LOHASのウソと真実

LOHAS(ロハス) はソトコト関係者の登録商標だった!


当店は、LOHAS(ロハス)とは一切関係ありません。
                                                   2009年9月23日更新
 HOMEアトピーの原因合成洗剤は危なくない フェアでロハスな業界の危ない落とし穴エコロジー商品
LOHAS(以下ロハス)は、環境のことを考えたライフスタイルを表す言葉、普通名詞だと一般に考えられていますが、実はこの言葉は(株)トド・プレスと三井物産がライセンスを持つ登録商標なのです。
このページでは、公表されている事実を元に、ロハス(LOHAS)とはいかなる性格のものなのかを検証してみたいと思います。



何をもってロハスと言うのか?

 ロハスという言葉、概念の誕生は、1998年にさかのぼります。アメリカの社会学者ポール・レイ氏と心理学者シェリー・アンダーソン氏が15年にもわたる調査を行い、カルチュアル・クリエイティブスと呼ばれる環境や健康への意識の高い人たちの存在を確認したのを元に、レイ氏と起業家のジルカ・リサビ氏が協力して作ったマーケティングコンセプトが、LOHASです。

 そして今日本でロハスを広める活動をしている中間法人 LOHAS CLUBでは、 ロハスとは、
「Lifestyles of Health and Sustainability の頭文字をとった略語で、健康を重視し、持続可能な社会生活を心がける生活スタイル」であると説明しています。

 が、どうもロハスという言葉がさかんに使われている事例を見ていると、本気で環境や私たちの健康のことを考えているようには見えません。ただ単に、自然食とかスローフード(最近はほとんど同じ意味で使われるようになってしまった)マクロビオテックとか、自然派の化粧品といった業界、エコロジーやアレルギー対策を売り物にした自然派住宅といった、自然を売り物にした商品やサービスを売るためのマーケティングに使われているだけのような気がします。

 実際、そうした“自然”を売り物にした業界に関わる人たちは、こぞって「ロハスな人たち」とホームページやマスコミを通じて紹介されたりしているのですが、全国でダムや空港、高速道路などの建設に反対し、自然を守るための運動を続けている人たちが「ロハス」な人たちと紹介されることはありません。

 原発に反対する運動を続ける人たちが「ロハス」と言われることもありません。

 優れた環境技術を開発し、公害の削減や省資源に取り組んできた企業や、その技術者たちがロハスと言われることはありません。

 クルマをできるだけ利用せず、積極的に公共の交通手段や自転車を利用している人たちが、ロハスと言われることもありません。

 持続可能な社会、環境ということを考えたら、本当に安全なのかどうか科学的な根拠の乏しい自然食や自然派の化粧品などを販売したりすることよりも、はるかにそうしたことの方が重要なはず。
しかし、そんな活動がロハスと言われることはありません。

 それもそのはず。
そのような社会的な活動では、ロハスなビジネスを行う人たちの儲けには全くつながらないからです。

 ロハスという言葉は、環境や健康のことを考えたライフスタイルを表す普通名詞、一般的な言葉のように受け取られるような使い方が、意図的になされています。
しかし、実際にはロハスは登録商標であり、この商標を使ったビジネスを展開することを狙う人たちが広めている言葉なのです。


ロハスビジネスの背景を探る

 ロハスが普通名詞ではなく登録商標であることは、既にいくつかのブログの作者が指摘しています。
拓也さんのブログ「eco-blog 環境エンジニア 拓也のエコ日記」もその事実を指摘するブログの一つです。 
 登録商標であるか否かは、特許電子情報館で検索してみればすぐにわかります。
このサイトで「ロハス」を検索すると、百数十件ものロハス、そしてロハスの文字の入った言葉が商標登録されているのがわかります。

 中でも「ロハス(LOHAS)」というもっとも中心的で重要な言葉は、特許庁の定めるほとんどの区分、商品で株式会社トド・プレスと三井物産が商標を取得しています。
トド・プレスは、エコロジー情報やスローフード関連の情報を発信していることで知られる雑誌ソトコトの編集長小黒一三氏が代表になっている会社。
ソトコトを発行している木楽舎と同じ住所にあり、この雑誌の編集を行っています。

