大相撲の野球賭博事件をめぐり、NHK記者が警視庁の家宅捜索情報を時津風親方(元幕内時津海)に知らせていた問題で、NHKは2日記者会見し、情報を漏洩(ろうえい)した報道局スポーツ部の男性記者(31)を9日付で停職3カ月とする処分を発表した。諭旨免職に次ぐ重い処分で、記者職からは外すという。
管理監督責任を問い、福地茂雄会長ら役員4人、冷水仁彦報道局長ら上司5人の計9人は減給とした。減給額は福地会長が50%1カ月、他の役員3人は30~20%で1カ月。
福地会長は会見で、「公共放送の記者として許し難い行為。視聴者の皆様に深くおわび申し上げます」と謝罪。処分を停職にとどめた理由については「本人に証拠隠滅の意図はなく、警察の処分もなかった」とした。
記者はNHKの内部調査に「すでに親方が家宅捜索の情報を知っていると思い込んでいて、真偽を確認するためにメールを送った」と説明している。
記者は10月20日、「捜査に支障をきたしかねない軽率な行為で申し訳ありませんでした」とする始末書を警視庁に提出したという。
NHKなどによると、男性記者は7月6日に家宅捜索の情報を他の報道機関の記者から聞き、7日午前0時ごろ、時津風親方に「警察の捜索が入るようです」などと携帯電話のメールで知らせた。
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