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GitHubが日本法人「ギットハブ・ジャパン」設立 日本語テクニカルサポートで法人向け導入を促進

ITmedia ニュース 6月4日(木)18時23分配信

 ソースコード共有ツールを運営する米GitHubが、東京・港区に日本支社「ギットハブ・ジャパン合同会社」を設立した。米国外に支社を置くのは初めて。日本語でのテクニカルサポートを行い、法人向けツールの導入促進に力を入れる。

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 「GitHub」は、2008年にローンチされたソフトウェア開発者向けソースコード共有ツール。豊富な機能と使いやすさで人気を集め、現在のユーザー数は世界970万人以上。デザイナーの画像などのデザインファイルのバージョン管理ツールとしても利用され、企業や自治体の公式アカウントがオープンソースを公開するなど活用が広がっている。Webブラウザから利用できる「GitHub.com」に加え、デスクトップやモバイルアプリケーションも用意する。

 日本法人では、法人向けのオンプレミスツール「GitHub Enterprise」の販売促進に注力。オンプレミスで展開することで、高度なセキュリティを要する案件への導入、社内教育への利用、統一プラットフォームの利用による作業の効率化などが見込めるという。

 すでに国内でも日立システムズ、ヤフー、サイバーエージェント、グリーなどが導入しているが、決済が米ドルのみ、テクニカルサポートは英語のみといったハードルがあった。国内展開ではマクニカネットワークスを総代理店とし、円建て決済や日本語でのサポートをスタートする。

 クリス・ワンストラスCEOは、GitHub内の日本人ユーザーの多さやオープンソースコミュニティーの活発さ、GitHub自体が日本で生まれたRubyのフレームワークをベースに開発されていることなどを挙げ、「日本の開発者に育てられたと言っていい」とつながりの深さを話す。ユーザー発信のイベントに関わるだけでなく、ギットハブ・ジャパン主催の勉強会やセミナーなども行い、ユーザーとの関係をよりいっそう深めていきたいという。

 昨年GitHubに入社し、日本法人のジェネラル・マネージャーに就任する堀江大輔さんは「英語サービスとしてすでに個人・法人問わずこれだけ使っていただいているのはありがたいこと。日本語で国内でサポートできる体制を整えることで、これまで導入に踏み出せなかった企業に対し潜在的な需要を掘り起こしたい」と意気込む。

 米国では連邦政府や州単位で行政が利用している事例もあり、今後日本でも自治体のオープンデータの取り組みなどと連携していきたいという。行政機関や官公庁、教育現場など広くパートナーを広げていく展望だ。

最終更新:6月4日(木)18時23分

ITmedia ニュース