空高く、立ち上る噴煙。
鹿児島県の口永良部島。
きのうの噴火直後に、船の上から撮影された新たな映像です。
島にいる人から、電話がかかってきました。
島に住む中学生が撮影した映像です。
避難するため、自動車に。
噴煙から逃げるように、車を走らせました。
住み慣れた島から離れざるをえなくなった住民たち。
噴火は今も続いています。
おはようございます。
7時になりました。
きのう、爆発的な噴火が発生した鹿児島県の口永良部島の新岳。
島の全住民に、島外への避難指示が出され、137人が避難しました。
まず、口永良部島周辺の上空にいるヘリコプターから最新の状況を伝えてもらいます。
お伝えします。
爆発的噴火から一夜明けた口永良部島です。
今、ちょうど南西の方角から火口を見ています。
火口付近を捉えています。
ただ河口付近、このように厚い雲に覆われて、噴煙の様子、つぶさに見ることはできません。
ただこちらご覧ください。
斜面の途中から勢いよく噴き出している白い煙が見えます。
いくつもの筋が噴き出しているのが見えます。
依然として活発な様子がうかがえます。
そして、この周辺の斜面ですが、手前の黒い斜面と、今、捉えていた白い斜面、色が違います。
ここを火砕流が通ったと見られます。
ここを火砕流が流れ下った、その跡だと見られています。
そしてこの辺りですね、よく見ると、樹木が、このように倒されています。
火砕流によって倒されたのかと見られます。
そしてこちら、本村港です。
きのう、この港から、すべての住民が、町営のフェリーなどに乗って屋久島に向かいました。
今は車がそのまま残された状態になっています。
車などがそのまま、残された状態になっています。
以上、一夜明けた口永良部島上空からお伝えしました。
上空からお伝えしました。
改めてこちら、口永良部島の模型で見ていきましょう。
黒い噴煙が上がったのは、きのうの午前10時前です。
気象庁によりますと、噴煙は一時、9000メートルの高さに達したということです。
そして赤い線で囲った部分が、火砕流が広がったと見られる範囲です。
火口からほぼすべての方角に流れ下り、島全体のおよそ2割程度まで広がっていたことが分かったということです。
特に、こちらの北西側では、火砕流が谷筋に沿って、流れ下り、海岸まで達したと見られています。
そしてこれらの黄色い線で囲った所が、人が住んでいる地域です。
噴火当時、島には137人の方がいました。
その住民たちは、こちらの本村港に接岸したフェリーに乗って、屋久島まで避難しました。
それでは、屋久島に設けられた避難所から中継でお伝えします。
避難所の1つ、屋久島の宮之浦公民館です。
屋久島には、3か所の避難所が設けられ、こちらでは、24人が会議室などの床に布団を敷いて、一夜を過ごしました。
そして朝6時ころから起きだして、島から連れてきた犬に餌を与えたり、散歩をしたりする人の姿も見られました。
70代の男性は、布団で寝られた。
何も持ってこなかったので、水や食料があって、本当にありがたいと話していました。
屋久島の避難所では、昨夜、地元の婦人会の人たちが炊き出しを行って、お握りや豚汁をふるまいました。
また町の職員が近くのホテルにバスで送迎し、入浴をしていました。
町では避難所に、24時間態勢で職員を配置し、避難者の対応に当たっています。
以上、避難所となっている屋久島の宮之浦公民館からお伝えしました。
続いて災害対策本部がある、屋久島町役場から中継です。
屋久島町役場前です。
こちらの庁舎では、一部の職員が避難所にいる人たちの名簿の整理や、今後の職員の仕事の割り振りなどの作業を、夜を徹して行ったということです。
このあと、午前8時20分からは、荒木町長が政府調査団の団長を務める内閣府の赤澤副大臣と面会し、噴火による被害や避難してきた人たちの状況を説明するということです。
避難所にいる住民からは、無事に避難できてほっとしたという声が聞かれる一方、役場には島に残してきた家畜や、今後の生活を心配する声も多く寄せられているということです。
町と県は、きょう、住民が抱える不安や、体調に変化がないかを把握するため、避難所に保健師を派遣する予定です。
