きのう噴火した、口永良部島の新岳。
住民たちは、全員無事に避難しました。
生かされた備えとは。
こんばんは。
ニュース7です。
きのう、爆発的な噴火が起きた口永良部島の新岳は、火山活動が高まった状態が続いています。
こちらは現在の新岳の様子です。
今は雲に覆われていて、噴煙などを確認することはできません。
気象庁は、火山性微動などが観測されないため、噴火はきょう午前に、いったん停止したと見ています。
ただ、今後も規模の大きな噴火が発生する可能性があり、島の全域には避難指示が出ていて、住民は隣の屋久島などに避難しています。
ではその屋久島の避難所から中継です。
屋久島に3つある避難所の1つ、宮之浦公民館です。
避難から丸1日がたちました。
この避難所には、昨夜は24人が泊まりました。
避難してきた人たちからは、慣れない生活を強いられ、長期化を心配する声も出ています。
きょう日中には、親戚などを頼って、鹿児島市や大阪に移動する人たちの姿も見られ、今現在は、避難所の担当者によると、10人ほどがこの避難所で過ごしているということです。
また、避難している人たちの体調も心配されています。
口永良部島の診療所で働いていた医師が避難所を回り、避難している人たちの体調を聞いて回りました。
医師は、今後の心配はストレスです。
ぐっすり寝て、よく食べることが大事で、あす以降も様子を見たいと話していました。
町も引き続き、避難所に職員を出して、24時間態勢で支援していくことにしています。
宮之浦公民館でした。
うわー。
急いでよ!
なんか渦巻いてるし。
きのう午前10時前に起きた爆発的な噴火。
直後の様子を、中学2年生の二神遼さんが撮影していました。
二神さんの家族をはじめ、当時、島にいた人は130人余り。
島外への避難指示が出され、12キロ離れた屋久島に避難しました。
そしてきょう。
港や空港では、屋久島を離れ、親戚などがいる鹿児島市や大阪などに向かう人たちの姿も見られました。
理由は、避難の長期化への不安です。
不安は、屋久島で避難生活を続ける人たちも同じです。
避難所を訪れた政府調査団の赤澤内閣府副大臣に対しても。
住民は僅かな時間で避難を迫られ、避難生活への準備もままならない状況でした。
噴火から1日。
きょうは、気象庁の担当者や専門家などが、口永良部島の上空から、噴火活動を調査しました。
調査のあと、噴火活動の収束の見通しについて、問われると。
屋久島町の荒木町長は、一時帰宅を検討する時期について、噴火警戒レベルが、現在のレベル5から引き下げられることが、一つの基準となる考えを示しました。
安倍総理大臣は、きょう午後、総理大臣公邸で、山谷防災担当大臣と、現地を視察した赤澤内閣府副大臣と会談し、住民の避難生活が長期化するおそれもあるとして、仮設住宅の整備なども含め、今後の対応に万全を期すよう指示しました。
ところで、きのうの噴火について、火山噴火予知連絡会は、マグマと水蒸気が関与した、マグマ水蒸気噴火と考えられるという見解をまとめました。
その噴火で、こちら、新岳の火口の周辺では、直径50センチから1メートルほどの大きな噴石が飛散したことが確認されています。
また火砕流が発生し、島の面積の2割程度まで広がったと見られています。
こちらのグレーの範囲です。
火口からほぼすべての方角に流れ下りました。
北西側の、こちらの向江浜地区、人が住んでいる地域ですが、ここでは海岸まで火砕流が達したと見られています。
しかし、当時、島にいた住民など130人余りには、1人の犠牲者も出ませんでした。
噴火の直後、多くの人が集まったのが、こちら、番屋ヶ峰と呼ばれる高台です。
その後、こちらの港から、フェリーで屋久島に避難しました。
噴火してから全員が避難するまで、6時間かかりませんでした。
スムーズな避難には、去年8月に起きた噴火の教訓が生かされていました。
きのう、島の多くの人がまず向かった番屋ヶ峰。
