SRTとスタイル・ファイル MPC編
更新 2010年 5月30日:文章の見直し、レイアウト変更
更新 2009年12月19日:全体を見直しました。
(ボーダーとシャドウは小数点の指定が出来ます。1.5とか2.4など)
更新 2009年 5月30日:最下部のリンクの不具合を訂正しました
SRT は代表的なソフトサブ( 字幕 )のひとつです。
MPC または Direct VobSub で、SRT を使う時に、文字の大きさや字幕の高さなどを、
好みに合わせて設定するのがスタイル・ファイル( srt.sytle )です。
HDTV と映画では字幕文字の大きさが違うので観づらい時など、
それぞれのケースに合わせた スタイル・ファイルを用意しておけば、
いつも自分の好みの状態で、字幕(SRT)を表示できます。
SRTのスタイル・ファイルとは
→ スタイル・ファイルは SRT とセットで使います(単体では使いません)
→ それを使えば、文字化けは起こらなくなります。
→ メモ帳などで開いて、好みの数値や設定に書き換えて使います。
→ コピーやリネームをして、すべてのSRTと組み合わせて使えます。
Colour は英国式つづりです。 SSA(ASS) を設定したのが、イギリスの会社だったことからそうなっているようです。
ソフトサブを使っていて不満がない場合
文字化けをする場合に、SRT とセットでスタイル・ファイルを使って下さい。
→ MPC、Direct VobSub どちらでも文字化けは必ず治ります。
スタイル・ファイルの具体的な特徴
SRT で表示する字幕文字の表示位置(高さ)、大きさ、フォントの種類、文字の色、
文字の影、文字の輪郭の太さ等の環境設定をします。
→ 約 500 bytes の小さな横長のテキスト・ファイルです
デフォルトの状態を設定するだけなので、SRT内部で色や文字の大きさは変えられます。
スタイル・ファイルの最初の3行と [V4+ Styles] は、ASS(Adovanced Sub Station Alpha)の
[Script Info] の一部分、および [V4+ Styles] を転用しています。
→ ASS のスタイリング機能を、部分的に SRT に流用しているのがスタイル・ファイルです
OSにインストールされているフォントを使うので、
OSが異なる場合や、登録されてるフォントを変更した場合は、MPCの字幕も影響されます。
→ フリーフォントをOSに登録すれば、MPCでも使えます
SRT スタイル・ファイルの デフォルト・サンプル (MPC のデフォルトと同じ)
スタイル・ファイルの使い方 (ファイル名の指定方法)
SRT と同じ名前( + style )にすると、再生時に SRT ファイルと同時に自動的に読み込まれます。
→ スタイル・ファイルはSRTとセットで使います( 単体では使いません )
スタイル・ファイルは、使い回しが可能です。
コピーして srt と 同じ 名前 + .style にして使います。
例 : "ラスト" と言う外国ドラマの avi に使う場合 |
Last.S07E09.HDTV-XOR.avi ─────> ビデオ・ファイル |
Last.S07E09.HDTV-XOR.srt ─────> SRT 字幕ファイル |
Last.S07E09.HDTV-XOR.srt.style ──> SRT スタイル・ファイル |
例のように、コピー、リネームしたスタイル・ファイルがフォルダ内にあれば、
動画再生時に自動的に srt とstyle が読み込まれます。( Direct VobSub でも同じです )
→後から SRT を読み込ませる時も、同名ならスタイル・ファイルは自動的に読み込まれます。
スタイル・ファイルの仕組み(主な設定箇所)ここから横長に
→ スタイル・ファイルが必要な場合は、下の タイトルをクリック して下さい
ScriptType: v4.00+
PlayResX: 384
PlayResY: 288
[V4+ Styles]
Format: Name, Fontname, Fontsize, PrimaryColour, SecondaryColour, OutlineColour, BackColour, Bold, Italic, Underline, StrikeOut, ScaleX, ScaleY, Spacing, Angle, BorderStyle, Outline, Shadow, Alignment, MarginL, MarginR, MarginV, Encoding
Style: Default,Arial,20,&H00ffffff,&H0000ffff,&H00000000,&H80000000,-1,0,0,0,100,100,0,0.00,1,2,2,2,20,20,20,1
↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑↑↑↑ ↑ ↑ ↑↑
フォント名 サイズ 文字色 OutlineColour BackColour ×││× × × │文字セット
境界の太さ │ 字幕高さ / 表示位置・余白 上下
影の深さ
- Name スタイルネーム ・・・Default → スタイルの名称、絶対に変えないで下さい!
