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全2回に渡ってお届けしている失敗したUFOプロジェクト(前編はこちらから)、いよいよ後編に突入する。世界大戦中から冷戦直後まで、各国でバラエティ豊かな空飛ぶ円盤プロジェクトが研究されてきたが、相当に難しいらしく失敗例が続出している。失敗は成功の母。ってことでいつかは垂直離着陸でふわっと浮いてそのまま宇宙の彼方へと旅立ってくれる、本格UFOの誕生を信じることにしよう。
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5. EKIP(ロシア:1990年)
ロシア製のUFOともいえるEKIPはまさに円盤型飛行物体の近代的な発明である。現在制作は中止されているが、もしまた資金が集まったとしたら、EKIPが空を飛ぶ姿を見る事が出来るかも知れない。
円盤型の機体は基本的に「羽を持たない」ものであるが、この楕円形の機体は胴体そのものが羽をとしての役割を持っている。内部はコックピットと乗客の為の席を完備しており、垂直離着陸が出来る為、水や氷の上といったこれまでには有り得なかった場所からの離着陸が出来ると期待されていた。アイデアとしてはこれまでの円盤機体同様にジェット噴射による風力で機体を浮かせる事が目的だった。
EKIPの公式サイトによると、この機体がもたらす経済効果は凄まじいそうだ。まずこの機体は1000人以上の乗客を一度に乗せる事ができ、現存するどんな飛行機よりもコストが低く、羽が無い為メンテナンスも簡単なのだという。現在EKIPの制作は中止されているが、いつかきっと夢が叶う日を信じてやまないロシア人は多い。
4. LRV レンズ型再突入機(アメリカ:1960年代)
米軍の「レンズ型再突入機」の情報の全ては未だに開示されていない。ということは今でもこの機体がトップシークレットで研究されているという証なのだ。
LRVという略称が付けられたこの機体が最初に登場したのは1960年代の事だ。LRVはトップシークレットの中でも特に極秘プロジェクトだと言われており、幾つもの偽の情報が上書きされていた。プロジェクトの資金はペンタゴンから出ており、表の予算表には掲載されない極秘のプロジェクトだった。1999年まで一切の情報は公開されなかったが、その一部が同年、「情報自由法」により公開された。
その時公開された情報によると、機体は4人の乗員と4つの核兵器を搭載できるようになっており、理論上NASAのロケットと共に打ち上げられ、宇宙空間で使用される乗り物だった。機体の内部は生活空間と核空間に分かれており、現在では使用が禁止されているロケットを幾つか搭載していた。
乗員が地球へ帰還する場合、ロケットモーターが宇宙空間から大気圏への再突入を可能にさせ、取り付けられたパラシュートによる安全な降下が可能となっている。
プロジェクト自体がどれほど進行したのかは不明だが、プロトタイプは存在しているだろうという声が多い。プロトタイプはオーストラリアで作られた可能性が高く、1970年代に多発したUFOの目撃情報もこの機体によってもたらされたものなのではないかと言われている。
オーストラリア・ブリスベンで見つかった謎の飛行物体の爆発はこの機体によるものではないかと言われており、発見された六角形の部品は極めて高い温度で熱せられた可能性が高いそうだ。
3. ブリティッシュレールのフライングソーサー(イギリス:1970年代)
1970年代、ブリティッシュレール(イギリス国鉄)は新しい乗り物の研究に力を入れていた。欧州特許庁に記録されているデータによると、核エネルギーを使った飛行船の開発だったようだ。
ブリティッシュレールに新しい乗り物を作るように依頼されたフレデリックのアイデアが元となり、チャールズ・オスモンド・フレデリックという人物が発明したという。SF小説から飛び出て来たようなこの機体は、乗客を乗せるためのスペースも確保しており、レーザーによって引き起こされる核エネルギーによって浮上するという。
この発明のアイデアは実はかなり画期的なのだ。書類によると「理論上この機体が生み出すエネルギー効率はこれまでの飛行船と比べて群を抜いて素晴らしいもので、最高速度もこれまでの飛行船以上の効果が期待できる」とされていた。特に長期間の飛行には最適だそうで、乗っている際の振動や揺れもあまりないという。