以上、屋久島町役場からお伝えしました。
避難してきた人の多くは、着替えなど、身の回りのものしか持ってきていません。
いつ、元の生活に戻れるのか、不安の声も上がっています。
屋久島町などは、避難所での生活に支障が出ないよう、きめ細かい支援を行うことにしています。
噴火から一夜が明けた避難所です。
きのうの爆発的な噴火。
着のみ着のまま避難した人も少なくありません。
口永良部島以外にも、過去に火山の噴火ですべての住民が避難したケースがありました。
伊豆諸島の三宅島です。
今から15年前、噴火が断続的に発生しました。
当時、三宅島の住民も着のみ着のまま避難したため、いつも使っていた薬が切れてしまった人もいたといいます。
また避難した住民に、行政からの情報や住民どうしの情報が伝わらず、不安になったという人が多かったことから、平野前村長は、住民の情報共有の場が欠かせないと指摘しています。
口永良部島の住民の避難生活をいかに支援していくのか。
屋久島町や鹿児島県は、住民のニーズを聞き取って、避難生活に支障が出ないよう、きめ細かい支援を行うことにしています。
またきょう、避難所に保健師を派遣し、住民の体調管理や、心のケアにも力を入れることにしています。
住民の皆さんの避難生活は、今後の噴火活動に左右されます。
気象庁は、今後も爆発力が強い噴火や、規模の大きな噴火が発生する可能性があるとしています。
専門家は、今後の噴火の警戒の見通しや、住民が島に戻るために必要なポイントについて、次のように指摘しています。
東京大学地震研究所の、中田節也教授は、今後、少なくとも数週間から1か月程度は、同じくらいの規模の噴火に警戒が必要だとしています。
また、京都大学の石原和弘名誉教授は、今後、住民が戻れるかどうか判断するためには、地震活動や火山ガスなどの観測を強化する必要があると指摘しています。
そしてハザードマップや避難態勢の見直しも進める必要があるとしています。
FIFA・国際サッカー連盟は、スイスで会長選挙を行い、現職のブラッター会長が再選されました。
ブラッター会長は、5期連続で会長を務めることになりますが、事件で発覚した腐敗の体質を変えることができるのか、厳しい視線にさらされそうです。
FIFAを巡っては、多額の賄賂の受け渡しがあったとして、副会長を2人を含む関係者9人が、組織的不正の罪で、アメリカの司法当局から起訴されています。
FIFAは29日、スイスのチューリヒで4年に1度の会長選挙を行い、5期目を目指すブラッター会長と、改革を掲げるヨルダンのアリ王子の2人の争いとなりました。
投票の結果、ブラッター会長が133票、アリ王子が73票と、いずれも当選に必要な3分の2以上の票に届かず、2回目の投票が行われるところでしたが、アリ王子が立候補を取り下げた結果、ブラッター会長の再選が決まりました。
ブラッター会長はスピーチを行い、FIFAの信頼回復に取り組む決意を強調しました。
しかし、ブラッター会長が4期に及ぶ任期中に腐敗の体質を変えられなかったことには、批判の声が上がっています。
会長選挙が2回目の投票にもつれ込みかけたのは、FIFAの内部でもブラッター会長への風当たりが強まっていることを示していて、今後、改革を実行できるのか、厳しい視線にさらされそうです。
また今回の事件で、アメリカの司法当局に起訴されたFIFAの関係者のうち、ブラジルサッカー連盟のジョゼ・マリア・マリン前会長らは、起訴状によりますと、ブラジル国内のサッカー大会、コパ・ド・ブラジルの2013年から22年までの商業的な権利の選定を巡り、便宜を図る見返りとして、スポーツ関連企業に賄賂を要求。
2つの会社から、日本円にしておよそ1億2000万円の賄賂を受け取った疑いが持たれています。
このスポーツ関連企業は、ブラジルのトラフィックとそのライバル会社で、談合によって利益を分け合うことで合意し、賄賂も2社で分担したということです。
事件は、アメリカの司法省の要請を受けて、スイスやブラジルなど、関係する国々で捜査が始まり、影響が広がっています。
