日本年金機構、個人情報約125万件流出 パスワード未設定も

06/01 23:47
大規模な流出に、懸念が広がっている。日本年金機構は、職員の端末へのサーバー攻撃で、およそ125万件の個人情報が流出したと発表した。今回の流出が及ぼす影響を検証した。
日本年金機構は、会見で「125万件の個人情報の流出がございましたので、深くおわびを申し上げる次第でございます。誠に申し訳ございませんでした」と述べた。
われわれの大切な年金が、サイバー攻撃の餌食に。
大規模な個人情報流出が、1日に明らかになった。
日本年金機構によると、狙われたのは、複数の職員のパソコン端末。
電子メールの添付ファイルを開封したことで、端末がウイルスに感染し、不正アクセスを受けたという。
これにより、基礎年金番号や氏名、生年月日、住所の情報、およそ125万件が外部に流出。
このうち55万件は、パスワードが設定されておらず、内規に違反した状態だった可能性があるという。
これまでのところ、基幹システムである、社会保障オンラインシステムへの不正アクセスは確認されていないという。
今回の事態に、塩崎厚生労働相は「悪意を持った攻撃を防げなかったことには、誠に遺憾に存ずる次第でございます。今後の年金支払いへの影響が出ることが、万が一にもないように、指示をいたしました」と述べた。
日本年金機構は現在、外部への情報流出を防止するため、全ての拠点でインターネット接続を遮断。
警視庁公安部も、捜査を始めている。
年金に関わる個人情報の流出について、年金評論家の田中章二氏は「基礎年金番号だけが流出していますから、これから(年金を)もらう方ですね。被害というのが、すぐ出るものじゃありません。5年先、10年先に、ぽつぽつと出てくるんじゃないかなという感じですね」と話した。
日本年金機構は、情報が流出した人に文書で知らせるとともに、基礎年金番号を変更するなどして、対処するとしている。
田中氏は「振り込まれている年金が、どこかに持っていかれちゃうと、こういうようなこともございます。金融機関の変更届を出すだけで、変更ができちゃいます、簡単に。緊急を要して、すぐ対処しないと危ないですね」と話した。
年金機構を監督する立場の厚労省は、情報管理のあり方について検証する第3者委員会を、近く立ち上げることを明らかにしている。

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