ノートPC延命計画!
Windows 7の格安ノートをまだ使う!SSDで快適化するCore 2世代のdynabook
text by 石川ひさよし
(2015/5/7 12:00)
使い古したノートPCだが、「もう少し現役続行させたい!」といったニーズは多いだろう。
このような場合、メモリの増設やHDDからSSDへの換装といったことで、わずかだが体感速度が向上できることはよく知られている。ただし、実際にこれを実践してみようとなると、ノートPCも千差万別なので尻込みしてしまうかもしれない。
毎回ちょっと古めのノートPCを用意し、HDDからSSDに換装する手順を写真とともにステップバイステップで紹介する当コーナーだが、今回は延命の限界に近いと思われる、Core 2(Penryn)世代のCeleronを搭載した格安Windows 7ノートのアップグレードに挑戦してみたい。選んだモデルは東芝 dynabookの「Satellite B450/C」だ。
今回の延命ターゲットはCore 2世代のCeleronを搭載した「dynabook」
今回、SSDへの換装を行うのは2011年に発売された東芝 dynabookの法人向けモデル「Satellite B450/C」。
搭載CPUはCeleron 925(2.30GHz)で、コードネームは「Penryn」。つまり「Core 2」と同世代のアーキテクチャである。さらに、Celeron 925はシングルコアCPUで、発売当時でもコスト重視でかなり割り切った仕様といえる。ちなみに、2011年と言えばSandy Bridgeが発表された年だ。
本体に搭載されていたメモリは合計4GB。PC3-6400(DDR3-800)のSODIMMを採用しているので、現行のDDR3 SODIMMに換装して容量を増やすことも可能だ(64bit OS使用時は最大8GB)。ただし、メモリのSPDにPC3-6400モードの情報が書き込まれている必要があるため、アップグレードするなら対応をうたうメモリを選びたい。
HDDはHGSTのTravelstar 5K500.B「HTS545025B9A300」で、容量は250GB。これをSSDに換装するとなると、最低限250GB以上必要というわけだが、SSDは容量いっぱいまで使ってしまうと著しくパフォーマンスが低下するため、アップグレードするなら250GBクラスのSSDよりは500GBクラスのSSDがオススメだ。
ざっと見るとコスト重視といった構成のモデルだが、Satellite B450/Cは省電力性を高める特徴的な機能を備えている。2011年は東日本大震災があった年でもあり、計画停電への対応が大きな話題となった。そうした状況を踏まえて投入されたビジネス向けノートPCだったりもするのだ。
省電力機能の「東芝ピークシフトコントロール」は電力需要のピーク時間帯にAC電源駆動からバッテリー駆動へと自動的に切り替えが可能。また、「TOSHIBA eco ユーティリティ」として、本体の「ecoボタン」を押すと、一発で省電力な「ecoモード」へと切り替えることもできる。
旧式ノートPCのSSDを換装するなら、高速SSDよりもコスト重視のSSDが最適!
換装用SSDを検討するにあたり、ポイントとなるのはSatellite B450/CのチップセットがIntel GM45である点だ。
Intel GM45がサポートしているSATAの帯域は3Gbpsまでなので、現行の6Gbps SATA対応SSDはオーバースペック。つまり、高価なハイエンドSSDにこだわる必要はあまりない。
3Gbpsの環境下でも、ランダムアクセス性能などはハイエンドモデルの方が優れるが、価格差を考慮すると、同じ予算で普及モデルの大容量品を選択した方が効果的といえる。
このような具合で、今回はCrucialのBX100シリーズ「CT500BX100SSD1」を選択した。容量は500GBで、公称転送速度はシーケンシャルリードが535MB/s、同ライトが450MB/s。現在のSSDは、500GBクラスをターゲットに開発されているため、性能を気にするなら容量が500GB以上のモデルを選びたい。
余談ではあるが、メインストリーム向けSSDとハイエンド向けSSDとの大きな違いとして、耐久性が挙げられる。耐久性に関しては、様々な部品の品質、ファームウェア、使い方など、様々な要素に左右されるわけだが、搭載NANDチップの種類も製品の寿命に直結する部分だ。
NANDチップには、格納できるデータ量別に、「SLC」、「MLC」、「TLC」といった種類に分類されるのだが、それぞれの違いを大雑把に説明すると、耐久性ではSLC>MLC>TLC、大容量化ではTLC>MLC>SLCとなる。SLCの製品は現在まず見かけることがなくなったので外すとして、MLCは性能や耐久性が重視されるハイエンド向けモデルが中心、容量単価が注目されるモデルではTLCを用いるというのがトレンドになりつつある。