東日本大震災の津波で線路などが流され、一部の区間が不通となっていた、宮城県のJR仙石線が、きょう、4年ぶりに全線で運行を再開しました。
始発列車には、早速、待ちわびた地元の人たちが乗り込みました。
仙台市のあおば通駅と石巻駅を結ぶJR仙石線は、松島町の高城町駅と東松島市の陸前小野駅の間の10キロ余りの区間が不通となっていましたが、復旧工事を終え、きょうから全線で4年2か月ぶりに運行を再開しました。
始発列車が出発する石巻駅では、記念のセレモニーが行われました。
そして午前5時25分、始発列車は、地元の人たちが小旗を振って見送る中、仙台に向けて走り出しました。
こちらは津波で被災し、500メートル内陸側に移設された、東松島市の野蒜駅です。
地元の人たちが始発列車を出迎えました。
JR東日本によりますと、仙石線は各駅停車は上下合わせて1日38本運行され、仙石東北ラインの最も速い列車を使うと、仙台と石巻の間は、震災前よりも10分以上短縮されます。
震災当日、仙石線の列車の中で、津波の恐怖と戦いながら、一夜を過ごした少年がいます。
きょうの全線再開を、特別な思いで迎えました。
震災が起きた当時の仙石線の列車です。
小高い山に囲まれ、奇跡的に津波から免れました。
およそ100人の乗客は、車両の中で一夜を過ごしました。
乗客の中にいた小学生の男の子。
乗客たちはかわるがわる優しく声をかけ続けたといいます。
東松島市に住む大槻陽平さん。
あの男の子は今、中学2年生になりました。
列車が緊急停止してからまもなく、乗客から津波が押し寄せていることを聞きました。
大槻さんたちは、食べ物や飲み物を分け合いながら一夜を過ごし、津波が引いた翌朝、全員無事に避難しました。
あの日、乗っていた列車の切符です。
震災が起きる6分前に購入しました。
当時の体験を忘れないため、時々、机の中から取り出しますが、その体験を誰にも話したことはありませんでした。
あれから4年余り。
仙石線の全線再開を控えて、大槻さんの住む町で列車の試運転が始まりました。
大槻さんの気持ちに、少しずつ、変化が出てきました。
この日、地元の人たちから依頼され、大槻さんは、あのときの体験を放すことになりました。
その会場で、思わぬ出会いがありました。
あの日、同じ列車の中で一夜を過ごした乗客、竹内妙子さんです。
竹内さんは、人づてに大槻さんが当時の経験を話すと聞いて、駆けつけたのです。
2人は震災後、初めての再会です。
これ、私から。
竹内さんが見守る中、大槻さんは集まった地元の人たちを前に、みずからの体験を語り始めました。
あの日から4年余りを経て、経験を語り始めた大槻さん。
仙石線の運転再開は、大きな励みとなっています。
ここまでJR仙石線の再開についてお伝えしました。
次です。
安全保障関連法案を巡り、与党側は、今の国会での成立に向け、週明け以降、衆議院の特別委員会で審議を着実に進めたいとしています。
これに対し、野党側は、安倍総理大臣のやじや、岸田外務大臣の答弁に反発し、今後の委員会審議でも、政府・与党と厳しく対じしていく構えで、与野党の対決色が強まっています。
安全保障関連法案は、衆議院の特別委員会で、きのうまでの3日間、質疑が行われ、政府側が、集団的自衛権の行使が可能かどうかの認定には、厳しい要件を設けていると説明しました。
これに対し、野党側は、基準があいまいで、行使が可能な範囲が際限なく広がりかねないと主張したほか、安全保障法制の整備によって、自衛隊員のリスクが高まるかどうかを巡っても見方が分かれるなど、対立点が浮き彫りになりました。
こうした中、おとといの委員会で。
安倍総理大臣がやじを飛ばして、質疑が一時中断。
野党側が、安倍総理大臣本人の謝罪を求めています。
さらにきのうは、日本の平和と安全に重要な影響を与える周辺事態を巡る岸田外務大臣の答弁について、野党側が不十分だとして退席し、委員会はそのまま散会しました。
野党側は、岸田大臣が改めて明確に答弁するよう求めています。
安倍総理大臣のやじについて、自民党の谷垣幹事長は。
与党側は、事態を早期に収拾したいとして、あさっての委員会の冒頭で、安倍総理大臣が謝罪することを検討しています。
野党側は。
後半国会の焦点である安全保障関連法案。
