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「未来都市」つくばに行ってみたら、団地がちょうすてきで、そして「未来都市」ではなかった。いい意味で。
過日、つくばへ行った。ちゃんと街をめぐったのは今回がはじめてだ。
つくば万博から30年。1985年の3月17日〜9月16日に開催していたというから、この記事を書いている2015年6月現在はほんとうにちょうど30年後だ。 当時中学一年生で千葉に住んでいたぼくは当然万博に行った。あれから「いつかまた行ってみなきゃ」と思いつつ30年目の訪問である。 そしたら期待したのとはぜんぜん違う感慨を抱いたのだ。 > 個人サイト 住宅都市整理公団 DPZ、つくば好きすぎ我らがデイリーポータルZはたびたびつくばに取材に行っている。安藤さんはムクドリの群れを探しに、T・斎藤さんはつくばエクスプレスの駅を見に(なんだか桃太郎の出だしみたいになった)。
安藤さんとT・斎藤さん、それに加藤まさゆきさんのお三方はつくばにゆかりのある方々ということもあるが、地主さんやヨシダプロまでもがつくばでひとネタしたためているとなると、DPZとつくばの間に何かあるのか、と思わざるをえない。 この手のウェブサイト(ってどういう手かうまく説明できないが)でここまでつくばを取り上げるサイトは他にないのではないか。 そして今回これらにさらにもうひとつつくばネタを追加しようというわけである。 団地で。 今回見て回ったつくば駅周辺のすてきな団地の数々。かわいい。
なんだよ団地かよ、と舌打ちしているかもしれないがちょっとがまんしてほしい。いやたしかにぼくという団地マニアの訪問であり、どうしてもそういう内容に片寄りがちではあるが、けっこうこれでつくばの街の面白さがわかったと思うのだ。
おいおい、団地がすてきだぞ!結論から言うと「もはやぜんぜん『未来都市』じゃないぞ!」という面白さだ。もちろんこれは悪口じゃない。とんでもない。「あっぱれ!」という気持ちだ。
それはいったいどういう面白さか。ぼくの年齢前後の人でかつ、つくばに住んだことのない方にはよく分かっていただけると思うが、つくば=未来だった。だから、実際訪れてみてその「ふつうに歴史を重ねてきた街っぷり」に感銘を受けたのだ。 そしてこの感慨って、たぶん団地鑑賞でしか得られないものだと思う。 周辺の植栽含めて「ふつうの団地!」って思って感動した。「未来」じゃない!
そうなのだ。とにかく樹々がすごい。
もちろん団地自体にも貫禄がそなわっている。これとかすごくかわいいかっこよかった。持って帰りたい。
この樹々もすごかった。団地がちゃんと見えないのがくやしい。
あー、この団地はほんとうにかわいかったなあ。
ご覧の通り、まあ、言ってみれば「ふつうの団地」だ。ぼくがこれまでめぐってきた団地とそんなに変わるところはない。
それも当然と言えば当然で、これらの団地ができたのはおおむね70年代後半から80年代頭だ。優に30年はたっている。 ダイナミックなL字の折れ曲がりと壁で囲われた駐車場に心躍った。
いつまでも「未来」と思っていたので「熟成された団地はあそこにはないだろう」と思い込んでいた。しかし数えてみれば30年だ。反省。ちょう反省。
タワー型の棟もあって見どころ満載だ。また行きたい。
なお、写真が妙に冬景色なのは行ったのが昨年末だから。いつかDPZの記事にしたいな、と思っていて、でも何を書くべきか悩んでお蔵入りになっていた。
このたびようやく「そういえばつくばって未来だったよな……」と思いついて書く次第である。 これとかちょうかっこよかった! なんでもっと早く来なかったんだろうと反省。ばかばか!
で、「団地鑑賞でしか得られない感慨」というのはどういうことかというと、団地の外に出ちゃうと、やっぱりなんだかんだで「未来」っぽいのだ。未来っぽくないのは団地ならではなのだ。
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