ハ〜イ!ブツリンです。
力持ちだね。
パワーあふれるスイング。
ものを持ち上げたり押したり動かしたり。
お祭りやスポーツ自然などいろいろな場面で力を感じる事があるね。
でも力って何だろう?今日はみんなが知ってるつもりの力について考える。
(熊谷黒田)「物理基礎」始まりますよ。
黒田有彩です。
力はありませんが物理力には自信があります。
「物理力」…熊谷知博です。
スポーツが大好きな僕は体力に自信あり。
おっ!そこで今日のテーマは力について考える。
だからなのかスタジオには筋トレの道具が用意してあります。
よ〜しこれでトレーニングだ。
重くないの?すごいね。
じゃあさ…えっいや今更聞かないでよ。
じゃあ教えて。
いや〜それを言われるとちょっと…。
ほら答えられないじゃん。
そんな熊谷君と皆さんのために今回のポイントはこちら!それでは力とは何だろうから見ていきましょう。
今日の講師は川角博先生です。
先生よろしくお願いします。
(川角)よろしくお願いします。
改めて力って何だ?って聞かれると困っちゃいますよね。
でも私たちの身の回りにはたくさん力に関わる現象があるんです。
でも力は見えない。
ところがですね力は…先生見えない力が見えるんですか?そうなんです。
そこでこちらの映像をご覧下さい。
何台も並ぶ風力発電用の風車。
この羽根を回しているのは何でしょうか?そう風です。
目には見えませんが羽根は風の力を受けて回っています。
いかがですか?見えない力が見えたんじゃないんですか?はい見えました。
風車が回っているから風車に風の力が働いているって事が分かります。
でもそれって当たり前のような気がしますけど。
でもどうして当たり前だと思えるんだろうね?熊谷君は実は既にね物理の目で見てるんですよ。
力が働くと運動が変化するという関係に気付いてるんだよね。
えっどういう事ですか?じゃあこの力の関係を詳しく見るために身近なスポーツに注目してみましょう。
紹介するのはゴルフです。
…のボールを打つ瞬間を物理の目で分析します。
中嶋プロのドライバーショットです。
スローモーションで見てみます。
これは…ボールを打つ瞬間を更に詳しく見てみましょう。
1秒間を6,000倍にして撮影する特殊なカメラを使って中嶋プロのスイングを再現するロボットを撮影します。
これがボールを打った瞬間。
ドライバーがボールに当たった所がへこみその反対側が膨らんでいるように見えます。
硬いボールが力を受けて丸い形が変形しているのが分かります。
これがゴルフボールです。
このように硬いはずのゴルフボールですが先生ゴルフボールの形変わりましたね。
そうですね。
ボールを打った瞬間ボールの形が変わってそのあとビュ〜ン!ってすごい速さで飛んでいきましたね。
つまり打った瞬間に大きな力が働いてそして形が変わり速度も変わったという事なんですよね。
そこで力の働きをまとめてみましょう。
こういう事ですね。
この事なんですね。
はい。
言いかえれば……って事ですね。
はいそのとおりですね。
今度は力の大きさについて調べてみます。
力の大きさをはかるにはこれ!ばねが最適です。
僕はこれ。
エキスパンダーで力比べだ。
ちょっとちょっとちょっと!今はばねの力をはかるんだから。
いやばねだけど…。
はいこっちこっち。
あれ?うわっ上からばねがつり下がってる。
このばねを使って熊谷君の力の大きさを調べるよ。
じゃあここに5kgのおもりをかけてみて。
うん。
これをこうだね。
お〜。
お〜。
結構伸びたね。
結構伸びた。
じゃあこのばねの伸びと同じになるまで今度は熊谷君の力で引っ張ってみて。
よし。
う〜!あ〜ばねの力が強いから結構力いるね。
そっか。
今ばねが同じだけ伸びたっていう事は熊谷君がばねを引っ張った力と5kgのおもりがばねを引っ張った力が同じって事だよ。
うんうん。
…って事はばねの伸びで力の大きさってはかれそうじゃない?ああ。
それでは実験で確認してみましょう。
同じ強さのばねを6本用意します。
赤い線はばねにおもりをつるしていない時の基準となる線です。
ばねの先の赤いボールはおもりをつるした時ばねが伸びた位置を確認する目印です。
左から2番目のばねにおもりを1個つり下げます。
次のばねには同じ重さのおもりを2個つり下げます。
続いて3個。
4個。
5個とつり下げます。
左から順におもりが……と並びました。
おもりが1つ増えるにつれてばねの伸びが大きくなっています。
ちょっと待った!この図のばねの伸びを横軸におもりの個数を縦軸に変えてみるよ。
これを更に見やすいグラフの形に変えるよ。
赤い点の位置が原点を通って一直線上に並んでいる。
お〜気付いたかな?ばねの伸びとおもりの個数が比例しているのが分かるね。
ではここでですねばねとおもりに働いた力を詳しく見てみましょう。
おもりには重力が働いています。
これが下向きに働いていますよね。
ところでこのおもりの力によってばねが少し伸びます。
そうするとばねは元に戻ろうとして上向きの力を及ぼしますね。
この力の事を…ここでこの弾性力と重力は同じ大きさなんですね。
この場合これを理解するためには力の釣り合いの関係を知っている必要があるんですけれどもこれについては次回学びます。
ここでは…では先ほどのグラフにもう一度注目してみましょう。
縦軸はおもりの個数となってますね。
おもりの個数を2個3個としていくとおもり全体に働く重力は2倍3倍となりますね。
このおもりに働く重力とばねの弾性力が釣り合ってますから縦軸は弾性力というふうに書く事ができます。
弾性力はばねの伸びに比例してるって事ですね。
はいそのとおりです。
ではこの関係を見てみましょう。
この弾性力と伸びの関係は…Fは弾性力と呼ばれてます。
はばねの伸びですね。
