マッドマックスをここで見ることになろうとは。
初代「マッドマックス(Mad Max)」は、1979年公開のオーストラリアのアクション映画。アクションというかバイオレンスアクションです(たぶん)。バイオレンス苦手です。夢に見そうです。いや、夢の中ではしょっちゅうバイオレンスです。逃げまくっています。怖い夢ばかり見ます。なのでバイオレンス苦手です。
そんなわけで、車好きの人やメル・ギブソン好きなおじさんたちにはマッドマックスを猛烈におすすめされましたが、聞いただけで「わたしはいいですわたしはいいですみませんみませんすみません」と避けてきた映画でした。(メル・ギブソンのリーサルウエポンは大好物なのですが)
- マッドマックス2(1981年)
- マッドマックス/サンダードーム(1985年)
もちろんこの2つも見てません。
そんなわたしですが、シリーズ第4作目になるマッドマックス 怒りのデス・ロード。予告映像を見て、ああちょっと見たいかも~でも怖そう~怖い怖い~~と心に残ってしまいました。あらら、見たいかも。
わたくしももうとっくに小娘ではありません。それなりに大人になって、それなりに繊細さを失った今、見るなら今!新しい世界を広げるなら今かもっ!
前置きが長かったですが、ということで、最新作のマッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年)を見てきました。
怖いところは目をつぶろう~とか弱気のままに観に行ったら、よもやの3D!あらぁ~目の前に飛び出してくるのね...あ~怖そう。
最新作のメガホンを取ったのは、シリーズの創始者であり、すべての監督と脚本を務めるジョージ・ミラー。主人公のマックスを演じるのは、メル・ギブソンから、『ダークナイト ライジング』で悪役ベインを演じたトム・ハーディにバトンタッチされ、女戦士役で、シーャーリーズ・セロンが登場。
石油も、そして水もつき掛けた世界。主人公は、愛する家族を奪われ、本能だけで生きながらえている元・警官マックス(トム・ハーディ)。資源を独占し、恐怖と暴力で民衆を支配するジョーの軍団に捕らわれたマックスは、反逆を企てるジョーの右腕フュリオサ(シャーリーズ・セロン)、配下の全身白塗りの男ニュークス(ニコラス・ホルト)と共に、奴隷として捕らわれた美女たちを引き連れ、自由への逃走を開始する。凄まじい追跡、炸裂するバトル......。絶体絶命のピンチを迎えた時、彼らの決死の反撃が始まる!
舞台は近未来。
崩壊した世界で生き残るには力が必要。多分、運も必要。そこで生き残って行くには走り続ける、闘うしかない、ということなのです。
炎が吠える、砂埃が目の前に舞い飛ぶ、CGなしのノンストップ カーアクションです。
エンジンも走りながら修理します。
そんなことできるのか...。
(エンジンは2つあります)
かぶりつきで3Dで見た結論
よかった!!
です。
見てよかった。
いやー長かったけど面白かったーー。
2時間あるとこれだけたっぷり描けるのかーーー。
マックス(トム・ハーディ)もかっこいいんですが、笑わないフュリオサ(シャーリーズ・セロン)がいいです。とにかく笑いません。
( ̄ー ̄) ニヤリとはしましたが、ニコニコ笑ったり、マックスに媚びたりはしません。
待ち望んでいた強い強いヒロイン。
ジョーの部下であった副隊長のフュリオサ(シャーリーズ・セロン)は、イモータン・ジョーに捕らわれ子どもを産まされるための5人の女たち(妻)を連れて「緑の地(グリーン・プレイスThe Green Place)」を目指して逃げていきます。
他の土地のやつらだけではなく、味方だった戦士までも敵になります。全方向敵!ラン・オールナイトよりも過酷な逃亡。
そして、女たちを捕まえるために出動した男たちの一人ニュークス(放射能の影響で長生きできなく体が弱いので奴隷の血を輸血している)の血液パックとして、マックスが連れて行かれます。そして途中でもちろんマックスは囚われの身から逃れて、女たちと一緒に緑の地を目指します。
マックスいいわーーーー
簡単に死なないマックス。
大事なことは生きること!
追撃するジョー側の車の前で演奏しまくる男とか、映像も音楽もパンクでヒャッハーでかっこいい。
ここから軽いネタバレ的なものを交えて見た感想
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戦う女と守られる女
守られる女はイモータン・ジョーの妻たち。
彼女たちは砂漠の中でも美しく、時に弱気になり、イモータン・ジョーの元に戻ろうとさえしてしまいます。それでも彼女たちは彼女たちなりに闘っていきます。闘おうとします。
闘う女はもちろんフュリオサ。
フュリオサたちは故郷にたどり着きますが、そこはすでに緑の地ではありませんでした。そしてそこにいた故郷のおばあさんたちとマックスたちは合流します。オートバイに乗る女性の一団「鉄馬の女たち」のおばあさん(おばさん?)です。
そのおばあさんの強いこと強いこと。闘う!闘う!そりゃそうだ。ここまで過酷な世界を生き残ってきたんだから、強いに決まっています。
ヒャッハーなババアたちが気持ちいいったら。
あれ?どこかで見た感じが...
あれ?おばあさんが闘う?
ラピュタ?
土地が汚染されて...
ナウシカ?
とするとマックスは、
アスベル?
フュリオサは、
クシャナ姫?
そういえばクシャナも笑わなかったなぁ。
フュリオサも左腕を無くしていて片腕。
ウォーボーイズはこだま
はたまた呪怨?
見ている最中は「うわー北斗の拳」って思っていたのですが、見終わってあれこれ考えていたらそんなことを思ってしまいました。
後半のどんでん返し
緑の地がなくなってしまった以上、あとは塩の海を渡って、とにかくジョーの砦から少しでも離れることにしたフュリオサと、一緒に行くことにした鉄馬の女たち。過去の亡霊にとらわれているマックスは一人残ります。
が、あとから追いかけて「砦に戻ろう」と。
え?砦ってどこ?さっきのところ?え?違うの?せっかくここまで逃げてきたのに、ここから敵のまっただ中に戻るの?と、わたしだけでなく、スクリーンの中の女たちも思いますが...以下略...あとは見て...
ふーーーー
よーしここからもう一度勝負だ!
結末はハッピーエンドなのでしょうが、豊かな時の統治よりも、過酷な状況での民主的な統治は大変だよなーこれからがんばってーーと思ってしまいました。
鉄馬の女のメリッサの持っていた汚染されていない種はちゃんとまかれるかしら。ちゃんと芽生えるかしら実かしら。あのあたりもナウシカのラストシーンに腐海の底に芽生えた植物を思い出しました。
いつか世界は汚染されて、秩序のある社会は崩壊してMADな状況になるのかもしれません。それでも正しいことをしたいと思ったり、希望を見いだせたら...いやいやそんなことは考えずに楽しめる映画です。
車に全く興味がなくてもOK。
パンクが大好きな人は劇場で見ましょう。
ギターが火を噴きます。
よかった。
見てよかった。
新たな扉が開きました。
これをきっかけに全3部作の製作企画予定があるそうです。
楽しみ楽しみ。
今週のお題「私がアツくなる瞬間」
今日はここまでー
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