阿部峻介
2015年6月5日12時16分
捜査対象者の動向をつかむため、GPS(全地球測位システム)端末を任意で車両に取り付ける捜査手法について、大阪地裁の長瀬敬昭(たかあき)裁判長は5日に開かれた窃盗事件の公判で「(対象者の)プライバシーを侵害するもので、裁判所の令状なく実行されたことは重大な違法」との判断を示した。GPSの位置情報をもとに事件と被告らとの関わりを示す捜査報告書を証拠採用しない決定をした。
警察によるGPS捜査は各地で明らかになっているが、被告弁護団によると違法判断は初とみられる。
大阪府門真市の無職岩切勝志被告(43)は知人ら3人と共謀するなどして2012年2月~13年9月、大阪や兵庫など6府県で事務所侵入や車上荒らしを続け、計約416万円相当の金品を盗んだとする窃盗などの罪に問われている。
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