火口からは4キロ余り、噴石や火砕流の危険は比較的少ないとされています。
噴火したら、番屋ヶ峰へ。
これは、去年8月の噴火のときの経験があったからでした。
当時の避難場所は、島の中心部にある本村港。
人が住む地域にも噴煙が近づいてくるのでは。
危険を感じた人たちが、火口からより遠い番屋ヶ峰に避難したのです。
そして今回の噴火。
実際、火砕流は本村港のすぐ近く、向江浜地区まで流れ下っていました。
住民の動きもスムーズでした。
去年11月には、多くの住民が参加して、実際に番屋ヶ峰まで避難する訓練も行われていたのです。
さらに、島の小学校と中学校では、去年8月以降、定期的に避難訓練を重ねていました。
細かい工夫もしていました。
そして行われた、住民一斉の島外避難。
町の周到な準備もありました。
避難に使われた町営のフェリー。
もともと、余裕を持たせて100人の定員で認可されていましたが、きのう、島民が全員乗れる、定員150人に増やしての運航が認められました。
噴火に備え、あらかじめ町と鹿児島運輸支局が協議を進めていたため、速やかな認可につながりました。
口永良部島の火山活動。
気象庁は、火山性微動などが観測されないため、噴火はきょう午前、いったん停止したと見られるとしています。
ただ、活動は高まった状態が続いています。
専門家などで作る火山噴火予知連絡会は、臨時の会合を開きました。
噴出した火山灰を詳しく分析した結果、今回の噴火は、地下水と高温のマグマが、直接接触して急激に膨張し、爆発的に噴出する、マグマ水蒸気噴火だったと考えられるとしています。
また、京都大学の井口教授は、地下にはこれまでに、400万立方メートル前後のマグマがたまっている可能性が考えられるが、大半は依然として、地下にあると考えられ、今後、同じ規模の噴火が起きる可能性があると指摘しました。
専門家が行った噴火直後に採取された火山灰の分析でも、マグマに由来するガラス質の粒子が含まれていました。
粒子は、温度が比較的低いことを示し、量は少なかったということで、火口から深い場所にある新鮮なマグマが上がって起きた噴火ではないと見られるとしています。
気象庁は、口永良部島では、今後も爆発力が強い噴火や、規模の大きな噴火が発生する可能性があるとして、厳重な警戒を呼びかけています。
では次です。
副会長などの起訴で揺れる、FIFA・国際サッカー連盟の会長に、ブラッター氏が再選されました。
アメリカの司法当局は、すでに起訴した14人のほかに、25人の共犯者の存在を指摘。
捜査の範囲はさらに広がると見られるなど、ブラッター会長の今後の道のりは容易なものではありません。
多額の賄賂などの受け渡しがあったとして、関係者9人が組織的不正の罪で起訴されたFIFA。
この問題は、イギリスとドイツの首脳会談後に行われた記者会見でも取り上げられました。
サッカー発祥の地とされるイングランドがある、イギリスのキャメロン首相。
ドイツのメルケル首相も、買収や汚職は、直ちに撲滅されなければならないと述べ、FIFAに対して、透明性の確保などに全力で取り組むよう求めました。
こうした中で行われた、4年に1度のFIFAの会長選挙。
5期目を目指す現職のブラッター会長と、改革を掲げるヨルダンのアリ王子の争いとなりました。
その結果は。
3分の2近い票を獲得したブラッター氏が、再選されました。
ブラッター会長が再選された背景には、アフリカやアジアなどからの根強い支持があります。
アフリカのサッカー連盟は去年9月、ブラッター氏の支持を決定。
その理由として、ブラッター氏が会長就任後、選手のトレーニングや、サッカー場などの整備に力を入れ、各国のサッカー協会が恩恵を受けてきたことや、2010年に南アフリカがアフリカ初のワールドカップを招致するにあたって、ブラッター氏が重要な役割を果たしたことなどを挙げています。
