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“南シナ海で深刻懸念” 日比首脳が共同宣言
6月4日 19時10分

“南シナ海で深刻懸念” 日比首脳が共同宣言
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安倍総理大臣は日本を訪れているフィリピンのアキノ大統領と会談し、南シナ海で中国が海洋進出を活発化させていることを踏まえ、一方的な現状変更の試みに深刻な懸念を共有し、国際法に従って紛争を解決する重要性を確認したなどとする共同宣言を発表しました。
安倍総理大臣は国賓として日本を訪れているフィリピンのアキノ大統領と4日夕方、東京・元赤坂の迎賓館で会談し、両首脳は会談の成果などを盛り込んだ共同宣言を発表しました。
共同宣言では、中国が南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島で、浅瀬の埋め立てを拡大させるなど、海洋進出を活発化させていることを踏まえ、一方的な現状変更の試みに深刻な懸念を共有し、海洋を巡る紛争を国際法に従って解決する重要性を確認したとしています。
また、フィリピンが日本の平和国家としての歩みと世界の繁栄への貢献を評価し、安全保障法制の整備を含む、日本の積極的平和主義の取り組みを支持するとしています。
さらに、日本とフィリピンの間で防衛装備品や技術の移転に関する協定の締結に向けて交渉を始めることや、自衛隊とフィリピン軍の演習を拡大するなど、安全保障分野での両国の協力を拡充することを盛り込んでいます。
このほか、フィリピンの首都マニラを南北に結ぶ鉄道計画などの交通インフラの整備に日本が協力するとしています。
会談のあと、両首脳はそろって記者発表に臨み、安倍総理大臣は「両国は戦後70年間、たゆまぬ努力により、極めて友好的な関係を築き、地域の安定と繁栄に大きく貢献してきた。会談では両国の関係を戦略的パートナーシップとして一層強化していくことを確認した」と述べました。
また、アキノ大統領は「今回の日本訪問は両国の友好関係をさらに深めるきっかけになった。安全保障上の課題について協議し、国際社会を構成する国々に対し、責任ある行動を取るよう呼びかけるため、協力を進めることになった」と述べました。

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