(タクミ・回想)ブオン・アッペティート腕を上げたねタクミは。
イサミもいるしこりゃあ「アルディーニ」は安泰だ
(タクミ)ふふっタクミ私とデートに行かない?今日もかわいいわねタクミ。
おねえさんと遊びましょうよタクミとっても気持ちいいこと知りたくなぁい?んんっシー・グラッツェ。
気持ちはとてもうれしいけど僕にはやるべきことがあるんだ
(叔父)本当に二人とも行かせちまっていいんだな?兄貴
(父)ああ。
親の私から見ても二人はすばらしい料理人だ。
しかしタクミは心のどこかで冷めている日本の料理学校!?叔父さん意味分かんないよ。
どうして今更そんなとこに。
俺たちはこの「アルディーニ」で8年もやってきたんだぜ?
(叔父)いやいや行って損はない。
世界レベルで有名な学校なんだ。
店のことは兄貴に…ああ〜お父さんに任せておけばいい思う存分腕を磨いてきなさい中等部2年から編入…。
イサミはどう思う?
(イサミ)兄ちゃんが行くなら行くん…
(父)タクミはあと数年もすれば私を抜き去るだろう。
だがその先の目標を見つけられずにいるんだ。
今必要なのは競うべきライバル
(タクミ・心の声)≪同年代の料理人に負けるわけにはいかない。
俺はもう食の現場で戦っているプロの料理人なんだ≫
(幸平創真)思いがけず編入することになったんすけど客の前に立ったこともない連中に負けるつもりはないっすまあ何が言いたいかというと要するに入ったからにはてっぺん取るんであっ…≪メッザルーナ!≫≪トリターレ!≫
(タクミ)よし!
(イサミ)ぬふっ。
ふん〜!ふんがぁ〜!
(タクミ)3…2…1…。
(2人)終了!
(日向子)合鴨とサルサ・ヴェルデそれぞれに和風のエッセンスをちりばめて見事に日本料理としてまとめ上げている。
タクミ・アルディーニイサミ・アルディーニ合格とします。
(2人)グラッツェ!
(どよめき)≪早すぎる!≫≪鴨をさばく手間もあったのに!≫≪1時間かかってないなんて!≫
(タクミ)さて幸平創真そちらは作業が進んでいないようだけど一体何を作ってくれるんだい?
(日向子)なるほど。
お二人は勝負すると言っていましたね。
よろしい!先ほどの品に並ぶほどの味が期待できるならどちらの料理が美味しいか特別に審査してあげます。
聞いたか幸平!おう!やってやろうじゃねぇか!
(日向子)では負けた方は土下座を。
(創真・タクミ)えっ?相手の目の前で土下座して「僕は負け犬です」と3回唱えましょう。
店の名を懸けて勝負するならこれくらいの重みがなければ。
あっでもあなたは土下座しなくていいですよ田所恵さん。
指きれいですね。
(田所恵)≪こ…この人なんか怖い!≫
(タクミ)とにかく俺たちを超える料理作れるものなら作ってみろ!ふん!≪こいつらは先入観を持つことなく合鴨という選択肢にたどりつき更にそれを引き立たせる食材をずらりとそろえてみせた≫≪考えろ…今この場所で俺が作れる最高の品はなんだ?≫
(日向子)ここにある食材を使って日本料理でメインとなるひと品を作ることですエリア内には鶏やウサギもいたぜあっ!ん?ふっ。
田所。
はい!付け合わせにこの食材を使いてぇんだ。
採ってきてほしい。
見分けつきそうか?えっと…。
うん大丈夫だと思う。
田舎で山菜採りとかよく行ってたから。
おしっ。
頼んだぜ田所!創真君はどうするの?俺も探したいものがあるからもう一回外に。
っとその前に…。
ん?乾先輩ここにあるものだったら何を使ってもいいんすよね?えっ?あっはい。
柵の中のエリアにあるものならなんでも。
だったら俺たちが作る料理の鍵になる食材は…。
ふっ。
こいつだ!
(日向子・恵)えっ!?そっ!そっそれは〜!私のお茶うけ〜!か…柿の種!?つぅわけで俺らまた行ってくっから。
あっこれ預かっといてくんね?はっ?なんで俺が…。
おっしゃ行くぞ田所!は…はい!
(タクミ)あっ!
(日向子)私の柿の種…。
≪幸平…一体何を考えている?≫うん。
これで私の方は全部そろった!ガアァーー!うわっ!痛っ!痛てっ…。
こんちくしょう!んんっ!≪鶏が放されてるってことは…≫あった!おらぁ〜!産みたてホヤホヤの卵!コケーッ!