またアジアサッカー連盟は、ブラッター氏の再選について、われわれは、これまでも会長を支持してきたし、今後も会長と共に働くことができることをうれしく思うと、コメントしています。
一方、再選に関しては、厳しい声も相次いでいます。
日本のサッカーファンは。
今回の事件では、FIFAの関係者9人を含め、14人が起訴されています。
ニューヨークでは29日、FIFAの元理事らに賄賂を贈ったなどとして起訴された、ブラジルのスポーツ関連会社の幹部の裁判が行われ、幹部は無罪を主張しました。
さらに、捜査の範囲は拡大するという見方も出ています。
アメリカの司法当局は、起訴状の中で、事件の共犯者の存在を指摘しているのです。
その数25人。
いずれも匿名にされていますが、FIFAの傘下にある南米などのサッカー連盟や、日本も加盟するアジアサッカー連盟の幹部などとしています。
浮上した共犯者の存在。
ブラジルでは、政府や議会が独自の調査に乗り出す中、地元メディアなどは、ブラジルサッカー連盟のデル・ネロ会長が不正に関わったのではないかと伝えています。
事件を受けて、スポンサーとなっている企業からも、厳しい意見が相次いでいます。
アメリカの大手飲料メーカーのコカ・コーラは、FIFAは失った信頼を取り戻すため、あらゆる手だてを講じる必要がある。
今回、提起された問題すべてについて、迅速かつ透明性をもって説明するよう求めるとしています。
クレジットカード大手のビザは、FIFAが改革に失敗すれば、われわれはスポンサー関係を見直すつもりだと伝えているとしています。
逆風が吹く中、5期目に入るブラッター会長。
厳しい組織運営を迫られることになります。
シンガポールで、各国の防衛担当の閣僚らが参加する、アジア安全保障会議が開かれています。
南シナ海での浅瀬の埋め立てを巡り、アメリカと中国が互いに批判を強める中、各国からは地域の緊張の高まりに懸念が示され、外交的な解決を求める声が相次ぎました。
中谷防衛大臣は、演説で中国を名指しでけん制。
アメリカのカーター国防長官は。
会議では、南シナ海での浅瀬の埋め立てを巡り、各国から、地域の緊張が高まりつつあるとして、懸念が示され、外交的な解決を求める声が相次ぎました。
これに対し、中国側の出席者は強く反発。
激しいやり取りも交わされました。
焦点の南シナ海。
重要な海上交通路で、石油などの地下資源も豊富にあるとされ、周辺の国や地域が島々の領有権を主張しています。
このうち、6つの国と地域が領有権を争う南沙諸島、英語名・スプラトリー諸島では、中国は7つの浅瀬で埋め立てを進めています。
総面積は、東京ディズニーランドのおよそ17倍に広がり、アメリカ国防総省は29日、砲撃のための兵器が持ち込まれたという認識を示しました。
中国人民解放軍の高官は、きのう、記者団に対し。
こうした中、中谷防衛大臣は、アメリカのカーター国防長官と会談。
中国が南シナ海で海洋進出を活発化させていることについて、力を背景とした現状変更には、連携して反対していくことで一致しました。
さらに、オーストラリアを含めた3か国の防衛相会談では、深刻な懸念を表明するとしたうえで、埋め立て活動を中止するよう求める共同声明を発表しました。
また中谷大臣は、韓国のハン・ミング国防相と会談し、集団的自衛権を可能にする安全保障関連法案に、理解を求めました。
これに対し、ハン国防相は、韓国国内の関心は非常に高い。
実際に韓国が関係する事態が発生して、自衛隊を運用する際には、相談してほしいと述べました。
相次いで行われた防衛相会談では、厳しさを増すアジア地域の安全保障環境の中で、アメリカとの連携が欠かせないという政府の姿勢が明確になりました。
中谷防衛大臣と、アメリカのカーター国防長官との会談では、南シナ海で海洋進出を強める中国に対して、連携して対処することで一致し、日本は今後、どのような役割を果たすのか、検討を進めることにしています。