- Fontname フォント名 ・・・Arial → デフォルトの文字(日本語も文字化けしないで表示されます)
- Fontsize サイズ ・・・・・20 → 字幕文字の大きさ 18,20,22,24 が適当(8,9,10,11,12,14,16,18,20,22,24,26,28,36,48,72 が可)
- PrimaryColour 文字色 / 色1 ・・・&H00ffffff → 白 (左端の2桁はアルファレベル、bbggrr の順番で指定、他のカラーも同じ)
- OutlineColour ・・・ 境界の太さ の色(アウトライン・カラー)
- BackColour ・・・・・ 影の深さ の色(バック・カラー)→ 左端の &H80を &H00 にすると透明度がゼロに(黒い影に)&H00〜&Hffまで
- Outline 境界の太さ ・・・2 → 文字のふちの太さ(数値が大きいと太くなる、小数点可、0で消える)ボーダー
- Shadow 影の深さ ・・・・ 2 → 文字の影の大きさ(上に同じ)シャドウ
- MarginV 字幕高さ / 表示位置・余白 上下 ・・・20 → 増やすと字幕の位置が上に(垂直マージン)
- Encoding 文字セット ・・・1 → 日本語環境のデフォルト
サイズ と 字幕高さ / 表示位置・余白 上下を調節して、
次に 境界の太さ 、 影の深さ を調節すれば、
好みの設定が見つかると思います(書き換えたら保存して下さい)
字幕表示を画面の左右目一杯に広げたい → スタイル・ファイル、左右のマージンの指定場所
スタイル・ファイルで使うフォントと保存する際のファイル・フォーマットとEncoding 文字セット
( 日本語フォントを指定して使う時に気をつけて下さい )
設定する フォント名 | ファイル・フォーマット | 文字セット |
英語フォント(デフォルトを含む) | ANSI、通常の保存と同じ | 1, DEFAULT(1) |
日本語フォント | Unicode 16-LE、ユニコード | 1, DEFAULT(1) |
日本語フォント(英語名で指定) | ANSI、通常の保存と同じ | 128, SHIFT JIS(128) |
SRTをASSにMPCで コンバート すると、動画に合わせて文字の見た目を細かく調整できます。
→ 境界の太さ や 影の深さ 、 字幕高さ をピクセル単位に近い感覚で指定できます
ScriptType: v4.00+
PlayResX: 384
PlayResY: 288
[V4+ Styles]
Format: Name, Fontname, Fontsize, PrimaryColour, SecondaryColour, OutlineColour, BackColour, Bold, Italic, Underline, StrikeOut, ScaleX, ScaleY, Spacing, Angle, BorderStyle, Outline, Shadow, Alignment, MarginL, MarginR, MarginV, Encoding
Style: Default,MS P明朝,20,&H00ffffff,&H0000ffff,&H00000000,&H80000000,-1,0,0,0,100,100,0,0.00,1,2,2,2,20,20,20,1
↑ ↑ ↑
フォント名 サイズ 文字セット
- Name スタイルネーム ・・・Default → スタイルの名称、絶対に変えないで下さい!
