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大企業には痛い時代かもしれない ‐ 商業界7月号を読んでいて思った

商業界7月号「エクスマの真理」が今日発売

雑誌「商業界」7月号はエクスマ特集です。
エクスぺリエンス・マーケティングの真理とはという特集で、ボクの他、12名のお弟子さんたちが寄稿している。とても面白い企画です。
さらにあのコーチングを日本に広めた、京都造形芸術大学の教授、本間正人先生や、ボクのクライアント、カメラのキタムラの浜田社長さんも、インタビューで協力してくれました。
ありがとうございます。

まさに、今の時代は「真理」に沿った経営や商売が受け入れられる時代なんだなって思う。

茨城県の山新ホームセンター、西ノ園卓也さんの画像

茨城県の山新ホームセンター、西ノ園卓也さんの画像

編集長、笹井清範さんの巻頭の文章がとてもよかった。

損得より先きに善悪を考えよう――
小誌創立者、倉本長治の思想をまとめた「商売十訓」の一訓目として知られている冒頭の言葉には、次のような原典があります。

商売は損得より
善悪のほうが大切である
採算がとれるかという問題よりも
善いことか 悪いことかを
考えるのが根本である

これは小誌が読者に最も伝えたい思想であり、小誌の編集方針でもあります。善なることを追求するとき、その果実として利益はもたらされるというのが倉本の考えです。

その倉本の盟友であり、小誌草創期の指導者に新保民八という男がいました。花王石鹸(当時)の常務取締役を務める傍ら、商業界設立に参画、青年期には神学校で学んだキリスト者です。
彼は激しい講演の最後に、商人たちに向かってこう叫んだという逸話が残っています。

正しきに
よりて滅びる
店あれば
滅びてもよし
断じて滅びず

この言葉に多くの商人が励まされ、今も多くの商人の精神的支柱なっています。

特集「藤村正宏『エクスマ』の真理」にご登場いただいた、エクスペリエンス・マーケティングの提唱者、藤村正宏さんの言葉に、次のような一文あります。この言葉に触れたとき、私は特集を企画しました。

迷ったら
どちらが儲かるかではなく
どちらが楽しいかで選ぶ

彼が言わんとする「楽しさ」とは何でしょうか。私はこう考えます。
善きことや正しさを実現したとき、他者の幸福を願う利他の心を発動させたときに起こる、人間が生来持ち合わせる根源的な感情だ、と。

そう、この三者は、表現は違えど、同じことを伝えようとしています。そして、それは商いの本質であり、真理です。
幸せをつくり、結果利益を生み出す“つながり”のマーケティングーーこれが、私があなたに届けたいと願う善なるものの中身なのです。

もはや今までのマーケティングは死んだのかもしれない。
まだ死んじゃいないけど、もう先は見えているような気がする。

客は攻略する対象、囲い込むべき対象。
協業他社は敵。
顏の見えない不特定多数に売る。
人の心理を操作する。

そんな「企業主語」のマーケティングがもう効果がなくなってきたと、この雑誌の特集を読んでいてそうなるんじゃないかと思った。
「顧客主語」のマーケティングが主流になる。
人々のほうからコミュニケーションが起きて、自然に商品が売れていく。
関係性ができて、コミュニティができあがる。
お客さまを巻き込んで楽しむ。
そして、競合他社に見えないところで繁栄していく。
そんなマーケティングが主流になっていく予感がします。

そうすると不特定多数を相手にしていて、コミュニティが作りにくく、個人を出すのを嫌う大企業は辛い時代になっていくだろうな。そう思った。
いずれ大企業はどんどん分裂して、個性的な企業がたくさんできるんじゃないだろうか。
そのほうが豊かでいい社会になると思う。
商業界7月号の「エクスマ特集」を読んでいて、そんな未来を夢想していた。

とても面白い雑誌になりました。
笹井編集長、企画ありがとうございます。
何がすごいかって、エクスマがすごいんじゃなく、エクスマを実践しているボクのお弟子さんたちがすごいです。
みんなバカがつくほど逸脱した個性を出して活躍している。
いつの間にかこんなに活躍する経営者やビジネスリーダーができていたって感じです。
今回紹介できなかったすごいお弟子さんもたくさんいるのですが、またいずれ商業界で特集があると思うのでお楽しみに。

しかし、12使徒って・・・真理って・・・宗教ぽくない?(笑)
一応ビジネスセミナーなんだけどな・・・

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藤村 正宏
1958年、北海道釧路生まれ。著書「モノを売るな!体験を売れ!」で提唱したエクスペリエンス・マーケティング(通称エクスマ)の創始者。集客施設や企業のコンサルティングを行っている。コストをあまりかけない、誰でもカンタンにできる手法で、圧倒的な成果をあげている。 執筆活動、講演活動もする。現在フリーパレット集客施設研究所主宰。

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