわ……

「更に成金忍者の効果を発動
1ターンに1度、手札の罠カードを1枚墓地へ送り
デッキからLV4以下の忍者モンスターを表側守備表示か裏側守備表示で特殊召喚する
俺は手札のスキル・サクセサーを墓地へ送り、デッキから忍者マスターHANZOを表側守備表示で特殊召喚し
更に特殊召喚に成功した忍者マスターHANZOの効果が発動
こいつが特殊召喚に成功した時、デッキから忍者マスターHANZO以外の忍者を1体手札に加える
俺はデッキから赤竜の忍者を手札に加える」

また新しい忍者が……忍者って多いのね、全然忍んでないじゃない。

「俺はまだ通常召喚をしていない、青い忍者をリリースし、赤竜の忍者をアドバンス召喚」

青い忍者がジャンプして、かっこいいような気がするポーズを決めて
そして煙玉を投げて煙が出てきてその中に隠れたと思って待っていたら……火の鳥を連れた赤い服の忍者が現れた。
なんだか忍者よりも手品師っぽいわね。

「赤竜の忍者の効果発動
赤竜の忍者の効果は1ターンに1度しかつかえないが、こいつが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時
自分の墓地の忍者カードか忍法カードを1枚除外し、相手のセットカードを1枚対象にして効果を発動する
俺は墓地の機甲忍者アースを除外し、そちらに伏せられている1枚の伏せカードを選択する
俺はその伏せカードを確認し、そのカードをデッキの一番上か一番下に戻す」

「今度はデッキに戻すだとぉ!?」

「更に、この効果に対し、選択されたカードは発動すら許されない」

表になったカードは化石発掘のカード。
手札を1枚捨て、墓地の恐竜族を効果を無効にして1体特殊召喚するカード。

「ふむ、そのカードはデッキの一番下に戻してもらおう」

デッキに戻る化石発掘、しかも発動すら許さないというのが強い。
それなのに瑞貴の場には攻撃力2400と2700の忍者……そういえば成金忍者は攻撃力500だったわね。

「成金忍者は守備表示にしておき、バトルフェイズだ
赤竜の忍者で暗黒ステゴに攻撃」

「だが暗黒ステゴは攻撃対象になった時、守備表示になる効果を持つ!」

「しかし守備力は2000、赤竜の忍者の攻撃力2400には敵わない」

赤竜の忍者は連れている火の鳥を暗黒ステゴに向かわせ、自分はドロンと姿を消した。
火の鳥が暗黒ステゴに近づいている時、忍者の方が暗黒ステゴに背後から吹き矢で何かを刺した。
そのせいか暗黒ステゴの動きが鈍り、火の鳥にこんがり上手に焼かれてしまった……無駄に手が込んでるわね。

「さて、そちらの場には既にモンスターは存在しない
白竜の忍者で直接攻撃」

白竜を龍牙先生に襲わせ、2700のダメージを与える。
残りライフは1300、どこまで耐えられるか……

「このままターンエンド」

「わ、私のターン、ドロー!
…………私はカードを1枚伏せ、ディノインフィニティを召喚!」

妙にカラフルな恐竜かと思えば攻撃力が0のモンスターですって?
しかも攻撃表示で、凄く得意げな顔をしながら……

「私はこれでターンエンドだ!」

「では俺のターン、ドロー
手札の罠カード、砂利ケーンを墓地へ送って成金忍者の効果を発動
デッキから表側守備表示で忍者マスターHANZOを特殊召喚する
そして忍者マスターHANZOの特殊召喚時の効果が発動
デッキから忍者マスターHANZO以外の忍者を手札に加える
俺はこの効果により、デッキから青竜の忍者を手札に加える」

また竜の忍者、今度は青なのね。
白竜の忍者が罠カードを守る効果、赤竜の効果はセットカードをデッキに戻す効果。
じゃあ青竜の忍者の効果は……破壊か表示形式の変更とかかしら?

「今特殊召喚した忍者マスターHANZOをリリースし、青竜の忍者をアドバンス召喚」

青い海竜を連れた黒髪の忍者、忍者の中身って実はイケメンが多いのかしら?
でも忍者なのよね……今瑞貴が使って、相手をボロボロにしている忍者……うーん?

「前のターンに特殊召喚した忍者マスターHANZOと成金忍者を攻撃表示に変更
そして……青竜の忍者の効果を発動する
1ターンに1度、相手ターンでも発動できる
手札の忍者カードと忍法カードを1枚ずつ捨てる
俺は手札の青い忍者と機甲忍法ゴールド・コンバージョンを捨てる
このターン、選択された相手モンスター1体の攻撃と効果は無効化される
よってディノインフィニティの効果は無効化され、その伏せられているであろう生存本能を発動しても無意味だ」

