今週は何かいい事ありましたか?私ね思うんですよ。
目に映るのは山と田んぼ。
コンビニも信号機もありません。
この山里に突然レストランが出来たと集落は少々騒ぎになっております。
赤い屋根が目印のこのお店は今日もお客さんでいっぱいです。
皆さんのお目当ては…。
いただきます。
そうおにぎりなんですね。
かぶりつくと腹も心も満たされます。
お嬢ちゃんもお父さんもおにぎりです。
お米が甘い。
うん美味しい。
いやあ評判いいですね。
愛情を込めておにぎりを握ってるのが今日の主人公です。
店長の生田智子さん43歳。
お米が美味しいって皆さん言ってましたよ。
うちがもう農家なのでとても大切に育てたとっても美味しいお米です。
とても自慢です。
あとは…。
こちらはおにぎりと野菜のレストラン千華。
はいかぶらのポタージュとなっております。
おかずの野菜も自分たちの畑で作ったものです。
千華の看板メニューはおにぎりランチ。
自慢のお米のおにぎりをメインに自家製野菜がたっぷり入った豚汁。
しゃきしゃきの水菜サラダや甘いタマネギがメインのかき揚げなど9品が付くコースで1200円。
うわあ!9品も付くんですかすごいなあ。
でもその分厨房は大わらわ。
ママさんスタッフに手伝ってもらってます。
こちら美和ちゃんこと向井美和さん。
でも包丁さばきはちょっと…ふふふ。
ああねへへへへ。
ふふふ…でかい?大きい?OKやった!OKでましたね。
ミッチーお願いします。
ミッチーと呼ばれてるのが長澤三千代さん。
あ!つまみ食いしてる。
食いしん坊だなミッチーは。
うん美味しい。
美味しいの?しーっ。
しーってバレバレだもんみんな。
いやあ和気あいあいとっても明るいお店なんです。
今日の舞台は米どころとして知られる兵庫県丹波市。
昼と夜の寒暖差が激しい気候が甘味があって美味しいお米を育みます。
また清らかな湧き水や伏流水が豊富な事も農作物を美味しく育てるのに一役買っています。
そんな丹波市のお隣篠山市もうまい野菜が育つ土地柄です。
お店から車で30分。
智子さんがやって来たのは千華で使う野菜を作っているいくた農園です。
ここにもう一人の主人公がいるんですね。
(智子さん)お疲れさん。
(雅和さん)お疲れさん。
はいご紹介しましょう。
智子さんの夫生田雅和さん52歳です。
うまいお米とうまい野菜を育てようと日々懸命に頑張っています。
今の季節はこちらのかぶが自信作です。
いやあほんとですねえええ。
ああ生でがぶり。
生かぶ。
甘いです。
ええでしょう!15年前に雅和さんが始めたいくた農園は今や5700坪。
収穫や出荷で人手が足りない時は智子さんやスタッフもやって来ます。
あ包丁で手こずってた美和ちゃんだ。
はい美和ちゃんはそもそも農園のスタッフなんです。
ああそうだったんだ。
お願いします。
いくでー。
(智子さん)はい。
はいどんどん仕分けていきましょうね。
あ!食いしん坊のミッチーだ。
チームいくた農園一丸となって近隣のスーパー20カ所ほどに出荷するために段ボールに分けていきます。
なるほど。
美味しい野菜を作るいくた農園。
地元で信頼されてます。
大阪でシステムエンジニアの仕事をしていた雅和さん。
篠山市で農業を始めたのは2001年の事でした。
大きな夢を抱いてやって来ましたが農業は簡単なものではありませんでした。
それでも美味しい野菜を育てれば道は開けると諦めなかった雅和さん。
その姿を見て手を貸してくれたのがサラリーマン時代の仲間たちでした。
智子さんもその一人。
当時智子さんも夢だったお花屋さんを始めたものの失敗。
落ち込んでいた時でした。