- Fontname フォント名 ・・・MS P明朝 → 日本語フォント
- Fontsize サイズ ・・・・・20 → 字幕文字の大きさ(デフォルト)
- Encoding 文字セット ・・・1 → Unicode LE-16 で保存する場合(デフォルトと同じ)
日本語フォントを使う場合は ユニコード(文字コードを Unicode 16-LE)で保存して下さい。
日本語フォントのフォント名一覧・・・Windows XP の場合
( 非ユニコードで日本語フォントを使える 方法 ↓もあります )
ScriptType: v4.00+
PlayResX: 384
PlayResY: 288
[V4+ Styles]
Format: Name, Fontname, Fontsize, PrimaryColour, SecondaryColour, OutlineColour, BackColour, Bold, Italic, Underline, StrikeOut, ScaleX, ScaleY, Spacing, Angle, BorderStyle, Outline, Shadow, Alignment, MarginL, MarginR, MarginV, Encoding
Style: Default,MS PMincho,20,&H00ffffff,&H0000ffff,&H00000000,&H80000000,-1,0,0,0,100,100,0,0.00,1,2,2,2,20,20,25,128
↑ ↑ ↑
フォント名 サイズ 文字セット
- Name スタイルネーム ・・・Default → スタイルの名称、絶対に変えないで下さい!
- Fontname フォント名 ・・・MS PMincho → MS P明朝 と同じ ※日本語フォントを英語名で指定しています※
- Fontsize サイズ ・・・・・20 → 字幕文字の大きさ(デフォルト)
- Encoding 文字セット ・・・128 → フォント名に、※日本語フォントを(英語名で)指定した場合は 128 にします※
非ユニコードで日本語フォントを使う場合は、フォント名の部分を、
下の例を参考に、日本語フォントの 英語名 で指定して下さい。
使いたい日本語フォント | 設定する英語名 |
MS P明朝 | MS PMincho |
HGPゴシックM | HGPGothicM |
HGS行書体 | HGSGyoshotai |
HG丸ゴシックM-PRO | HGMaruGothicMPRO |
サイズ を変えなくても デフォルトの状態から日本語フォントを指定すると、字幕文字がやや大きくなります。
フォントに関する注意点
先頭に @ をつけると縦書き用のフォントになります。
( 例 ) @HGゴシックE または、@HGGothicE
→ SRT内部では日本語フォントは、そのままの名称で使えます。
MPCで使えるのは、OSにインストールされているフォントです。異なるOSで使う場合や、登録されてるフォントを変更した時は、MPC(ソフトサブ)も影響を受けます。
※Direct VobSub を使う場合も同様です
Windowsにフリーフォントをインストールすれば、MPCやDirect VobSubでも使えます。
ソフトサブ( 字幕 )が文字化けする場合
MPCの設定を手動で直す
→ 再生(P)→ 字幕(B)→ スタイル(S)→ スタイル編集 と進み
症 状 | 文字化けの状態 | 設定する数値 |
日本語が文字化けする | ANSI(0) | DEFAULT(1) |
日本語フォントで文字化け | DEFAULT(1) | SHIFT JIS(128) |
英文字が文字化けする | DEFAULT(1) | ANSI(0) |
表を参考に変更して下さい Direct VobSubでも同じように修正できます
スタイル・ファイルを修正して直す
下の表の内容は、上の表と同じです
症 状 | 文字化けの状態 | Encodingに設定する数値 |
日本語が文字化けする | 0 | 1 |
日本語フォントで文字化け | 1 | 128 |
英文字が文字化けする | 1 | 0 |
表を参考に、スタイル・ファイルのEncoding 文字セット を変更して下さい
大抵の場合、0, 1, 128 のいずれかで文字化けは治ります。
(スタイル・ファイルがない場合はデフォルト・サンプル をご利用下さい)
●主なEncoding 文字セット
