故意かどうかの真相は不明だが、過去に担当したサイトがあるサーバにアクセスして30時間ストップさせてしまい、それが"不正アクセス禁止法違反"に当たるとして男性が逮捕された。日焼けサロン運営会社のホームページ(HP)に不正にアクセスして閲覧できなくしたとして、警視庁ハイテク犯罪対策総合センターは不正アクセス禁止法違反などの疑いで、東京都中央区月島、会社員、新川大吉容疑者(41)を逮捕した。 過去に担当していたとはいえ、今は無関係だからサーバにアクセスすることは"不正"とみなされる。 ごく当たり前と言えば当たり前のことなのだが、サイト作成に従事している人にとっては知らず知らずに"不正アクセス禁止法違反"に抵触する危険性がある。 サイト作成を受注すると発注者が所有または契約しているサーバへのアクセス情報も渡されることがある。 プログラムを利用するものであればそのサーバで正常動作するか請負側がチェックしなければならないし、中には発注側が全く知識がないからサイト公開までお願いされた場合にアクセス情報も渡されるなど理由はいくつかある。 公開後の保守や問い合わせも受けるのであればアクセス権限を持っていても問題ないかもしれないが、公開して終了となる場合は以後のアクセスは不正と見なされる。 言わば、新築して鍵を引き渡すまでは建築業者が出入りできるが、鍵を引き渡した後でも合鍵で入ってくるようなものだ。 以前、あるサイトを担当した人が退職し、そのサイトを私が受け持つことになったのだが、違う会社に行ったその人はうっかりそのサイトのデータを消してしまったことがある。 FTPのソフトによっては接続するサーバを登録しているリストから選択してアクセスするものがあり、消すはずのサーバにアクセスするつもりが、違うサーバにアクセスしていたというのがその人の言い分だ。 幸いCMSなどではない静的なサイトで更新もなかったのですぐに復旧できたのだが、サイトの所有者の出方によっては"不正アクセス禁止法違反"で逮捕されてもおかしくないのではだろうか。 このように退職後の環境にも前クライアントの情報があることは論外だが、長い間この業界にいると携わるサイトの数も多くなり既に違う業者が担当している場合も多い。 "うっかり"を防ぐためにFTPの情報は残さないように端末には残さないようにすべきだが、作業効率を考えるとそこまでやっていない会社や個人事業主が大半ではないだろうか。 アクセスするときはその都度パスワードを入力するや、FTPの情報を破棄するなど対応を考えなければならない。 ところでもう一点注目したことがあり、記事には閲覧不可としながらも「アクセス数が半減」とある。 まずはこの1,000件という数字、ユニーク数なのかページビューなのか。 サイトにアクセスすると少なくともログには1レコード追加されるので、ページが見れないからといってユニーク数が大きく減少するとは考えにくい。 それは、サーバにあるサイトデータを削除したところで、そのサイトへのリンクや検索サイトに登録されているインデックスまで削除されるわけではないからだ。 その点、ページビューだとするとコンテンツが何も表示されなければ、そのまま離脱すると思われるので数値が半減するのも納得できる。 そう考えると閲覧不可になったときのアクセス数=ユニーク数だと想定できるので、閲覧不可になったときのユニーク数は約500件。 いつもは1,000件のページビューがあるのなら、一人あたり2ページ程度しか見ていないことになる。 もちろん、閲覧不可の時に一人が何度もリロードしたと想定するとユニーク数はもっと下がるので一人あたりが見るページ数は増えるだろう。 別記事によるとこのサイトは日焼けサロン経営会社のサイトで、全国で約80店舗を展開していて客の大半がサイトを見て来店していたという。 80店舗あってもページビューが1,000件かと少し残念に思う。 |
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