SOTOKOTO (ソトコト) 2009年 10月号 [雑誌]  小黒氏は、ニッポン東京スローフード協会から名称変更したスローフード築地の発起人の一人でもあり、逆さになったマックのロゴを表紙にあしらった2000年5月号のソトコトを使って、日本で最初にスローフードのコンセプトを紹介しました。逆さマックのロゴは、当時たいへん話題になりました。
日本のスローフード、スローライフビジネスの仕掛け人の一人です。


 彼はロハスの商標をとる前には、スローフードの商標まで取ろうとして、認可されなかったということが、いくつかのブログに記述されています。


現在ソトコトの編集部内にスローフード築地の事務局があり、小黒氏の会社トド・プレスが、会員の会費納入先となっています。

 そしてこの(株)トド・プレスは、三井物産と合わせて9割の区分でロハスの商標を取得しているといいます(2005年12月11日 日経流通新聞MJ 4面)。

 2005年末、トド・プレス社と三井物産は、ロハスの分野で業務提携をすることになり、その提携の内容が、日経流通新聞の記事で明らかになりました。その記事が下のブログに掲載されています(一番上のグレーで塗ってある記事)。

 ロハス(LOHAS)の登録商標の無断使用でシャープが三井物産とトド・プレスから警告

 
「LOHASのタネ入っています。シャープの家電」

 シャープがこのように無断でLOHASという言葉を使ったということで、トド・プレスと三井物産から警告を受けたという日経流通新聞の記事を紹介したブログです。

 トド・プレスの小黒社長は、「宣伝活動に無断で使っており、断固やめてもらう」と言ったとあります。

 だんだんロハスの本質が見えてきました。

 日経流通新聞の記事によると、トド・プレスが三井物産と組んだのはロハスに対する関心が広がるにつれ、ビジネス化の窓口として、「きちんと商品化するためのノウハウを(三井物産に)期待している」から。三井物産もファッションのライセンス事業では実績を上げてきたが、「(ロハスを)横断的に商品を広げられる魅力がある」と評価したとみられる。
とあり、「ロハス関連商品の売上高(小売りベース)を100億円規模と見込んで」いるということです。

 日経流通新聞に記事が出たことで、ロハスを積極的に広めようとしている人たちの目的がはっきりしてきました。
ロハス関連商品の小売りベース売上高は100億円規模(2005年当時)ですが、このほかに彼らはロハスの商標権ビジネスも行おうとしていました


失敗に終わったロハスを使った商標権ビジネス
 トド・プレスは昨年2005年10月に、ロハスの普及・基準作りを目的とした「ロハスクラブ(有限責任中間法人)」を発足させました(現在の名前は、一般社団法人「ロハスクラブ」)。
代表は、やはり社長で雑誌ソトコト編集長の小黒一三氏。
事務局はソトコトを発行する木楽社の中にあります。

 2006年よりロハスクラブは、環境省の後援を受け、「ロハスデザイン大賞」を主催しています。
この賞は、「年1回選定する。一般消費者にわかりやすく浸透させ、知識を深めてもらうとの狙い」という趣旨で始まりました。
2009年の第4回ロハスデザイン大賞2009の大賞受賞者、商品等がすでに発表されています。

 ロハスクラブでは、ロハスデザイン大賞の運営のほか、ロハス関連商品・サービスの審査、承認及び認定、ロハスマークの使用許諾・発行、ロハスに関する商品・サービスに関するコンサルティング業務、広告業などを事業内容とすると発表しています。(ロハスクラブ事業概要より)

 ある百貨店関係者が投げかけた、「一般名詞化して幅広く社会に浸透した方がロハスの趣旨に合うのではないか」という疑問に対し、「ロハスクラブ」代表の小黒氏は、「便乗商法を野放しにせず、用語を正しく使ってもらい、ロハスの価値を高める必要がある」と反論をしています(2005年11月14日東京新聞)。

 「用語を正しく使ってもら」うというのは、自分たちにロハスのライセンス料を支払ってから使えということなのでしょうか?無断でロハスという言葉を宣伝に使った場合には、前述のシャープのように警告されたり、ライセンス料の支払いを求められたりするということなのでしょうか?

