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 3年前惜しまれつつ閉店した立川の名物スパゲティ店が、4日から9日まで立川高島屋(東京都立川市曙町2丁目)で復活する。

 2012年5月に閉店した立川駅北口前の「第一デパート」地下1階にあったスパゲティ店「サンモリノ」は、1966年のデパート開業と同時に開店。4坪に9席の狭い店は、看板メニューのナポリタンやミートソースを求める常連客でにぎわった。

 太めの麺をゆでてからしばらく寝かせて軟らかくする。刻みニンジンやセロリなどを炒め、ケチャップで煮込んだナポリタンのソースは、ほどよい酸味と甘みがあり、飽きの来ない味で人気だった。

 しかし、デパート閉店とともに店を閉じた。ほかで店を出してほしいといった声が上がったが、店主の山崎一憲さん(72)は体調を崩し、満身創痍(そうい)。「完全燃焼した満足感もあった」。閉店後は病気療養に努め、旅行に出かけるようになった。一昨年には初めて新幹線に乗った。

 そこに、今年開店45周年を迎えた立川高島屋から、懐かしの味を復活させる記念イベントへの参加を持ちかけられた。「いったん下ろした幕をまた開けるのはどうだろうか」。ためらう山崎さんに、妻の玲子さん(68)が「これが最後。常連のお客さんに会える同窓会みたいなものでしょう」と背中を押した。

 復活メニューはナポリタン(650円)とミートソース(600円)。「どれだけ元の味を出せるか。一生懸命作ります」と山崎さん。営業時間は午前10時~午後7時だが、ソースがなくなり次第終了する。(鬼頭恒成)