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FIFA会長 “本人に捜査”報道相次ぐ
6月3日 18時57分

FIFA会長  “本人に捜査”報道相次ぐ
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FIFA=国際サッカー連盟の事件を巡って批判が高まるなか、再選されたばかりのブラッター会長が2日、辞意を表明しました。
ブラッター会長を巡っては側近が不正な送金に関わった疑惑が報じられるなど、本人にも捜査が及ぶのではないかという報道が相次いでいます。
FIFAのブラッター会長は2日、記者会見し、「自分の再選が、すべての人に支持されているわけではない」と述べて、早ければことし12月にも臨時総会を開いて次の会長を選んだうえで、みずからは辞任する意向を明らかにしました。
イギリスのBBCは2日、2010年のワールドカップの招致を巡って、ブラッター会長の側近のバルク事務局長が不正な送金に関わった疑いがあると報じました。この疑惑は招致に成功した南アフリカ側から投票の見返りに、日本円にして12億円余りの賄賂がFIFAの元副会長に支払われたとされるものです。
アメリカ司法当局の起訴状によりますと、南アフリカ政府はFIFAから受け取るワールドカップ開催資金の一部を賄賂に充てることにして、FIFAから直接、元副会長が管理する銀行口座に送金してもらったとされています。
BBCは、その際に南アフリカのサッカー協会がFIFAに送金を依頼したとされる文書を入手したと伝えました。文書は宛先がバルク事務局長となっているほか、中に書かれている金額などが起訴状に書かれた内容と一致しています。
バルク事務局長は賄賂だとは知らず、送金にも関わっていないと反論しています。
しかし、各国のメディアはブラッター会長の側近にも疑惑が広がったことで、会長本人にも捜査が及ぶのではないかと相次いで報じています。

ブラッター会長辞意の背景は

ブラッター会長は、辞任を決断した理由について多くを語っていません。
記者会見では、「自分の再選がすべての人に支持されているわけではない。FIFAのことを考え、この決断に至った」と述べ、事件を巡る批判に配慮したとも受け取れます。
しかし、再選されたあと、ブラッター会長は、繰り返し、みずから改革に取り組む意欲を示していただけに、突然の辞意表明には何か別の理由があったのではないかという臆測を呼んでいます。
事件の発覚以来、ブラッター会長にも捜査が及ぶのではないかという報道が相次ぎました。
イギリスの新聞が、スイスの検察当局がブラッター会長を聴取する方針だと報じたほか、アメリカの新聞は、ブラッター会長の側近の事務局長が不正に関わった疑いがあると伝えました。
ブラッター会長は繰り返し不正への関与を否定してきましたが、捜査が広がりを見せたために辞任を決断したという見方が出ています。
このほか、ブラッター会長が懸念していた可能性があるのが、FIFAの傘下にあるUEFA=ヨーロッパサッカー連盟の動きです。
ヨーロッパサッカー連盟のプラティニ会長は、事件の発覚後、ブラッター会長に直接辞任を求めました。
その要求は拒否され、ブラッター会長が再選されたのを受け、ヨーロッパサッカー連盟は、今月6日、ベルリンで会合を開き、対応を話し合う予定でした。
そして、FIFAからの脱退や、ワールドカップをボイコットして別の世界大会を開くことまで検討していると報道されました。
ヨーロッパサッカー連盟が実際にそうした行動に踏み切れば、FIFAにとっても痛手となるところでした。
ブラッター会長が辞意を表明したあと、ヨーロッパサッカー連盟はベルリンで予定していた会合を取りやめました。

ロシア 次のW杯への影響否定

FIFA=国際サッカー連盟のブラッター会長が辞意を表明したことについて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は、3日、ロシアの国内メディアに対し、「ブラッター会長は、次の会長に引き継ぐまでは業務を続けると理解している。今後も、FIFAとの協力関係に何ら変わりはない」と述べました。
そのうえで、「最も重要なことは、わが国が2018年のワールドカップ開催に向けて準備を進めることだ」と述べ、ブラッター会長の辞意表明が2018年に予定されているワールドカップ・ロシア大会に影響を与えることはないという考えを強調しました。

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