 小黒氏は、「1業種1社でライセンス販売を行うとしている。」として、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』に、次のようなロハスの商標販売事例が紹介されていました。

  • 読売新聞
    • 読売新聞のロハスについて宣伝/ソトコト2005年1月号64〜65ページ
  • 三菱地所
    • マンションM.M.TOWERS FERESISの宣伝/ソトコト2005年1月号1〜2ページ
    • マンションM.M.TOWERS FERESISの宣伝/新聞広告や中吊り広告など多数
 こうした事実関係を見ても、ロハスが環境や持続可能な社会といったものを純粋に考えて広められた概念や言葉ではないことは明らかです。
小黒社長のトド・プレス社が、商標の使用権や商標そのものを販売するために広められている言葉であると言っても過言ではないように思います。

 もし、本当に環境や持続可能な社会を作っていくことを真面目に、純粋に考えるなら、他社がロハスという言葉を使っても何の問題もないはず。
もちろんあまりいい加減な商品がロハスとされてしまうのは問題ですが、優れた環境技術を持つシャープのような有名企業がロハスという言葉を使い、広めてくれるのは、むしろ歓迎すべきことでは?
 
 ロハスを登録商標にして、それで利益を得ようとしているのなら、そのように世間に対してはっきりと公言すべきでしょう。

 ところが当初行われてきたは、メディアを使って大々的なキャンペーンを行い、あたかもロハスがライフスタイルを表す普通名詞であるかのような、誤ったイメージを作り出すことだった。そしてロハスという言葉が十分に広まったところで、それを宣伝文句にしている企業に、「ロハスはウチの登録商標」とライセンス料を徴収しようとしていたように思えます。

 ロハスは英語の「健康的で持続可能なライフスタイル」の頭文字を取ったもの。

 「持続可能なライフスタイル」というのは、これからの時代とても大切なことになるはずです。
環境のことを考えてもそうだし、石油がだんだん枯渇してくることを考えても、資源を浪費する今の先進国のライフスタイルを見直し、持続可能なライフスタイルを作っていくことは、とても大切なことです。

 しかし、ソトコト関係者が本当にそんなことを目指しているのか?
彼らの行動を見ていると、疑問を感じざるを得ません。
 
 現在のサイトからはその表記が消されていますが、ロハスクラブの立ち上げ当初、協賛企業メンバーシップというものを募集していました。その年会費は1,200万円!2005年の10月と11月の2ヶ月間だけ募集されていました。ここに書くと記事が長くなりすぎるので、ブログに記事を書きました。

  ロハスなメンバーになるための多額の会費へ→

こうしたロハスを商標ビジネスに結び付けようとする動きは、人々から大きな抗議を受けるようになり、
「2006年5月、他社から商標使用料を取るのをあきらめ、他社が使っても抗議しない」と決めました。

2006年6月14日付 朝日新聞朝刊 経済面の記事

これにより、ロハス商標ビジネスは、失敗に終わることになりました。
このページの下に、「ロハスビジネスの顛末」として詳細情報を載せました。

J-WAVEでもロハス
 ロハスクラブの代表で、トド・プレスの社長小黒一三氏は、「雑誌ソトコト編集長」の肩書きで、FM局J-WAVEの番組Jam The Worlの中で、LOHAS TALK というコーナーを持ち、ナビゲーターをしています。

 Jam The World自体は、大手のメディアではなかなか扱わない社会的な問題を取り上げ、解説しているなかなか優れた番組だと思います。
大手のメディアではほとんど取り上げられなかった共謀罪の問題点について、早くから注目し、問題提起していました。

しかし、なんとなくうさんくさい感じがして、2006年4月から始まった小黒社長のLOHAS TALKのこのコーナーだけは好きになれません。
 
 番組では、なんだかとっても環境のことを考えて、貧しいアフリカの人たちのことなどを考えているような話を大黒氏はしたりしていますが、その実態はとても商才に長けたビジネスマンであることが、これまで見てきた事実からわかります。
番組の中身はもちろん、きれいごとばかり。
分がロハスで商標ビジネスを展開しようとしていたことには一切触れません。