「馬鹿な! 何故お前に私の伏せカードがわかる!?」

「いや、元々の攻撃力が除外されているモンスターの数×1000になるモンスターを攻撃表示だぞ?
そのカードじゃないのに自信満々に攻撃力0のディノインフィニティを攻撃表示で出されるなんて普通無いだろ
他にも墓地のモンスターを任意の数除外し、除外した数と同じLVのモンスターを破壊する死霊の巣も考えたが
そっちの墓地のモンスターは瞬足のギラザウルス、究極恐獣、暗黒ステゴの3体
俺の場のモンスターは全員LV4以上、発動しても数が足りないから無意味
となると生存本能以外に一気にディノインフィニティの攻撃力を上げるのはほぼ無いだろうという事
で、仮にそれを発動されても既にディノインフィニティの効果は無効になっているから攻撃力は0のまま
残念、アンタの教育実習生生活はここで終わってしまった!」

「う……あぁ……」

もう完全に戦意喪失ね、圧倒的な暴力というかなんというか……殆どイジメね。
とはいえ、先に喧嘩を売ってきたのは龍牙先生だし、瑞貴は反撃しただけなのよね……若干過剰防衛な気がするけど。
瑞貴の場には攻撃力500の成金忍者、攻撃力1800の忍者マスターHANZO
攻撃力2100の青竜の忍者、攻撃力2400の赤竜の忍者、攻撃力2700の白竜の忍者ね。
合計攻撃力は9500、前のターンで与えたダメージは2700だから、合計12200……龍牙先生は3度死ぬ。

「さて終わらせるかな……伏せられていた罠カード発動、スキル・サクセサー
自分の場のモンスター1体の攻撃力を400上昇させる
こいつの効果を白竜の忍者に与え、攻撃力は3100となる」

これは酷い。
仮にさっきの瑞貴の予想が全て正解だとして、ディノインフィニティの攻撃力は3000になる。
なのに自分であっさりと攻撃力3000を越えるようにしたなんて……

「更に墓地から罠カード発動、スキル・サクセサー」

「ぼ、墓地から罠だと!?」

墓地から罠!?
さっきは手札から罠だったのに今度は墓地から!?
今度は誰の効果よ!

「このカードを除外する事で自分の場のモンスター1体の攻撃力を800上昇させる
ただし、この効果は墓地へ送られたターンには発動できず、自分のターンでしか発動できない
ちなみに墓地に送ったのは前のターンの成金忍者の効果でだな
そしてこの効果により俺の場に存在する白竜の忍者の攻撃力は更に上昇し、3900となる」

合計攻撃力上昇値が1200、仮に生存本能を発動しても回復するのは1200。
ディノインフィニティが倒されてから発動しても回復量は1600、合計ダメージは11800になるわね。
残念ながら龍牙先生は3度死なずに済んだみたいね。

「んじゃバトルフェイズ、全モンスターでディノインフィニティに攻撃ついでに直接攻撃」

忍者達が飛び上がり、全員が空中で決めポーズ、そしてそのまま全員で回転しながらディノインフィニティに回転飛び蹴りを決める。
何故かディノインフィニティは爆発し、最後に今度は地上で全員で決めポーズ……け、結構ダサかったわ。

「そんな……馬鹿な……」

「あぁ、ちなみに最後に青竜の忍者で捨てた忍法、アレ魔法カードだから
別に使っても使わなくても結果は同じだったし、何も問題無いよな?」

………………
…………
……

その後、瑞貴が決闘前の会話を校長先生に暴露。
なんでも、もし龍牙先生が勝っていたらデッキのカードを全て渡せと言われていたらしい。
更に魔法カードを使わなかった理由として、全員が決闘盤の不調を訴えていたという話もした。
その結果、大徳寺先生が唖然として動かなかった龍牙先生の持ち物を調べてみたわ。
すると指輪から特殊な電波を発して決闘盤の魔法カードの発動ができなくなるようになっていたらしい。
これにより大激怒した校長先生は龍牙先生を学園から永久追放、KC社にも報告が送られて龍牙先生の人生はどうなる事やら……

そしてそんな相手に勝った瑞貴を校長先生がブルーに昇格させようとしたけど、ここでクロノス先生が猛反対。
先日イエローにしたばかりの生徒をすぐにまた昇格させたら他の生徒への示しがつかないとかなんとか色々と言ってたわ。
せめて他にもう2つか3つぐらい何かしないと、急な昇格は他の生徒が強い不満を持つ可能性も高いとかなんとか。
校長先生もさすがに生徒達の不満を強く持たれると言われて強行できなかったのか、仕方なく諦めたわ。

校長先生は最後に、龍牙先生の行動を止めてくれた事で瑞貴にお礼を言って終わった。
ちなみに、龍牙先生が他の生徒達から奪ったカードも全て持ち主に返されたらしい。
その枚数、なんと約1600枚以上にまでなり、龍牙先生に関して徹底的な調査まで行われたという……
やっぱり悪い事はできないって事かしら?
……悪い言動をしている人もいつか裁きや報いを受けるのか、その辺りが気になる所ね。

「ところで瑞貴、あの忍者達って戦士族よね?」

「……お前のデッキに入れても絶対に回らないからやめとけ
今度貸してやるから、適当なブルー生徒狩りでもしてこい」

「やった、楽しみ!」

狩りという言葉は気になったけど使う時が楽しみ。
という訳で決闘したけど、もちろんそのブルー生徒との決闘は私が勝ったわ。
やっぱり戦士族が好きね、でも時々天使族も使いたくなるわ。
今度貸してもらおうかしら?



