「日本にソーシャルネットワークが与えた以上の変化を起こせるかもしれない」――米Yelpは4月9日、グルメやショッピングなどの総合口コミサイト「Yelp」の日本版サービスを公開した。WebサイトのほかiOS/Android向け無料アプリも公開し、世界26カ国目となる日本での普及を目指す。
Yelpは、飲食店や小売店、ホテル、ガソリンスタンドなど「住所のある場所についてなら何でもレビューできる」という口コミサイト。米国を中心に25カ国でサービスを展開しており、レビューの総投稿数は5300万件超(2014年4月現在)。月間ユニークビジター数は1億2000万人を超えているという。
日本ではまず東京と大阪を中心にサービスを展開し、オフラインイベントなども通じてユーザー獲得を目指す。「使われ方によっては、日本にソーシャルネットワークが与えた以上の変化も起こせるかもしれない」と話すジェレミー・ストップルマンCEOに、日本向けサービスの狙いと展望を聞いた。
Yelpは、「人々とローカルビジネスをつなげる」をコンセプトに2004年にオープンした口コミサイト。ユーザーは任意の場所について星1〜5個とコメントによるレビューを投稿したり、他の人のレビューを検索/閲覧したりして利用できる。
特徴とするのは「レビューの品質の高さ」だ。投稿された口コミは独自のアルゴリズムによって自動で分類し、信頼性の低いもの(同じIPアドレスから短時間に何回も投稿されたものなど)は別ページに排除。さらに、レビュアーに対して実名と顔写真の登録を推奨することで、スパムや悪意ある投稿などがユーザーの目に触れにくくしているという。
カテゴリーの豊富さも特徴の1つ。レビューの割合は「ショッピング」(23%)が最多で、以下「レストラン」(20%)、「ホテル&ローカルサービス」(11%)、「ビューティー&フィットネス」(9%)、「アート、エンターテインメント&イベント」(7%)、「ヘルス」(6%)、「自動車」(4%)、「ナイトライフ」(4%)、「トラベル&ホテル」(4%)……とまんべんなく分布している。
「Yelpは住所を持つ場所についてなら何でもレビューできる。これによりユーザーは、気に入ったレビューを投稿した人が“他にどんな場所をレビューしているか”を知ることができる。こうして人々の興味関心をつなげ、ユーザーに新しい発見を提供できる」とストップルマンCEOは話す。
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