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2015年06月01日

「忘れられない看護エピソード」から

看護協会主催の第5回目に、過去最多の3536作品が集まり、最優秀賞は沖縄県の助産婦さんが受賞しました。






長くなりますが、素晴らしいのでぜひ読んで下さいませm(__)m






「エンゼルのわが子へ」


『かわいい、可愛い、お母さんにお産の経験をさせてくれてありがとう。
○○ちゃんのことはずっと忘れないよ。
また会えるからね』
と母親と父親は交互に小さな赤ちゃんを抱っこしながら、とめどなくながれる涙を拭うことができなかった。





10年間の不妊治療後やっと妊娠し、その夫婦は喜びの絶頂にいた。





しかし、妊娠10週に入った時エコーに映る胎児に異変を指摘された。





胎児水腫だった。
生存確率がほとんどなく、多くは子宮内で死亡するため、妊娠途中でお腹の赤ちゃんを外に出す処置が施された。





母親は痛みと悲しみの苦痛の中、赤ちゃんは心臓の止まった状態で黒い皮膚の色で生まれてきた。





首の周りが水ぶくれのように異常に腫れ上がり、全身ブヨブヨして数ヶ所の皮膚がめくれ水分がたらたら流れていた。





主治医はその赤ちゃんの姿を見て『母親に赤ちゃんを会わせる前に、父親の思いを聞いて下さい』と気遣った。





父親は児(こ)と対面した直後、何の迷いもなくきっぱりと言った。





『私たちの子です。母親にも会わせます』
『会わずに別れる事がもっと辛いことですからね』





この夫婦は赤ちゃんが生まれる前から決めていたのだろう。
どんな姿で生まれてきても、ぜひ抱っこしてあげたいと。





赤ちゃんの肌からにじみ出る水分をガーゼで巻いた綿に受け止めさせ、温めたバスタオルでくるみ父親に抱っこしてもらった。





その後、母親との対面になった。
その時の母親の第一声が冒頭の言葉であった。





助産婦になって37年間、このような対面は初めてだった。





これまでの経験では、父親は母親に赤ちゃんを会わせることを拒み、母親も会うことは辛いからと対面しないでの別れが日常であった。





母親は私に『子宮筋腫の手術を受けているので、お産は帝王切開しかないと言われていました。
この子のおかげで普通のお産を経験でき感謝しています』と言った。





エンゼルになったわが子への愛があふれていた。






読んで涙が止まりませんでした…
なんて素晴らしいお父さんとお母さんでしょうか。





きっとそのお子さんは、元気に生まれかわってくると私は信じています!












Posted by ☆まま☆ at 08:16│Comments(0)
 
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