 LOHAS(ロハス)が環境や持続可能なライフスタイルを現す普通名詞であるかのように、彼はこの言葉を使ってきました。

 おそらく社会問題や環境問題への関心の高い層がよく聴いている番組のため、ロハスを広めるのに最適だと判断してJ-WAVEと業務提携し、このロハスのコーナーをJam The Worldの中に入れたのでしょう。

  J-WAVEでは、このほかにも毎週日曜日にLOHAS SUNDAYという番組を朝の6時から9時まで、3時間もやっています。
これにも雑誌ソトコトが関わっています。
こちらもちろん番組の内容はきれいごとばかりで、不自然に食の大切さを出演者が強調したりするのを聞いていても、業界への配慮をしていることが感じられます。



ロハスのまとめ

●LOHASは、1998年にアメリカで作られたマーケティング用語である。

●日本では(株)トド・プレスと三井物産がロハスの商標のほとんどを持つ。

●トドプレスの社長は雑誌ソトコト編集長の小黒一三氏。

●だが、LOHAS(ロハス)を考えたのは小黒氏ではない。

●2005年10月 トド・プレスは、ロハスの普及・基準作りを目的としたロハスクラブ
 (有限責 任中間法人 )を発足。代表は小黒一三氏。

●2005年12月 トドプレスは三井物産と業務提携。ロハスブランドの管理を進めることに。 (これでロハ スが環境のことを考えて行動することを表す一般的な言葉ではなく、ビジネスを行うための商標であるこ とがはっきりする。)

●同時期、環境省の後援で、ロハスデザイン大賞を作ることを発表。

●2006年4月〜 J-WAVEで新番組LOHAS SUNDAYが始まり、番組Jam The Worldの中 に、新コーナーLOHAS TALKができた。

●LOHAS TALKのナビゲーターは、ソトコト編集長で、トドプレス社長、ロハスクラブ代表、さらにスローフード築地の発起人の一人の小黒一三氏。


 こうした日本のロハスのあり方に対し、商標であることを説明せずに、一般的な言葉として広められた言葉「ロハス」を使ってライセンスビジネスを行うのはおかしい。一般用語が商標となるのはおかしい。三井物産のような体質の企業がロハスを主張するのはおかしい。といった批判がありました。

 2006年5月、他社から商標使用料を取るのをあきらめ、他社が使っても抗議しないと決めた。

 また、ロハスという言葉を使って宣伝されている商品がやたらと高価なことや、ソトコトが何をもってロハスとして紹介しているのか、基準が明確でない。といった批判出ています。

 そもそも何が環境に良いか悪いかといったことは、本来は特定の業界や企業の利益になるかどうかということとは無関係に、科学的な事実に基づいて判断されるべきもののはず。しかし、現状でロハスという言葉が使われている状況を見ると、自然食とかスローフード業界のようなソトコト的なビジネスを行っている業界や、トド・プレス、三井物産のライセンスビジネスに参加している企業が、ロハス=環境に優しいと宣伝されることになっているように見えます。

 また、ロハスという言葉自体にも新鮮さが失われ、マーケティング用語としての魅力が薄くなっているように感じます。消費者にはある程度浸透したが、ブームは去ったという感じはぬぐえません。

 
パタゴニアはロハスではない!

 本当に環境について考え、行動している企業は、ロハスという言葉でくくられることを好まないようです。環境保護に熱心で、いちはやくペットボトルのリサイクルプラスチックで不リースを作ったアウトドア用品メーカーパタゴニアでは、ロハスと言う言葉を自社のマーケティングに使ったりはしていません。

『パタゴニアのカリスマ創業者イヴォン・シュイナードに聞く-死んだ地球からはビジネスは生まれない』(2005年10年1日 週刊東洋経済 )という記事があります。これには下のようなインタビュー記事が載っています。