(日向子)はぁ…。
あっ…。
美味しくないです。
やり直し。
(学生たち)ううっ!通る気がしねぇ!これだけ挑んでまだ数組しか合格できないなんて。
どうすりゃいいんだ。
(学生)乾日向子遠月学園第80期卒業生。
在学時代は「霧の女帝」と呼ばれ恐れられたという料理人。
霧の女帝?よく分からんがすげぇ。
名付けたの誰だよ?はぁ〜。
それにしてもあれですね魚の焼き物ばかりでどうしても食感が似通ってしまいます。
歯応えのある品が欲しくなってきました。
≪んなこと言われたってこんな山の中じゃ…≫≪一体何を作れっていうのよ≫あっ時間切れまで何度でも作り直してかまいませんよ。
(学生)うっ!くそっやり直すぞ!
(学生)もう無理だよ間に合わねぇよ!僕たち合格できてよかったね兄ちゃん。
(タクミ)まだ戻らないのか幸平は。
時間がなくなってしまうぞ!とりあえず落ち着きなよ。
時間切れなら兄ちゃんの不戦勝だからいいじゃん。
俺は熱い勝負を望んでいるんだ!不戦勝なんて認めない!
(タクミ)≪それにいきなり預けられたこれあいつどうやって料理に使うというんだ≫・タッタッタッ…
(足音)あっ。
幸平!
(2人)はぁはぁ…。
(タクミ)遅い!残り時間はもう15分しかないんだぞ!俺と戦いもせず失格になるつもりか!バリバリッ!兄ちゃん握り潰してる。
ん?あっ…ああっごめん!ち…違うんだ幸平。
これは…。
ああ気にすんなよ。
手間が省けた。
サンキュー。
それにあと15分もあるじゃん。
何!?定食屋で15分も待たせたら客がみんな帰っちまうよ。
かかるぜ田所!はい!「手間が省けた」?ん〜?≪山菜の下ごしらえ≫≪まずはたらの芽のはかまの部分を切り取る≫≪丁寧に丁寧に≫終わったら卵の黄身と白身を分けてくれ。
うん。
ええ〜!揚げ物!?おう!川魚の揚げ物だでも小麦粉も片栗粉も衣になるものなんて何もないよ?もしかして素揚げにするの?でも川魚は水分が多いから素揚げには向かないんじゃ…ところがあるんだなぁとびっきりの衣が!
(タクミ)≪川魚鶏卵柿の種…。
分かったぞ。
幸平は柿の種を…≫ガン!
(タクミ)≪砕いて揚げ衣にするつもりだ!≫おっしゃ完成!どうぞ乾先輩。
冷めないうちにおあがりよ!はいいただきます。
まあ〜!私の柿の種がこんなすてきな揚げ物に!ふぅ〜ふぅ〜。
ザクッ
(一同)えっ!ザクッザクッザクッザクッ…なんてすばらしい歯応えでしょう!ザックザク。
それでいて中の身はホックホク。
衣に守られ岩魚の旨味がしっかり凝縮されています。
(2人)あっ…。
(日向子)柿の種自体の味のおかげで衣からもしっかりとした美味しさが感じられます。
そして添えられているのは卵の素と木の芽のふわふわソース。
卵の素って卵黄にサラダ油を加えて泡立てたものだよな?
(学生)なるほど。
あれをソースに。
卵の素に塩と刻んだ木の芽…つまり山椒の若芽を混ぜ込むことで爽やかな風味が加わり油っぽさが打ち消され上品な味わいを作り出している。
衣のザクザク感の合間に感じるこのクリーミーな口当たりが食欲をそそる。
山菜を揚げてしつらえたあしらいも抜かりない。
岩魚との対比が実に目に鮮やかです。
≪うふふっ。
今まで何度かこの課題を出してきましたが素揚げならまだしも衣揚げをやってのけた生徒は初めてですね≫ふぅ〜ふぅ〜。
はむっ。
ザクッザクッザクッザクッ…
(日向子)≪柿の種が旬を迎えた岩魚をぎゅっと包み込んで…それはさながら清廉な人魚への情念に満ちた熱い抱擁のよう≫
(日向子)≪あっ…ダメ≫
(日向子)ぷはっ。
ああぁ〜〜!!