だが、やはり核エネルギーに問題があった。仮にこの機体が爆発した場合どうなってしまうのかは想像したくもない。こういった理由から特許は再申請されず、現在に至るまで理論上のプロトタイプの図面があるだけだ。
2. ドイツ初期のフライングマシン(ドイツ:)
1898年、フレデリック・アレキサンダー・ジョーンはこれまでの航空力学を覆そうと新しい飛行機の為の特許を申請した。
彼は当時の飛行機が全て鳥の形を模倣している事を疑問視しており、円盤のような形を採用した。彼は特許の中で機体の事を「太古の円盤」と呼んでおり、鳥型の飛行機よりも安定性があると主張していた。
船の舵を使い操縦するこの機体の骨組みは軽量化が重ねられ、小さな羽が付け加えられた。彼が言うには、稼働には特定の電力エネルギーが必要になるという。
特許自体に問題はなかったのだが、この機体は物理学的に大問題があった。。安定性を欠いたデザインであるのは今では誰の目にも明らかだが、当時からどれほどの人間が円盤状の飛行船に憧れていたかを象徴するケースの一つかも知れない。
1. ヴォートの空飛ぶパンケーキ(アメリカ:1940年代)
ヴォートV-173は「パンケーキ」の愛称で呼ばれている。この機体はこれまで紹介されたどの機体よりも有名で、第二次世界大戦時代に初めて作られたこの機体は2012年、8年という長い歳月をかけて修復され、再度歴史の表舞台に登場した。
このプロジェクトの大きな目標は、低速度飛行での浮上であった。そして、実はこの機体はそういった意味では成功しているのだ。
1942年11月23日に初飛行となったこの機体は、その後190回も飛行テストが行われ、全て成功を収めた。最終的に空中での飛行時間は合計130時間だったと言われている。チャールズ・リンドバーグ自身も飛行テストを行ったが、画期的なデザインを持っているものの、その欠点は操縦の難しさ・メンテナンスと修復の難しさにあった。
機体が地面についているあいだ、操縦席は斜め上を向いている形になっており、パイロットが飛行を行う場合はパイロットが下の地面を見下ろす必要があったのだ。
メンテナンス面にも問題があり、機体の下をメンテナンスする場合、機体が斜めになっているため人が入る隙間が無く、エンジニアが地面に寝転がって作業をする必要があった。プロトタイプの段階ではこの問題は大きく取り上げられなかったが、いざ実用化となると、この問題は無視できない。
その後主流となったジェットエンジンの発明により、プロペラ飛行のこの飛行機は静かに歴史の表舞台から消えていった。
しかし決して完全に忘れ去られたわけではなく、国立航空宇宙博物館により保管されていたこの機体は、現在テキサス州ダラスの「最先端航空博物館」でそのプロトタイプを見る事が出来る。
via:urbanghostsmedia・原文翻訳:riki7119
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コメント
1.
2. 匿名処理班
>現在制作は中止されているが
イラストの古臭さを見ると大体いつごろから中止されてるのか見当がつくな
3. 匿名処理班
3の核エネルギー使ったもの当時はむちゃくちゃ
危険なモノ多かったからな。飛行機から始まり
車や戦車はともかく、洗濯機や鉛筆など家庭用品まで
組み込むべというアホ利用計画もあった
4. 匿名処理班
パンケーキは最初、「本当に飛ぶの?」って馬鹿にされていたんだけど、
実際に飛行に成功すると今まで嘲笑していた他の航空機メーカーのエンジニアは、
まるでフライパンで焼かれているパンケーキをひっくり返すが如く、
手のひら返しで「素晴らしい」と言ったとか(笑)
5. 匿名処理班
デザイン的に可愛い1が好き
6. 匿名処理班
あの日見たUFOの名前を僕達はまだ知らない
7. 匿名処理班
NECの空間飛翔体とかは作ってないのかな
8. 匿名処理班
5の倉庫にぽつんと置かれてる写真、なんだか寂しそうで切なくなった
9. 匿名処理班
あれ?ハウニヴは?
あれは成功例?
10. 匿名処理班
よくある設定の各国が独自開発したロボットの様な変なワクワク感がある。
目指す方向は同じはずなのにお国柄が出ちゃう様な。
日本製が無いのは寂しい所だけどもね。
11. 匿名処理班
フライングパンケーキ!
ストライカーズが懐かしいぜ!