――日本でも今、LOHASという言葉が流行し始めていることはご存じですか。

アメリカではさほど知られていないと思う。よくわからない。

――わからない? あなたの会社をLOHASと定義づける米メディアも多いのですが。LOHASとは距離を保っているのですか。

パタゴニアはLOHASと関係ない。パタゴニアの顧客とLOHASの顧客は同じだとは思うが、私たち自身は他のどんな時流の流れにも乗らない。パタゴニアは非常に真剣に環境保全に取り組んでいる。一方、多くの人たちがLOHASの流れに乗ろうとしているが、その一部は必ずしも真剣ではないと思う。LOHASは単なるマーケティング用語だ。

 ほかに、ハイブリッドカーの技術や、クルマのリサイクルの技術で世界をリードするトヨタも、ロハスという言葉を使われることを好まないといいます。

 日本で一番大きなフェアトレード会社「フェアトレードカンパニー」の社長サフィア・ミニー氏も、ロハスには納得していないようです。

 彼女は、今年(2006年)5月13日に渋谷で行われたフェアトレード・デーイベントの中のセミナー、「ロハスとフェアトレード」の中で、(株)トド・プレスでソトコトの副編集長をしている沼尻賢治氏と対談しました。

 対談の中でミニー氏は、どのようなものが「ロハス」なのか?これはロハスか?あれはどうだ?と沼尻氏が答えに窮するくらいに問い詰めたたといいます。

 そして、もしピープルツリー(フェエアトレードカンパニーのブランド名)の商品が受賞したら、ロハスマークをフェアトレード商品に使うか?という沼尻氏からの質問には、「そんなマークはいりませ〜ん。
No thank you!」と言い放ったといいます。(ロハスとフェアトレードの隔たりより)

 ロハスにあいまいな部分が多すぎるのが納得できなかったようだと、このブログの作者は話しています。




追加情報 ロハスビジネスの顛末

 ロハスビジネスの問題点を指摘するこのページを作った後で、ロハスビジネスに新しい動きがありましたので、追加情報を書きたいと思います。

  2006年5月、トド・プレスと三井物産は、商標使用料を他社から取るのをあきらめ、「他社が使っても抗議しない」と決めました。下はそのことを報じる朝日新聞の記事からの引用です。

両社は5月、商標使用料をとるのをあきらめ、他社が使っても抗議しないと決めた。三井物産の網谷守弘ライフスタイル事業本部投資事業部第一室長は「マイナスイメージを増幅させるのは避けたいので、商標とは別のビジネスを模索する」と悔しさをにじませる。
(2006年6月14日 朝日新聞 朝刊 12面)
 
 トド・プレスと三井物産がロハスの商標ビジネスをあきらめた背景には、このページでずっと述べてきたような環境問題を単なる金儲けの手段にしているようなところから、消費者や他社からの批判が相次ぎ、企業イメージがこれ以上低下するのを防ぐ狙いがありました。

 「シャープがロハスの商標の無断使用でトド・プレスと三井物産から警告を受けた」という記事を、このページ内でご紹介してますが、このとき警告を受けた広告は、トド・プレスや三井物産と同じ頃、「ロハス」に儲けの可能性を感じた電通が企画したものでした。
電通ではロハスはこのデフレの時代に高い値段をつけて物が売れることから、「富裕層を狙い撃ちにでき、企業イメージもアップできる。
ロハスはバブル後最大の広告キーワードになると考え(朝日新聞)」、ロハスという言葉を使ったのでした。このとき電通では、ロハス(LOHAS)という言葉を一般名詞ととらえていました。

 が、トド・プレスと三井物産から警告を受けることになり、これを見た他社も、「ロハスは魅力的だが、万一抗議を受けたら、法的に問題がなくても、企業イメージが損なわれる(朝日新聞)」と考え、ロハスという言葉を使わなくなりました。

 企業が使わないとなるとロハスの言葉の露出も減り、ロハスの商標ビジネスを行うえで障害になります。またこのロハス商標ビジネスは、他社や消費者からの反感を買うことになり、「結果的に世間や多くの企業から反感を買ってしまった(朝日新聞)」と、最終的にロハス(LOHAS)という言葉を他社(者)が使っても抗議などは行わないことに決定したのでした。