もう私にしたら…。
農作業を通じて元気を取り戻していった智子さん。
そんな中雅和さんとの仲を取り持ったのが手伝いに来ていた雅和さんのお父さんでした。
来んかって。
(雅和さん)僕が一人で農業やってるから…。
うん誰かふふふ…。
誰かおらんかみたいな。
そして8年前お二人は結婚。
その頃にはこつこつと農地の土壌改良を続けていた雅和さんの努力も実を結び美味しい野菜がたくさん採れるようになりました。
出荷先では売り切れが続出。
するとある思いが芽生えます。
丹精込めて育てた野菜売ったらおしまいではちょっと寂しい。
そうそうそう。
うん。
売り場に立ってるわけではないので…。
やっぱり…。
そうですよね。
手塩にかけた自信作。
やっぱり「美味しい」と言って欲しい。
わかりますその気持ち。
お二人はだったら自分たちでレストラン始めようと思い立ちます。
そして…。
去年の12月おにぎりと野菜のレストラン千華をオープンしました。
というわけで本日は美味しい!うまい!という言葉が聞きたくて農家レストランを開いたご夫婦のお話です。
まだまだ試行錯誤の毎日。
果たして美味しいの一言は聞けるのでしょうか?兵庫県丹波市。
田植えを控えたこの季節は花が真っ盛り。
こちらは1300年の歴史をもつ百毫寺。
毎年5月には120メートルにもわたってふじの花が咲き乱れます。
どうですか!見事じゃないですか。
そんな丹波市の山里で農家レストランを始めた生田さんご夫婦が今日の主人公です。
赤い屋根がレストラン千華。
そのうしろにあるのがご自宅です。
お店は古民家を改装しましたがこちらは新築です。
おお!モダンじゃないですか。
いやあとっても素敵だ。
雅和さんのデザインなんですよ。
おおやりますねえ。
台所では智子さんが家族3人分の朝ご飯作ってますね。
お手伝いをしてくれるのは凉太郎くんです。
わざとこけるあたり笑いがわかってます。
今度はこけなくていいからねお皿持ってますから。
さあこちらは和室なんですねこれまた素敵だあ。
(雅和さん)はい。
(智子さん)はい。
(雅和さん)凉ちゃんはいいただきます。
(2人)いただきます。
はーいいただきます。
いっぱい食べて大きくなってね。
凉太郎くん好きな食べ物はなんですか?だよねえ。
おにぎり美味しい?ねえ。
お父さんとお母さんが育てたお米ですよ。
美味しいに決まってます。
さあ今日も元気に張り切っていきましょう!農作業が忙しい日はレストランはお休みです。
ご夫婦は農園があるお隣篠山市へ。
今日はえんどう豆の初収穫です。
(智子さん)膨らんだね。
(雅和さん)膨らんでるやん。
(智子さん)すごいやん。
(雅和さん)下の方やな。
ミッチーと美和ちゃんもやって来ましたね。
チームいくた農園総出動。
おおパンパンに膨れてるんじゃないですか。
まずは実入りをチェックします。
(雅和さん)ほれ。
(智子さん)わあすごい。
へへへ出ましたぷりっぷりのえんどう豆。
(智子さん)美味しそう。
いやいやいやほんとだ。
えーそのまま生で味のチェックです。
んん!うん!甘い!甘いんだやっぱりねえ。
どのくらい甘いか糖度計で測ってみましょう。
ちなみに桃は15くらいと言われています。
ああモモちゃんはね。
さてこのえんどう豆は?えーまあ10ぐらいですかね10。
あすごい。
(智子さん)なん度?ええ!?18って桃より甘いの?桃ちゃん。
はい楽々超えてきましたね。
すっげえ!もうフルーツじゃんこれ。
ですよね。
そこで雅和さんはこのえんどう豆を「フルーツえんどう豆」と名付けて販売しています。
でもなんでそんなに甘くなるんだろう?
