ソーラー飛行機:動力源は太陽光…悪天候で名古屋空港着陸
毎日新聞 2015年06月02日 00時43分(最終更新 06月02日 00時46分)
太陽光のみを動力源として世界一周飛行に挑んでいるプロペラ機「ソーラー・インパルス2」が1日深夜、愛知県豊山町の県営名古屋空港に着陸した。飛行を主催する団体によると、今回は中国・南京から米ハワイまでの区間を無着陸で飛ぶ計画だったが、太平洋上の天候不良のため変更した。天候の回復を待ち、再びハワイに向け飛び立つという。
主催団体のサイトによると、同機は日本時間5月31日未明に南京を飛び立ち、5日間でハワイに到達する予定だった。1日午後、日本海上空で変更を決めた。「(太平洋上の)寒冷前線を横切るのは危険だと判断した」と発表した。
国土交通省によると、同機から着陸要請があり、空港の定期便の離着陸が終了した時間での着陸を決めた。
機体は、翼の長さ72メートル、重さ2・3トンで、最高速度は時速140キロだ。再生エネルギー利用を啓発するのが目的で、翼上部に張った1万7000枚の太陽光パネルで発電し、プロペラ4枚を回す。2人のスイス人が区間ごとに交代で乗り込み操縦している。
3月にアラブ首長国連邦の首都アブダビを出発し、各地に寄りながら、早ければ7月にアブダビに戻る計画だ。中でも今回の区間は、距離・時間ともに最長となる予定だった。【金寿英、花岡洋二】