(日向子)≪柿の種との愛に溺れてしまう〜!≫んっ…んん〜!んっ。
創真君どうやってこんなアイデアを?日本料理にはおかき揚げってのがあるだろ?砕いたおかきを素材にまぶして揚げることで食感をよくしたり味に意外性を持たせる料理だ。
あれなら実家で作ったことがあったからな。
(タクミ)その応用で柿の種を使って揚げることをひらめいたのか。
そういうこと。
名付けて「ゆきひら流岩魚のおかき揚げ」…あっ。
「ゆきひら流岩魚のお柿揚げ」だよ!絶対今思いついただろう!うん。
計算どおり!
(タクミ)行き当たりばったりだ!
(日向子)≪アルディーニ君は視野を広く持ち合鴨という食材を見逃さなかった。
一方幸平君はその類いまれなる発想力でここにいる誰もが思いも寄らなかったひと品を作り上げた≫≪限られた条件と時間のなかでも物おじせず自分だけの料理を作り出そうとする。
これこそプロとしての気概≫
(日向子)幸平創真田所恵合格とします。
パン!御粗末さま!へっ。
ああ〜ナポリタ〜ン?
(タクミ)違う!はいそこまで。
課題は以上で終了です。
ふぅ…。
よかった〜。
終わった…。
くっそ〜。
(タクミ)乾シェフ。
ん?勝負の判定をお願いします。
う〜ん…よろしい。
勝者は…。
(日向子)誰も思いつかなかったアイデアで岩魚に見事な食感を与えた…。
ぐっ!すぅ〜いややっぱり待ってください。
(2人)うっ!
(日向子)よし決めました!未知の状況でも合鴨という選択肢を見逃さず食材選びで差をつけた…。
あっ!
(日向子)いやでもやっぱり…。
(2人)うっ!
(イサミ)ふふふふっふふふっ!何やってんだ?コント?むむっ!もうなんですか!今大事な考え事を…。
(四宮)何やってんだ日向子!
(四宮)お前のグループもうとっくに戻らせる時間だろ!とにかく早く帰って来いバカ女!あぁ…ご…ごめんなさい四宮先輩!みみみみ…皆さん!急いでホテルに戻りますよ!ちょっと!乾先輩判定は?
(日向子)びくっ!ああ…そうでした。
この勝負…私の預かりとします。
さあ大至急バスに乗って!
(2人)あぁ…。
≪じらすだけじらして…≫≪判定逃げやがった!≫納得できるかこんなの!いいか幸平この決着はいつか絶対につけるぞ!いいけどどうやって?食戟をいずれ君に申し込む。
逃げるなよ。
必ず受けろ。
そのときこそ君をぺしゃんこにする!それまでせいぜい腕を磨いておくことだぜ。
また会おう幸平創真!
(日向子)奥の座席からどんどん詰めて!さあ行きますよ!
(タクミ)ぐぐぐっ…。
なあおい…また会ったな!
(タクミ)うるさい!話しかけるな!どうした?ぺしゃんこにしねぇの?
(タクミ)話しかけるなって言ってるだろ!≪俺が磨いてきた技術知識をフルに生かせる課題だった。
あの料理をひらめいたときすでに勝ちを確信した。
なのに食い下がられるなんて…。
くそっ!勝敗は決していないのになんだこの敗北感は≫≪このままでは終わらない。
いつか必ず君を!≫≪「トラットリア・アルディーニ」のタクミ…ね≫≪俺と同い年でここまでやれるヤツがいる≫≪「ゆきひら」にこもってたら知らないままだったのか…≫
(悠姫)恵!幸平!無事だったか〜あははっ!ああっ。
悠姫ちゃん涼子ちゃん。
他のみんなは?
(涼子)今伊武崎君が確認取ってる。
(伊武崎)了解。
お疲れ。
極星メンバー全員初日を生き残ったってよ。
(3人)よかった〜!これ…丸井は生き残ったって言っていいのか?
(伊武崎)山の中を延々駆けずり回ったらしいぜ。
ああ〜うちと似たような課題だったか。
(涼子)でもさすがに疲れたわね。
もうヘトヘトで動けないよ。
(悠姫)何をおっしゃいますやらお嬢さん方。
(涼子・恵)ん?今からご褒美タイムだよ!ご褒美?ん?
(悠姫)ディナーにお風呂に客室!きっとどれも豪華絢爛超ゴージャスなんだわ!この際全力で堪能してやるんだから〜!うっ!
(関守)彼らの夕食を完成させた者から自由時間とする。
(悠姫)なんですか?その人たち!
(関守)近くの施設で合宿中の上腕大学ボディービル部の皆さんだ。
間もなくアメフト部とレスリング部もここに来ることになっている。
(関守)今日の夕食牛肉ステーキ御膳だ。
これを各自50食分作ってもらう。
≪各自50食!?≫≪今から!?≫≪バッカじゃねぇの!?≫
(悠姫)関守先輩!私たちの夕食は!?