ANSI(0) ────────> 英語とアルファベット特殊文字を使った字幕用
DEFAULT(1) ─────> 日本語環境のデフォルト / またはユニコードの字幕用
SHIFT JIS(128) ────> 日本語フォントを(英語名で)使う場合
ASSの文字化けも同様に修正できます
ユニコードの場合は1 / DEFAULT(1)のままでもかまいません。
MPCの「字幕を保存」を活用する
「字幕を保存」を使い、スタイル・ファイルを作る方法
(1)準備
適当な動画ファイルを(読み込ませて)再生できる状態にします。
次に、SRT( なら何でもかまいません )を、
ファイル(F)→ 字幕を読み込む(L) を選び、読み込ませます。
(2)スタイル・ファイルの作成( 保存 )
ファイル(F) → 字幕を保存 Ctrl+S と進み、
適当な名前( 例では、test2008.srt )で保存して下さい( srt と style が同時に保存されます )
フォルダ内に、以下のように保存されます
test2008.srt
test2008.srt.style
スタイル・ファイル( test2008.srt.style )をコピー、リネームして、
好みの数値に書き換えて、いろいろなSRTとセットで使って下さい。
( メモ帳などで編集できます test2008.srt は使わないので削除してもかまいません )
→ Direct VobSub( VobSub )は、スタイル・ファイルを保存できないので、
デフォルト・サンプル( MPC のデフォルト)をご利用下さい。
自分で、「スタイル編集」の設定を 変更 してから保存することもできます
MPCの 「スタイル編集」 で好みの設定をする
再生(P)→字幕(B)→スタイル(S) と進み、
「スタイル編集」 窓で設定して下さい。
文字の「サイズ」を変えるにはフォントの下の
[ Arial ]
をクリックして「フォント」窓から設定して下さい。
MPCの「字幕の保存」を利用した SRT → ASS コンバート
MPCでは何種類かの字幕を使えますが、字幕ファイルの保存もできます。
その際に元と異なるフォーマットを選んで保存すると、コンバートされて保存されます。
適当な動画ファイルを(読み込ませて)再生できる状態にして、MPCにコンバートさせたい SRTを読み込ませます
ファイル(F)→ 字幕の保存 と進み ( 画像はMPC Ver.6.4.8.3のものです )
ファイルの種類(T) の中で一番下の Adovanced Sub Station Alpha(*.ass )を選び、
好きなファイル名(N)をつけて保存します。
→これで自動的にSRTからASSに変換されて保存されます( 元のSRTは残ります )
SRTと比べてASSのメリットは、
動画サイズに合わせて字幕をピクセル(ドット)単位の表示や調節が出来ます
→ スタイル・ファイルでは細かい指定に限界があります
複数のフォントや文字の色、表示位置を使う場合、一括指定が出来ます
→ オーバーライド・コードをほとんど使わずに表示できます。
こちらのページに ASS や SRT のサンプル
がありますので、試用してみて下さい。
SRT と比べて ASS の(違い)欠点は、
SRTは千分の1秒単位、
ASSは百分の1秒単位で管理されているところです
ASSではフレームが切り替わった瞬間から字幕を表示させるのは無理です
(と言っても最大で0.009秒の遅れですから、たぶん認識はできません
字幕を作った本人ならわかるかもしれない位の違いです)
日本語フォントを指定して保存したい場合の注意点
MPC本体の、「スタイル編集」を使って日本語フォントを指定して、
「字幕の保存」で保存する場合は、文字コードを Unicode 16-LE で保存して下さい。
( ユニコードでの保存になります、ASS の場合も同様にして下さい)
→ Unicode で保存したくない場合は、デフォルトの Arial のまま ( ANSIで )保存し、その後で
日本語フォントを
英語名で指定して ファイルを書き換えて下さい。
注意:必ず 文字セット(Encoding)は 128 にして下さい(文字セットは一番最後の数値です)
Unicodeで保存すると、全角スペースが半角スペースと同じように処理されるようになります。
ご質問などありましたら、捨てアドでかまいませんので、
下記へメールしてください。
bancodesrt@yahoo.co.jp