与党側は、今の国会で成立させるため、週明け以降、審議を着実に進めたい考えです。
これに対し野党側は、今後の委員会審議でも、政府・与党と厳しく対じしていく構えで、与野党の対決色が強まっています。
スポーツ、再び向井アナウンサーとお伝えします。
おはようございます。
世界のホームラン王、王さんですね。
そうですね。
その王貞治さんが、夏の甲子園で始球式を行うことになりました。
実は王さん、昭和32年の春のセンバツで、早稲田実業の2年生エースとして全試合で完投し、チームを優勝に導きました。
初の優勝を遂げた東京代表、早稲田実業チーム。
紫紺の優勝旗が初めて箱根を越えたと話題になりました。
王さんは夏の甲子園で、ノーヒットノーランも達成したんです。
夏の甲子園の前身の大会は、大正4年に始まり、ことしでちょうど100年。
高校時代とプロ野球で輝かしい実績を残した王さんが選ばれました。
夏の甲子園は8月6日に開幕。
始球式は開会式のあとです。
王さんが甲子園のマウンドに上がるのは57年ぶりになります。
57年ぶり、楽しみですね。
どんな姿で、どんなボールを投げるのか、楽しみですね。
目に焼き付けたいですね。
ね。
以上、ここまでスポーツでした。
続いて気象情報です。
きのう、東京、雨でしたが、きょうは暑さ、戻りそうですね。
佐藤さん。
きのうは関東中心に雨となりましたが、きょうの日中は広い範囲で晴れる見込みです。
それでは現在の前橋市の様子です。
きょうは天気は回復して、朝から青空が広がっています。
きょうの予想最高気温は、きのうより8度高い33度の予想です。
厳しい暑さとなりそうです。
それでは日中の予想最高気温です。
25度以上となる所が多い見込みです。
特に近畿から東北にかけては、30度以上の真夏日となる所がありそうです。
名古屋は32度、盛岡は31度の予想です。
各地で厳しい暑さとなります。
熱中症には十分な注意が必要です。
それでは午前3時の天気図です。
きのう、関東中心に雨を降らせた低気圧は、このあとは次第に陸地から遠ざかる見込みです。
この影響で、本州付近、日中は広い範囲で晴れて、暑くなる所が多くなりそうです。
しかし、夜になりますと、九州付近に低気圧が進んでくる見込みです。
特に低気圧周辺は、雨雲が発達し、激しい雨の降るおそれがあります。
それでは雨の予想です。
雲と雨の予想。
このあと、日中は広い範囲で晴れる見込みです。
各地で暑くなりそうです。
しかし午後になりますと、天気は西から下り坂です。
夜は広い範囲で雨が降り、特に九州を中心に、雷を伴って、激しく降る所がありそうです。
そしてこのあと、あすにかけて見ていきますと、あすは東日本から北日本、一時的に雨の降る所が多くなりそうです。
それでは全国のきょうの天気です。
2015/05/30(土) 07:00〜07:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース おはよう日本[字]
爆発的な噴火が発生した鹿児島県の口永良部島の新岳。最新情報を伝える▼東日本大震災で一部の区間が不通となっていたJR仙石線が全線で運行を再開。最新情報を伝える。
詳細情報
番組内容
鹿児島県の口永良部島の新岳で爆発的な噴火が発生。屋久島町役場の口永良部島出張所の職員によると、島のすべての住民が屋久島に向けて避難した。噴火の最新情報などを伝える▼東日本大震災で津波の被害を受け、一部の区間が不通となっていたJR仙石線が全線で運行を再開。記念式典などの動きを伝える。
出演者
【キャスター】近田雄一,上條倫子,【スポーツキャスター】向井一弘,【気象キャスター】南利幸
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
スポーツ – スポーツニュース
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 1/0モード(シングルモノ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:11846(0x2E46)