(関守)50食上げた者から自分で賄いを作り済ませなさい。
自分で?私たちに…私たちに豪華ディナーは?そんなものはない。
ああ〜!
(関守)ちなみに研修中の朝食夕食は全て各自で調理してもらうのでそのつもりでいるように。
≪ああ…悠姫の心が折れていく音が聞こえる≫
(関守)最後にもう一つ。
60分以内に夕食の提供を完遂できない者はその時点で退学とする。
(一同)はあ〜!?始め!うわっ!あってめぇ割り込むなよ!もたもたしてるからだろ!
(一同)うお〜!
(関守)これとこれとこれ量が足りん。
作り直し。
(学生)うっうぅ…。
(大学生)おかわり!
(大学生)あと10杯〜!腕が上がらねぇ…。
あとまだ30食…。
もうやだ!終わらない…終わらない!
(丸井)うぅ…。
(伊武崎)おい丸井大丈夫か?わあぁ〜。
≪この合宿やっぱり地獄や≫
(一同)飯〜飯〜。
(悠姫)≪ほんま物の地獄やで〜!≫
(関守)幸平創真50食達成。
合格!御粗末!≪早ぇ〜≫
(イサミ・鼻歌)・ふんふっふ〜くそっ!後れを取ったか。
だがな幸平味は俺の方が上だ!たぶん!そこ!口ではなく手を動かさんか!あっはい!んじゃ丸井の部屋行ってるからな〜。
(丸井)来なくていいよ!僕は今夜は速やかに寝ようと…。
おらぁ!まだかよ眼鏡!
(丸井)ひぃ〜!まだ遊ぶつもりなんだ。
幸平…なんてタフなヤツ!丸井の部屋行ってるとは言ったものの先に行ってもやることねぇよな〜。
テレビなんかやってっかなぁ?ん?「大浴場」?そうだ!先に風呂入っちまおう。
今なら大浴場貸し切りかもしれねぇぞ!早速浴衣とパンツ取ってこねぇと。
(薙切えりな・鼻歌「スパイス」)・ふふんふふんふふんふんふん・ふふんふふんふふんふんふ〜ん・ふふんふふんふふんふんふん・ふふふふ〜んふふふふ〜ん・ふ〜ふ〜ふ〜ふ〜ふ〜ふ〜ふ〜
(鼻歌「スパイス」)・ふ〜はぁ〜。
・ふ〜ふ〜ふ〜ふ〜ふ〜ふ〜ふ〜・ふ〜・ふふふふふふふ〜ふふふんふふ…ドン!うわわっ!っと…悪い。
あぁ…。
ん?あっあぁ…。
あっ。
んんっ…。
んっんん…。
あっ!あっ。
あぁ…。
くっ…。
(日向子)次回「食戟のソーマ」十品目になります。
(日向子)美味しいですよ〜。
・運命がスパイス2015/05/30(土) 02:40〜03:10
MBS毎日放送
食戟のソーマ #09[字]
「山を彩る衣」▽“味”体験料理バトル、開宴!『おあがりよ!!』▽発行部数600万部突破!週刊少年ジャンプ連載の人気「創造する新料理マンガ」が遂にアニメ化!!
詳細情報
番組内容
食材が限られた状況下で機転を利かせた料理を披露したタクミ!対する創真は意外な食材をチョイス!創真とタクミ、評価される料理はどっちだ!?
出演者
【声の出演】
(幸平創真)松岡禎丞
(薙切えりな)種田梨沙
(田所恵)高橋未奈美
(水戸郁魅)石上静香
(タクミ・アルディーニ)花江夏樹
(イサミ・アルディーニ)小野友樹
(一色慧)櫻井孝宏(榊涼子)茅野愛衣
(吉野悠姫)内田真礼
(伊武崎峻)村田太志
(丸井善二)小林裕介
(新戸緋沙子)大西沙織
(幸平城一郎)小山力也
(薙切仙左衛門)銀河万丈
(堂島銀)子安武人
ほか
原作・脚本
【原作】
附田祐斗・佐伯俊(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
<協力>
森崎友紀
【キャラクターデザイン】
下谷智之
監督・演出
【監督】
米たにヨシトモ
【シリーズ構成】
ヤスカワショウゴ
音楽
【オープニングテーマ】
ウルトラタワー「希望の唄」
【エンディングテーマ】
東京カランコロン「スパイス」
【音楽】
加藤達也
制作
【アニメーション制作】J.C.STAFF
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