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あわら、坂井市境に留置線案 北陸新幹線

 北陸新幹線金沢−福井間の先行開業の可能性を探る与党検討委員会の会合が一日、東京・衆院第二議員会館で開かれた。福井駅で新幹線が折り返すのに必要な留置線について、あわら、坂井の両市境に設置する案が建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構から示された。概算で六十億円ほどの追加投資が必要という。

 冒頭を除いて非公開で進められた。留置線は新幹線が福井駅で折り返す際などに、車両を一時的に引き込んで点検作業をする設備。説明によると、機構の案では設置場所は福井駅から北へ十五キロに位置する田園地帯で、必要とする六十億円は借地代を含めて想定している。候補地の一つとした貨物駅「JR南福井駅」については現状の設備も活用し、新幹線ではなく、敦賀方面とを行き来する在来線特急の折り返しに役立てる方針も確認した。

 案に対し、出席者からは「より福井駅に近い設置場所が探せないか」との意見が出たため、福井駅北側で引き続き別の候補地も探ることで一致。費用面でも圧縮を検討していくことにした。課題解決に向け、県関係でメンバーの滝波宏文参院議員は「一歩一歩前進している」、山本拓衆院議員も「高度に技術的な問題はない」と述べた。県側の出席者も「一つ一つの課題がはっきりした」とした。

 先行開業には留置線などの設備面のほか、運行システムの改修が必要。福井先行開業にはシステム改修なども含めると二百五十億円ほどかかるとされてきた中で、総事業費は明らかにならなかった。また、えちぜん鉄道の高架化工事と、それに隣接する新幹線高架工事のそれぞれの工期短縮も必要で、今後県などで議論を進める。

 (桂知之、山本洋児)

 

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