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コアラを安楽死=反対世論盛り上がらず―豪

時事通信 5月31日(日)14時42分配信

 【シドニー時事】オーストラリア南東部ビクトリア州政府は、ケープオトウエイ国立公園でコアラが増え過ぎ餓死の恐れがあるとして、31日までに少なくとも48頭の間引きを実施した。豪メディアが報じた。
 動物保護団体は「国のシンボル、コアラを救え」と反対していた。ただ、反捕鯨では結束する豪国民も、コアラ処分反対の世論は盛り上がらなかった。豪各地では、カンガルーの大規模な間引きも定期的に行われている。
 州政府は25日、コアラの健康調査を近く実施する方針を説明していた。これまでに226頭を調べたところ、48頭は健康状態が悪く、「これ以上の苦痛を避けるため」安楽死させたという。食べるユーカリの種類が異なるため、別の森や動物園へのすみ替えはすぐには難しい。
 州政府は2013〜14年にも、コアラ約700頭を極秘に殺処分した。コアラは国内の大半の地域では絶滅が危惧され、手厚く保護されている。 

最終更新:5月31日(日)16時17分

時事通信