(智子さん)こんにちはお世話になります。
野菜が甘くなる鍵を握っているのがご夫婦がやって来たこちらの村上養鶏場。
あ養鶏場…ってことは鶏糞だな。
そうなんです。
こちらは雅和さんと10年以上のお付き合いがある村上康充さん。
頑張る農家を応援したいと鶏糞から有機肥料を作り無料で分けてくれています。
なるほど。
まあ奥さんもねえ良い奥さんなんであの…それでできるんやと思いますけどね。
ありがたいです。
いやいやほんとありがたいですね。
農園に戻って早速頂いた肥料を畑に蒔きます。
こうしてもう15年も土作りにいそしんできました。
だからこそあのえんどう豆のように甘〜くてうま〜い野菜が育つようになったんですね。
農業の基本は土作り。
雅和さんのモットーです。
西田さん。
はい桃ちゃん。
この土がとてもいい土だということを証明してくれるありがたい生き物がこの中で暮らしていますよ。
ええ!?なんだろ?生き物。
(雅和さん)昔はもうこんなん全然いなかったんやけどふかふかにしてくれて…。
なるほどねえ。
土の中の働き者ミミズもチームいくた農園のメンバーです。
いい土で育つからこちらの水菜も美味しいと評判です。
こんなに大きく育っているのに柔らかくて甘みがあるんです。
ほおお。
大きく育った水菜だからこそのお楽しみもあります。
え?楽しみ?どんな?これなんですけど。
これちょっと黄色い方なんですけど…。
水菜の花芽あ僕初めて見ましたね。
食べられるんだ。
うん美味しい。
水菜の栄養分美味しさがこの蕾にぎゅっと詰まったような濃い味が。
これは千華のお料理に使います。
なるほど。
そして夕方自宅とお店がある丹波市に戻って来ました。
(女の子)凉ちゃーん!そして凉太郎くんも保育園から戻って来ました。
へへへいっつもこうすんねんってガールフレンドが熱烈お出迎えです。
うらやましいです。
そして智子さんは料理の仕込みです。
使うのは去年の秋に収穫したいくた農園自慢の黒大豆。
篠山の特産です。
もう断然味が美味しい。
2日間水に浸してからコトコト5時間…伝統的な煮豆の完成です。
うーんいい色だ。
でこちらは?なるほど黒豆入りのぬか床ですか。
はい智子さんが去年の冬に仕込んだものです。
毎日かき混ぜるのは手間ですがご飯を美味しく食べてもらうためには漬物が欠かせません。
ああだよねえ。
かぶときゅうりの漬物これたまりませんね。
え?そしてこちらもかぶみたいだけど…。
はい柔らかく煮て細かくし牛乳やバターでコクを出していきます。
かぶのポタージュスープです。
ポタージュうまそうだなこれも。
智ちゃーん。
(智子さん)はーい。
あらあのどなたかしら?はいお隣の大岡道浩さんです。
ここにお店を開いた時からいろいろお世話をしてくれている恩人です。
せやから主人の前でも智ちゃん好きやて言うてますねん。
人間的に好きなんで。
あの一生懸命頑張ってる姿見たらね…。
いやあほんとありがとうございます。
ねえ大岡さんお隣のこの空き家がレストランになってビックリされたんじゃないですか?
(大岡さん)小さい時に走り回って遊んでましたから。
二人のおかげで集落がにぎやかになったと地元の皆さんほんと千華の開店を喜んでくれてます。
何よりです。
おにぎりと野菜のレストラン千華の営業日。
午前8時。
厨房ではご飯を炊く準備です。
去年の秋に収穫したいくた農園自慢のコシヒカリ。
玄米の状態で冷蔵保存してそのつど精米して使っています。
ああ炊きあがりがこれ最高じゃないですか。
はい大きなガス釜で一度に1.2升のお米を炊きます。
いやあうまそうですねえ。
ちょっと一口頂けないですかね。
つまみ食いは駄目です!あははは…。
あ!食いしん坊のミッチー。
やばいよやばいよ。
あら…考える事は同じだよ。
うん美味しい!味見です硬さをね…。
なるほど。
おにぎりと野菜のレストラン千華オープンの11時になりました。
でも厨房はまだ仕込み中。
いらっしゃいませ。
あらま開店と同時にお客さんやって来ましたよ。
いやあ厨房は慌ててます。
オープンしてまだ半年。
慣れた農園のようには段取り良くいきませんね。
具材を切る担当の美和ちゃん。
ようやくかき揚げ用のさつま芋を切ってますが大丈夫ですか?はい頑張ってください!こんにちは。
いやあそれにしても周りは田んぼしかないのによくまあこんなにお客さんやって来ますね。
あっという間にほら満席ですよ。
話題になってますよ。
コンビニも無いし信号機も一台も無いんですけどうちの20なん軒の村の中にレストラン出来たでみたいな。
ああ村で話題のレストランなんですね。
最近ではうわさがうわさを呼んでリピーターも増えてきたそうです。
それだけにランチタイムはもう大忙しです。
やばいやろミッチーもやばいやろ。
(三千代さん)やばいっすよ。
そうそう落ち着いていこう落ち着いていこう。
野菜の美味しさを存分に味わってもらうためのサラダ。
トッピングは…。
あ水菜の花芽だ。
はいそしてフルーツえんどう豆はさっと塩茹でに。
ああいいですねえ。
ミッチーそれ煎ったらおにぎりお願いします。
さあいくた農園自慢のお米コシヒカリ。
おにぎりは千華の顔!どうじゃ!