ですからばねの伸びが2倍3倍になると弾性力も2倍3倍になる。
この関係を…ところでこのkの事をばね定数といってばねの強さを表しているんです。
そこで熊谷君にばねの強さを実感してもらいます。
ばねって使われ方で全然強さが違うんだよ。
ほら見て。
うわ〜いろいろ集めたね。
うん。
ほらこれ熊谷君必需品のボールペン。
この先にもばねが使われています。
じゃあ熊谷君このばねちょっと引っ張ってみてくれる?いいよ。
あっこりゃ軽いや。
じゃあ次はこっち。
あ〜これはちょっと…。
ばねが強くてなかなか引っ張れないな。
では簡単な実験をやってみましょうね。
(2人)はい。
これです。
こちら弱いばねと強いばねです。
それは見ただけで分かると思うけど。
このばねの下の端を同じ位置でそろえてあります。
それではまずこの弱いばねにこちら100gのおもりを付けてみましょう。
お〜。
こんなふうに伸びますね。
それでは今度は強いばねに100gの100倍の重さの10kgのおもりを2人に付けてもらいます。
え〜!え〜!これかい?ちょっと気を付けて…。
本当に10kgありますからね。
こんなふうに同じ位置から同じぐらいの長さまで伸びました。
はいこれがね…こちらのばねのこのおもりに対してこちら100倍のおもりが付いてるでしょ。
でも伸びは同じだよね。
という事はこのばねに対してこのばね定数は100倍だとこういう事なんですね。
試してみよう。
今回作るのはこれ!名付けてかんたん力測定器。
ポイントはこの部分で使っている輪ゴムです。
なぜ輪ゴムなのか?というと輪ゴムは引っ張ると伸びます。
そして力を抜くと元の長さに戻ります。
つまりばねと同じように…材料はこれ。
段ボール箱それに輪ゴムに大きめのクリップビニールテープ五円玉が4個単三の乾電池。
材料は身近にあるものです。
まず1つのクリップを折り曲げて…。
このような形にします。
そこに五円玉を4個通して上の方を折り曲げてフックを作りそこに輪ゴムを通せば…段ボール箱にもう一つのクリップをかけてそこへ基本のおもりをつるします。
この…これで…重さを同じにするため同じ種類のものをそろえましょう。
さあ実験開始。
ここが始めの位置になるので0と記します。
乾電池を1個つるします。
輪ゴムが伸びて止まった所で1と印をつけます。
次におもりを2個にして…。
釣り合った所で2と印をつけます。
同じようにおもりを3個にして印をつけます。
伸びた間隔が同じになっています。
ゴムの伸びとゴムの弾性力が比例している事が確かめられました。
熊谷君見えない力を表すにはどうしたらいいと思う?う〜んと…。
実はヒントがあったんだよね。
えっ何だろう?重力と弾性力を表す時に使った矢印。
あっ矢印。
さあゴルフボールに働いた力を矢印で表してみるよ。
そして…この3つが大切なんだ。
それでは熊谷君実際に力の表し方に挑戦してみましょう。
使うのはこちら。
これって僕がダンベルを持ち上げた時の映像だ。
うんダンベルにどんな力が働いているかな?おもりをばねに付けた時の事を思い出すと分かると思うよ。
う〜んと…あっ分かった。
ダンベルから下向きに働く重力がある。
そうだねその時の作用点はこのダンベルの重心だよね。
そのほかは?ダンベルを手で押し返す力?うんうんそうだよね。
その作用点はどこになるかな?それは…。
作用点は手とダンベルが接している所になるよ。
あっそうなんだ。
はいよくできました。
じゃあここで力の表し方のポイントをまとめてみましょう。
こちらです。
力は力の大きさ力の向きそれに力のはたらくところを作用点と呼びましたね。
この3つを力の3要素といいます。
作用点は矢印の始点でつまり矢印が始まる所で表すんですね。
はい今日は力とは何かについて学習しました。
熊谷君どうだった?何だか力の正体をつかんだような気がする。
何かかっこいい事言うね。
はい今日は力とは何か力の大きさをはかるそして力を表すこれについて勉強しましたね。
それ以外に力とは何かを物理の目で見るというのはどういう事なのかこれも学びました。
力に限らず私たちの身の回りには目に見えないものがたくさんありますけれどもこれを見つけ出すコツがあるんです。
それは…皆さんも力について改めて考えてみて下さい。
きっと新しい発見がありますよ。
それでは皆さんさようなら。
さよなら。
ばねが元に戻ろうとする力弾性力の大きさはばねの伸びに比例します。
これを…この性質を使うとばねの伸びで力の大きさをはかる事ができます。
力を矢印で表します。
(関口)何だよ結構入るねこれ。
2015/05/27(水) 14:20〜14:40
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 物理基礎「力について考える〜力とは〜」[字]
ある物体に力が働くということはどういうことだろう。学習のポイント 1.力とは何だろう 2.力の大きさをはかる 3.力の表し方。今回の学習ではこの3つについて学ぶ
詳細情報
番組内容
力とは、「物体の速度を変化させるはたらき」「物体の形を変形させるはたらき」である。ばねにおもりをつるすと、ばねが伸び、おもりがばねに力を加えていることが分かる。伸びたばねが戻ろうとする力を弾性力という。力を表すには「力の大きさ」「力のはたらく向き」「力がはたらいている位置(作用点)」、この力の3要素を理解することだ。【出演】川角博(東京学芸大学特命教授)【司会】黒田有彩、熊谷知博
出演者
【講師】東京学芸大学特命教授…川角博,【司会】黒田有彩,熊谷知博
ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
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