 トド・プレス社長「ソトコト」の編集長小黒一三氏は、「ロハス」を知ったとき、「スローフードを超えるブームになると確信した(朝日新聞)」といいます。

 「スローフード」のときは大成功しました。
同時に広めている「スローライフ」という言葉も定着しました。
彼のおかげでスローフードは、本質的な思想の部分が全く抜け落ちた、単なる自然食業界の宣伝文句になりました。
実際にはスローフードというのはグローバル化に対抗して自分たちの食文化を守ったり、自分たちの手で食料を確保する(食糧安全保障)の考え方があるのですが、日本では単に自然食業界の宣伝文句になってしまっています。

「自然食を食べること」とスローフードは、何の関係もないのですが。
「スロー」という言葉だけが一人歩きして、不適切な使われ方をしているのを見かけます。
 
 小黒氏の思惑がはずれ、ロハス(LOHAS)の商標ビジネスをあきらめざるを得なくなったことは、環境のことを本気で考えている人たちにとってはとても良いニュースだとは思います。

この記事を書く際、下のブログを参考にしました。

普及にブレーキをかけるだけのロハスの登録商標が全面解禁で決着



主なロハス関連サイト(ページ)

ソトコト.net

LOHAS CLUB

LOHAS TALK(J-WAVE)

フェアトレードはロハス?

フリー百科事典『ウィキペディア(ロハスの項目)

ロハス(LOHAS)の登録商標の無断使用でシャープが三井物産とトド・プレスから警告

正しいLOHAS 怪しいLOHAS



LOHAS関連ページ

ロハスなメンバーになるための多額の会費


ソトコト.net


LOHAS CLUB


LOHAS TALK(J-WAVE)


フェアトレードはロハス?


ロハスとフェアトレードの隔たり。


フリー百科事典『ウィキペディア


ロハス(LOHAS)の登録商標の無断使用でシャープが三井物産とトド・プレスから警告


正しいLOHAS 怪しいLOHAS
 

ロハスに騙されない!

宣伝に乗せられ、利用されるだけの存在から、情報を適切に判断できる人になろう!

ロハスやスロー、安全・安心といった業界には、あなたを陥れようとする落とし穴がいっぱい!

事前に穴の在りかを知っておくための地図になる優れた本をご紹介します。


踊る「食の安全」―農薬から見える日本の食卓

踊る「食の安全」―農薬から見える日本の食卓


誤解だらけの「危ない話」―食品添加物、遺伝子組み換え、BSEから電磁波まで
誤解だらけの「危ない話」


環境活動家のウソ八百 (新書y)

環境活動家のウソ八百


環境問題はなぜウソがまかり通るのか3 (Yosensha Paperbacks)

環境問題はなぜウソがまかり通るのか3


環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態

環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態


技術で作る安全性


あんだんて
アミノ酸シャンプーシリーズ


 石けんよりも刺激が少ないアミノ酸系の界面活性剤と保湿剤を使って作ったシャンプー。

 ハーブや炭などが少し入っただけで大げさに宣伝し、数千円もの値段を付けている
ロハス業界“自然”を売り物にした商品とは、根本的に開発思想が異なります。

 優れた技術の力で安全性と使い心地の両立をさせたシャンプーシリーズです。
 「あんだんてのシャンプーやボディーシャンプーを使ってから、髪はさらさら、お肌はしっとりすべすべしてきました。
ほんとに、手放せなくなりました。」
といった声を、今まで購入いただいた方から多数いただいています。

詳細はこちらをどうぞ。



「安全」を科学で検証


「合成洗剤と石けんに関する7つの誤解」(当店オリジナル)

 安全とは、環境に優しいとはどういうことなのか?合成洗剤と石けんの問題を通して考えます。
 
 公的機関などのデータや情報を使って、客観的、科学的に合成洗剤や石けんの問題について見ていくことで、環境問題への正しい視点を示すために作った冊子です。



 
 サイト管理者:フェアトレード&エコロジーの店
    ふぇあうぃうんず

      
このページの文章の無断転載・配布を許可します。 
                 
  
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%