また韓国国防相との会談が4年ぶりに行われたのも、北朝鮮への警戒を強めるアメリカの仲介によるもので、防衛省は会談をきっかけに、韓国との情報共有の協定などにつなげていきたい考えです。
現在、国会では安全保障関連法案の審議が行われており、政府は、こうした安全保障環境に適切に対処するには、自衛隊が活動できる範囲を広げる必要があるとして、理解を求めていく考えです。
一方、野党側からは、有事に巻き込まれるおそれが高まるという指摘もあり、今後、アジア地域の情勢もにらみながら、議論が行われる見通しです。
では、ニュースを続けます。
天皇皇后両陛下の傘寿の記念として、両陛下に招かれた歴代の総理大臣や閣僚らが、宮内庁に伝わる古式馬術を観覧する催しが、皇居で開かれました。
皇居の馬場では、古式馬術の一つ、打きゅうが披露され、馬に乗った陣羽織姿の競技者が、網の付いた棒でたまをすくい取り、ゴールの穴目がけて、投げ入れていました。
また宮殿で茶会も催され、安倍総理大臣が両陛下の傘寿を祝うことばを述べると、天皇陛下は、皆さんが、国と国民のために務めを果たしてこられたことに、深く感謝していますと述べられました。
流通大手のイオンは、インドネシアに初めてショッピングモールを開業しました。
売り場面積は7万7000平方メートルと、イオンが東南アジアに展開する店舗では最大です。
経済成長に伴って拡大している中間所得層を取り込もうと、価格が割高な日本のスーパーやラーメン店、学習塾などが入っています。
インドネシアでは、首都ジャカルタやその近郊で、地元企業も相次いでショッピングモールを開業するなど、国内外の流通各社による競争が激しくなっています。
プロ野球の交流戦は、デーゲーム5試合、ナイトゲーム1試合です。
広島は6カードぶりの勝ち越しです。
日本ハムの大谷は負けなしで、両リーグ通じ、トップの7勝目。
西武は快勝し、先発の菊池が今シーズン初勝利を挙げました。
サッカーJ1は9試合です。
気象情報は菊池さんです。
こんばんは。
きょうの東京はよく晴れて、暑かったですよね。
きょうは北海道から近畿地方にかけて、強い日ざしで、三重県桑名市では、猛暑日に迫る暑さとなりました。
一方で、西から天気は下り坂です。
この時間も、西日本のところどころで、雨足が強まっています。
屋久島周辺では、あすの未明にかけて、時折、雨が強まって降りそうです。
激しい雷雨のおそれがあります。
活発な雨雲の中心は、あすへと日付が変わると、紀伊半島の沿岸、その後は南の海上へと進む見込みです。
雨は降っても、朝までの所が多く、日中は晴れる所も多い見込みです。
そうすると、あすも暑くなりますかね?
予想最高気温見ていきましょう。
あすも東日本、西日本を中心に、30度前後まで上がって、蒸し暑くなりそうです。
熱中症対策、あすもしっかりとしてください。
一方で、北日本ではきょうよりも過ごしやすくなる所が多くなりそうです。
では、あすの天気です。
日中は、雨は上がって、晴れ間の出る所が多くなりそうです。
震災から4年。
全線で運行再開です。
震災で一部の区間が不通となっていたJR仙石線。
きょう、全線で運行を再開しました。
(タモリ)え〜現在ここは青森の青森駅に来てます。
ただ今回は「函館」回なんですよね。
2015/05/30(土) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]
▽口永良部島・最新情報 ▽会長選受けFIFAは 【キャスター】守本奈実,【サブキャスター】中山庸介,【気象キャスター】菊池真以
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【キャスター】守本奈実,【サブキャスター】中山庸介,【気象キャスター】菊池真以
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