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映画「イニシエーション・ラブ」 ヒロイン・前田敦子、どこまでもかわいく

産経新聞 6月5日(金)14時21分配信

 間違いなくかわいらしい。が、元アイドルグループ、AKB48の不動のセンターは「かわいく映りたいというプロ意識はあまりなくて」と表情を崩して笑う。この自然な笑顔が人を惹きつける。「昔から応援してくれている人たちも喜んでくれる映画だと思います」

 映画「イニシエーション・ラブ」(松田翔太主演、堤幸彦監督)が公開中だ。最後の2行で話が一変する乾くるみ氏の恋愛小説を映画化。80年代後半、奥手な鈴木が合同コンパで知り合った繭子と付き合うまでの静岡編と、東京に転勤した鈴木が繭子と東京の同僚と三角関係となる東京編を映像トリックを交えて描く。すべてが覆るラスト5分の表現は映画ならではだ。

 まず先に外見を固めた。原作ではショートカットの髪形を、監督の意向でセミロングに。前髪の分量を増やし、ポニーテールも披露する。「ヘアメークをするうちに気持ちが切り替わり、やりやすかった」

 ヒロイン、繭子を「自分の好きという気持ちに素直な、自由な人」と称する。今作で繭子は“私生活の顔”を一切、見せない。男性に対する“恋する女性の顔”だけを見せる。「誰しも好きな男性の前ではかわいくありたいですよね。繭子も計算ではなく、自然なんです」

 もともと“女子度”が高い映画が好き。今作の役柄のイメージとしてゴダール監督作「女は女である」でアンナ・カリーナが演じたヒロインが浮かんだ。「この女性は計算高いけど、女性から見てもかわいい。こんな感じになればと」

 監督の指示で、声を高くし、男性の思うかわいらしいしぐさを取り入れた。上からのアングルの撮影で自然な上目遣いにも。「監督は盛り上げ上手。かわいい、最高、と毎日言ってくれた。気持ちが上がりました」

 作中、80年代の音楽がふんだんに流れる。90年代生まれも幼い頃から音楽好きで「昔の音楽番組を見てキラキラした80年代のアイドルに憧れた」。作中の「木綿のハンカチーフ」は「カラオケで歌います。大好きです」と笑った。

 「最初は純粋に恋愛映画を楽しみ、2度目は目線やしぐさなどが意味のあることに変わる伏線を見て」

 AKB48を卒業して今夏で丸3年。多くの名監督から声がかかり、銀幕を中心に活動する。「AKBで培ったものが確実に生かされている。忍耐、体力、心身ともに」。切り替えの早さもしかり。当時も「開始直前までおしゃべりをしていた方がライブを楽しめた」。今作でも監督のアイデアで急なセリフの変更が何度もあったが「そのライブ感がすごく楽しかった」。

 映画好きは「ここ5年。周囲に名画を紹介されて“クセづき”はまった」。10代後半、秋元康氏に情熱的な恋愛映画「ベティ・ブルー」を紹介されたのが最初。「当時は深すぎて分からなかったけど、そこから世界が広がった。新作はできる限り劇場で、自分の作品も見に行きます」

 作中の水着姿が映える抜群のスタイルは「野菜や豆腐と健康的なものが好きで」。軽いストレッチやマッサージは欠かさない。高カロリー食や酒を楽しんだ翌日は、1食を野菜や果物を使ったジュースに置き換える。「我慢のねじが外れたとき止まらなくなるから、食べたいものを食べて調整します」。やはり、前田敦子は一日にして成らずなのだ。(橋本奈実)

最終更新:6月5日(金)15時12分

産経新聞

前田敦子

タレント・女優・歌手・アーティスト 前田敦子(マエダアツコ)
誕生日:1991年 07月10日
星座:かに座
出身地:千葉
血液型:A