(女性)美味しいわいけると思うあと1個くらい。
うん!コシヒカリのおにぎりはシンプルな塩むすび。
このツヤ!「私うまいです」とおにぎりがもう叫んでます!そしておかずはかき揚げに塩茹でのフルーツえんどう豆。
砂糖が入ってるの?と聞かれるくらい甘いんです。
丹波の伝統料理黒豆にかぶのぬか漬けも智子さんの手作りです。
美味しいと言ってもらいたくて始めた農家レストラン千華。
おかわり。
満席でドタバタしてましたがなんとか滞りなく召し上がって頂けたようでございます。
一段落すると客席に智子さんがやって来ました。
お食事の方いかがでしたか?おにぎり最高。
ありがとうございます。
気に入ってしまって家族とかも絶対もっともっと連れて来たいしいっぱいいっぱい友達もね。
美味しい!いやあ智子さんよかったねえほんとに。
(智子さん)大丈夫ですか?ああそうですか。
ありがとうございます。
駄目だ…。
え?駄目だって?智子さんどうしました?んん?
(智子さんの笑い声)あらら…。
いっぱいすごい…。
聞きたかった言葉でもあるしそれもすごく嬉しくて…。
私ちょっと泣きみそなんでえへへへ。
えへへへ泣きみそなんだ私もですよ。
あ!ミッチーも泣きみそ。
頑張ります。
頑張る!あはは!千華をオープンして半年。
聞きたかった言葉が聞けましたね。
夜。
雅和さんも畑仕事から戻り家族そろっての夕飯です。
美味しかったって言ってくれたら元気でるよな。
うん元気でるうんほんとに嬉しい。
あはは!ごめん。
また泣いてる思うて…。
あははは。
嬉しいのは雅和さんも同じです。
今夜はビールがうまいです。
この日生田さんご夫婦はお隣の大岡さんのお宅にいました。
大岡さんがお店のためにベンチを作ってくれたんです。
完成。
(拍手)完成。
完成ですね。
大岡さんのお宅からお店までは歩いて30秒。
取り付けるのは店の入り口の脇のスペースです。
なるほど。
あこれは5〜6人は座れそうですもんね。
(大岡さん)はい智ちゃん座ってください。
(智子さん)はいありがとうございますすごい!
(雅和さん)すごない?大岡さん前通って。
どう?
(大岡さん)ごめんよー。
(智子さん)あははは。
このベンチはつまりは…。
ですよねえ。
(智子さん)あははは。
待ってほしい。
行列ができる店が目標です。
この日いくた農園に米の苗が届きました。
まもなく田植え。
今年もお米作りが始まります。
とにかくお店のために素晴らしい野菜を作る美味しい野菜を作る。
たくさんの「美味しいね」という言葉を聞けるので生きがいとやりがいと楽しみと…。
そういう気持ちを持ちながら生きていける。
頑張る頑張れる。
手間をかけ愛情を注いで育てた自慢のお米と野菜。
美味しい。
美味しかったうまかった!土作りから始まる二人の物語はこの言葉で完結します。
雅和さん智子さんこれからも「美味しい」という言葉を糧に元気な野菜とうまい米育てていって下さい。
そしてツヤッツヤのおにぎり作っていってください!応援してまーす!桃ちゃん楽園通信です。
はい。
いくた農園のお米や野菜が味わえるおにぎりと野菜のレストラン千華。
木金土日週4日の営業ですが農業が忙しい日は休む場合もありますのでご注意ください。
はい了解しました!清らかな水が育む丹波市の名産品といえば日本酒。
老舗の酒蔵山名酒造では利き酒を楽しみながらお買い物ができます。
へへへ絶対行きます!次回は八ヶ岳と浅間山を望む長野県佐久市が舞台。
高原カフェを始めたご夫婦のお話です。
美味しい空気に美味しいランチサクッと最高です。
2015/05/30(土) 18:00〜18:30
ABCテレビ1
人生の楽園[字]
【“美味しい”を聞きたくて…】コンビニも信号機もない小さな集落に、去年、レストランが出現。おにぎりが美味しいと評判のこの店には、夫婦の熱い想いが込められていた。
詳細情報
◇番組内容
大阪で会社勤めをしていた主人公は、兵庫県篠山市に移住後、地道に土壌改良をしながら農業を続け、妻と力を合わせて美味しいと評判の野菜を作ることに成功した。でも夫婦は次第に“美味しい”という言葉を直接聞きたい…という思いが強くなり、去年、農家レストランを始めた。自家製の米で作ったおにぎり、フルーツのように甘いえんどう豆などが大好評で、お客さんの「美味しかったです」の言葉に、妻は思いがこみ上げ、涙した。
◇出演者
【楽園の案内人】西田敏行、菊池桃子
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/rakuen/
◇おしらせ2
この番組は、朝日放送の『青少年に見てもらいたい番組』に指定されています。
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
福祉 – 高齢者
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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日本語
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