【長崎聯合ニュース】国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関が世界文化遺産への登録を勧告した「明治日本の産業革命遺産」(全23施設)を現地調査するため訪日中の韓国・光州の市民団体メンバー約20人は4日、長崎港から遊覧船に乗り端島(軍艦島)に向かったが、遊覧船のエンジンに異常が発生したため、経由地の伊王島で足止めされ、軍艦島に上陸できなかった。
同団体は軍艦島で行う予定だった朝鮮人強制徴用者らの追悼行事を伊王島の船着場で進めた。長崎の放送局をはじめ、多数の現地メディアが同団体の行動を取材した。
追悼行事中、日本人を名乗る男性が、行政機関の許可なくこのような行為をしてはならないと主張し、同団体に対し罵声を浴びせたが、衝突には発展しなかった。
同団体の関係者は追悼行事について、強制動員により軍艦島などの地域で犠牲になった先祖に対し最低限の敬意を表わしたもので、反日感情とはまったく関係がないと強調した。また、施設がユネスコの世界文化遺産に登録されることを望む日本人の気持ちは十分に理解できるが、韓国を含むほかの国々から普遍的な支持と共感が得られる方式になることを期待するとした。