4年4カ月ぶり韓日防衛閣僚会談は課題山積

アジア安保会議開幕

4年4カ月ぶり韓日防衛閣僚会談は課題山積

 30日、シンガポールで4年4カ月ぶりに開かれる韓日防衛閣僚会談では、日米防衛協力の指針(ガイドライン)改正に伴う自衛隊および在日米軍の韓半島(朝鮮半島)有事における役割について本格的な議論がなされる。また、同じく30日に開かれる韓米防衛閣僚会談では、生きた炭疽(たんそ)菌が誤って烏山基地に配達された事件をめぐって、再発防止策も話し合われるという。

 韓日、韓米、韓米日と続く会談は、シンガポールで29日から3日間の日程で開かれる「第14回アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」に合わせて行われるもの。この会議には、韓国をはじめ、米国・日本・中国・ロシアなどおよそ20カ国の防衛トップが出席する。

 韓国政府の消息筋は29日「韓日閣僚会談では、米日間の新たな防衛協力の指針が韓国の国家利益や安全保障に悪影響をおよぼさないようにする案が話し合われるだろう。韓米閣僚会談では、最近起こった在韓米軍炭疽菌配達事件に関連した対策問題が、緊急の議題に含まれた」と語った。ガイドライン改正に引き続く措置は、韓米日防衛実務者協議(DTT、次官補級)の枠内で取られる、と伝えられている。

 韓国国防部(省に相当)は「柳済昇(リュ・ジェスン)政策室長が29日午後、米国のデビッド・シアー国防次官補(アジア・太平洋担当)と会談し、在韓米軍に炭疽菌が配達された問題を両国閣僚会談の緊急議題として上程することが決まった」と発表した。これは、事件を契機として、デリケートな対応を要する物質を米軍側が韓半島に持ち込む際、韓国側に事前通報すべきだという指摘がなされたことに伴うもの。

 国防部の韓民求(ハン・ミング)長官は、30日午後に中谷元・防衛相と会談を行う。韓日の国防トップがおよそ4年ぶりにテーブルを挟んで向かい合うわけだが、両国が望んでいるものは異なる。国防部の関係者は「自衛隊の集団的自衛権行使が韓国の主権を侵害しかねないという懸念を伝える。法制化の過程で、韓半島有事の際、自衛隊が直接韓半島に出動することもあり得るという懸念を、この機会にぬぐい去る」と語った。

シンガポール=ユ・ヨンウォン記者 , 梁昇植(ヤン・スンシク)記者
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