「女性活躍推進」はシンガポールに学べ! 世界を舞台に活躍する女性が3人以上の子どもを育てられる理由

2015年06月05日(金) 田村 耕太郎
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幼児教育はシンガポールが最強

おめでとう、ローラ。ミルケン・インスティテュートの同僚であるローラが双子の男の子を出産した。二人合わせて7.5キロ以上というから、よく出産ぎりぎりまで働いてくれたといまさらながら感心する。彼女は母国アメリカ・サンタモニカで出産した。息子たちを将来大統領にする狙いか?と勘繰ったが(笑)、世界最高の高等教育環境があり、イノベーションが起こり続けるアメリカのパスポートを持たせることは正しい選択だと思う。

でも彼女は「シンガポールにすぐ戻るわ。産むのはアメリカがいいけれど、子育て環境はシンガポールの方がベターだから」という。私が最強だと思うアメリカとシンガポール二国のパスポートを狙っているのか?(笑)

確かに幼児教育には、多様性に溢れ、英語と中国語が同時に身につくシンガポールが最高だ。アメリカにも多様性はあるが、今のところどの学校もマジョリティはアメリカ人だ。シンガポールのように誰がマジョリティなのかわからないくらいの多様性はない。シンガポールは物価が高いと思うかもしれないが、世界最強の通貨であるドルを持っていれば割高感はない。

それに、アメリカでメイドを頼むと月に20~30万円程かかり、日本と同じくらい高額な出費となる。シンガポールならその半額~3分の1程度でいいメイドを雇える。アメリカではベビーシッターはいくらでも採用できるが、訓練されていないシッターの虐待事件が後を絶たないし、シッターでは「保育」にはなっても「教育」にはならない。世界のエリートたちは子どもが0歳の時から「教育」を意識している。

キャリア女性がなぜ、多くの子どもを育てられるのか?

それにしても、私の周りには高学歴のキャリア女性が3人以上の子持ちである事例が多い。前述のローラはアイビーリーグ出身で修士号も取っている。グローバルな大企業勤務を経て、WEF(世界経済フォーラム)の幹部を経験。マイケル・ミルケンに直接スカウトされ、LAに本拠を構えるミルケン・インスティテュートの重要拠点であるシンガポールを任されているスーパー・レィディだ。双子を産んで3人の子持ちとなった。旦那は世界最大級の金融機関の幹部だ。共働きで教育熱心な家庭を築いている。

ローラ以外にも、旦那が世界最大手のベンチャーキャピタルで働く起業家の女性も子どもが4人いる。大学の同僚であるキャリア女性たちも3人以上の子持ちが多い。




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田村 耕太郎

(たむら・こうたろう) 前参議院議員。エール大学上席研究員、ハーバード大学研究員などを経て、世界で最も多くのノーベル賞受賞者を輩出したシンクタンク「ランド研究所」で唯一の日本人研究員を務めた。
国立シンガポール大学公共政策大学院名誉顧問、新日本海新聞社取締役東京支社長。
1963年生まれ。早稲田大学卒業、慶応義塾大学大学院修了(MBA取得)。デューク大学ロースクール修了(法学修士)、エール大学大学院修了(経済学修士)、オックスフォード大学上級管理者養成プログラム修了、ハーバード大学ケネディスクール危機管理プログラム修了、スタンフォード大学ビジネススクールEコマースプログラム修了、東京大学EMP修了。
2002年から10年まで参議院議員を務めた間、内閣府大臣政務官(経済財政、金融、再チャレンジ担当)、参議院国土交通委員長などを歴任。
シンガポールの国父リー・クアンユー氏との親交を始め、欧米やインドの政治家、富豪、グローバル企業経営者たちに幅広い人脈を持つ。世界の政治、金融、研究の第一線で戦い続けてきた数少ない日本人の一人。
2014年8月、シンガポールにアジアの地政学リスクを分析するシンクタンク「日本戦略情報機構(JII)」を設立。また、国立シンガポール大学(NUS)リー・クワンユー公共政策大学院の兼任教授に就任し、日本の政府関係者やビジネスリーダーに向けたアジア地政学研修を同校教授陣とともに実施する。
著書に『君に、世界との戦い方を教えよう 「グローバルの覇者をめざす教育」の最前線から』などがある。