「今日の最強カードは……」
「今日の最強カードは白竜の忍者よ
攻撃力2700、守備力1200の光属性ドラゴン族
このモンスターを特殊召喚する場合、忍法を使わないといけないわ
そしてこのカードが表側表示で存在する限り、自分の魔法・罠カードは効果で破壊されない!
忍法 超変化の術で相手のモンスターを奪ってレッツ変身!」
「……今回は出ていないが渋い忍者の効果で大量展開した後にアドバンス召喚をしてもいいと思うぞ
もしEXモンスターを使わないでアドバンス召喚をするなら帝王の進撃とかを使って耐性を持たせてみるのもおもしろいかもな
そしたらお互いに耐性を持ち合って戦闘でしかこいつを倒せないし、除去しようにも帝王の進撃も除去できないという困った状況ができる
こいつ自身の攻撃力は高くないが、案外狙ってみると強いかもな」
「ところで瑞貴は何を紹介しようとしたの?」
「アトラの蠱惑魔」


Q.今回手抜き?
A.最初だけは決闘島とほぼ同じ流れ、だけど決闘内容は手抜きじゃないよ!

Q.ギャラリーに今まで登場していなかった人達が現れた!
A.出せる場面が無いから仕方ない。

Q.手札から罠だと!?
A.これがしたかっただけで蠱惑魔採用。

Q.で、今回のデッキは?
A.見ての通り【蠱惑魔】ですね。
 蠱惑魔以外のモンスターは1体も入っていません、それが瑞貴クオリティー。
 それ以外のカードは落とし穴系か戦闘補助系ばかりですね、全て罠カードです。
 コンバットトリックを狙って相手をとにかく警戒させたいデッキです。
 モンスターを出せば落とされる、殴ったら返されるという感じです。
 魔法・罠カードで除去すれば弱いデッキですね、あとサイコショッカー様とか……お前は帰れ!
 このデッキを選んだ理由、↑にある手札から罠がしたかっただけです。

Q.なんかヴェルズなんて出てるんだけど……
A.Xが無くてもヴェルズは各種族でも十分使える効果ばかりです。
 もっと言うならヴェルズを指定するカード自体がXモンスターを除くとカストルとケルキオンのみ。
 普通に優秀なので買ったみたいですね。

Q.こいつサイバー・ダイナソー使わねーじゃん
A.OCGが機械族で、しかも明日香や亮のサイバーを使う人達の前で、こんな一発にサイバーは使わせたくなかったという我侭。
 ……仮に使っていたとしても別に怖くないですけどね。

Q.蠱惑魔達の戦闘描写多くね?
A.蠱惑魔好きなんです、はい贔屓ですごめんなさい。
 蠱惑魔もっと流行らなくてもいいからカード出してほしいなぁ……無理かな?

Q.やったね龍牙さん、蠱惑魔のハーレムだよ!
A.死んでしまいますがな……食われないのなら羨ましいですな。
 ちなみに作者はアトラの蠱惑魔推しです。

Q.これなら汚いとは言われまい
A.汚いなさすが忍者汚い、これで私は忍者が嫌いになった。
 DMアニメオリジナルの忍者登場まだですかね?

Q.このデッキ、魔法は?
A.機甲忍法ゴールド・コンバージョンと風魔手裏剣だけですが何か?

Q.このデッキはどんなの?
A.永続罠多用の【忍者】ですね、永続罠回収用に砂利ケーンなんて入っています。
 モンスターは忍者モンスターのみで構成されており、忍者じゃない忍者っぽい奴とかモチーフにしたモンスターは入っておりません。
 基本的に忍術か墓地発動の罠以外の罠カードは入っていません。
 最強カードでも瑞貴が言っている帝王の進撃も入っていません、だって普通アドバンス召喚しないし……

Q.龍牙先生の発狂
A.頑張れ

Q.忍者達のダサい決めポーズを教えて!
A.ギニュー特戦隊を思い浮かべればいいんじゃないかな?
 白竜の忍者→ギニュー 青竜の忍者→バータ 成金忍者→グルド
 忍者マスターHANZO→リクーム 赤竜の忍者ジース
 ……うん、ダサいね!

Q.龍牙先生の長い坂はまだまだ続く!
A.ご追放、お疲れさまでした!

Q.天使族……だと?
A.機械天使達は天使族ですからね。
 使わせるとは言っていないけど。

Q.超伝導恐獣は攻撃後に効果を使えないよ!
A.修正できなくはないのですが、盛り上がりに欠けるので修正しないままにします。
 具体的には強化カードがあのデッキに入っているので、それらのカードを使えば蠱惑の落とし穴を使用せずとも超伝導恐獣を倒す事はできます。
 瑞貴の手札は余っていますし、罠強化系カードを使用するだけなので問題ありません。
 今回は演出という事で……3時間以上盛り上がりを下げずにと考えたんですが無理だったので!
 言い訳終了、今後注意します。