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【関西の議論】
「どじょうすくい」の本場に衝撃走る…大阪の女子高生が最高位を独占、「師範」に迫る脅威の才能
三味線も同様で、弾くときに、音と音の合間をしっかり意識しないと良い音は生まれない。
それを軽々とこなす才能について、田仲さんは「(才能は)決して生まれ持ったものではなく、小さい頃から、名人と呼ばれる人の演奏や演技に触れられたことが大きい」と謙遜するが、貴美さんは「娘は名人と呼ばれる人の演奏に生まれる独特の『間』のようなものを学習、再現する力が優れていました」と、脅威の吸収力に太鼓判を押す。
転機は舞台出演
田仲さんは当初、安来節の踊りを学んでいただけだったが、平成20(2008)年に転機が訪れた。
それが大阪松竹座などで行われた舞台「女ひとり ミヤコ蝶々物語」への出演。安来節の名人としても知られたミヤコ蝶々さんの少女時代を演じる子役として抜擢(ばってき)されたのだ。
当時通っていた安来節の教室でオーデションを知り、受験したという。
「オーディション会場では、周りは子役などの経験のある子供ばかり。母とは『場違いなところに来ちゃったね』と話していました。なのに、出演が決まったときには、本当にびっくりしました」と振り返る。
舞台出演は約2カ月間に及び、田仲さんの芸歴にも大きな影響を与えた。
「客席がいっぱいに埋まった中で、自分の演技に拍手をもらったり笑ったりしてもらえることが本当に心地よくて…。舞台の役ではなく、私の安来節そのもので喜んでもらいたい、と思うようになりました」
この出演を機に、5冠という偉業達成へ向けた歩みを始めた。
深夜練習、親子喧嘩…
教室での練習は月数回程度だが、田仲さんは自宅でも毎日、夜遅くまで練習に励んだ。
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