BX100シリーズは価格的に攻めたモデルでありながらMLCを採用しており、この点は同クラスのSSDと比較した際のアドバンテージになっている。
今回はソフトウェアでのクローニングを使ってSSDにOS環境を移行
では実際の移行作業を紹介しよう。前回の換装では、ハードウェアのクローニング機能を利用したが、今回はソフトウェアでクローニングする方法を紹介しようと思う。
ソフトウェアでクローニング、とは言っても対象のSSDを接続するための「SATA→USB変換アダプタ」(今回はクレードルタイプ)は必要。機材の都合で2ドライブ用を用いたが、1ドライブ用でも問題はない。こうした機器は、紹介する移行作業だけでなく、元のHDDを外付けHDDのようにも活用できるので、筆者としては一家に一台の常備をオススメしている。
といったところで、クローニングソフトウェアを導入していこう。クローニングソフトウェアは、各社から販売されており、なかにはフリーソフトも存在する。今回紹介するのはEaseUSの「EaseUS Todo Backup Free」だ。
このソフトは、日本語対応しているうえに、日頃のバックアップから今回のようなクローニングまで、幅広い機能を備えたバックアップユーティリティ。より高機能なHomeやWorkstationといったバージョンも用意されている。今回はフリーソフト版を用いるが、サポートが必要というユーザーには有償版も用意されており、価格はHomeが税込2,980円、Workstationが税込3,980円と、高価というほどではない。
EaseUS Todo Backup Freeをインストールしこれを起動すると、メイン画面が表示される。メイン画面の上がメニューで、左上はバックアップ関連、少し離れて今回の目的である「クローン」、ほかログやツールといった項目が並んでいる。SSDに環境をコピーする際はクローンを選択して次の項目に進もう。
クローンのステップは、まずコピー元のディスクを選択、次にコピー先のディスクを選択することになる。コピー元はHDD、コピー先はUSB接続したSSDということになる。そして、コピー先のディスクを選択する際、右に「編集」という項目が表示されている。これをクリックすると、コピー先ドライブのパーティションサイズを変更可能だ。
前回、ハードウェアのクローニングをした際は、パーティションサイズの変更はできず、より大容量のSSDに換装したいような場合は、その分の未割り当て領域ができてしまっていた。もちろん、後からパーティション変更ツールなどを用いれば変更できるのだが、EaseUS Todo Backup Freeはその手間を省いてくれる。
ここがソフトウェアでクローニングする際のメリットと言えるだろう。コピー先ドライブの選択画面では、ついでに「SSDに最適化」のチェックもしておいてもよいだろう。
ここからは、「次へ」をクリックするとソースとターゲットの確認画面が表示されたうえで、さらに「次へ」を押せばクローニングが開始する。
ストレージベイを備えるノートPCのSSD換装は超簡単
さて、クローニングしたSSDをSatellite B450/Cに組み込もう。
Satellite B450/Cは、前回Crucial SSDへの換装を行ったソニー VAIO F24(VPCF24AJ)と同様、ストレージベイを備えた製品だ。しかも、Satellite B450/Cの場合は、ベイのフタとHDDの固定を1本のネジ(HDDとトレイは別途4本のネジで固定されている)だけで行っている。
職業上、こうしたちょっとした工夫を見つけると「おぉぉぉぉっ!!!」とテンションが上がるのだが、一般の方にこれを熱弁しても共感されたためしがないのでこの程度にしておこう。何にせよ、超簡単だ。
確実に体感速度はアップ、ベンチマークの数字はふるわないものの、もっさりからキビキビに
パフォーマンスの計測は前回同様、CrystalDiskMarkとストップウォッチによるOS起動時間計測とした。
まずは「CrystalDiskMark」。下の画像はHDD(HGST HTS545025B9A300)搭載時のスコア(左)と、SSD(Crucial CT500BX100SSD1)換装後のスコアだ。
Satellite B450/CのHDDは5,400rpmモデルだったこともあり、シーケンシャルでもリード/ライトは85MB/s前後だったが、SSDへの換装で約3倍の250MB/s前後へと向上。また、512K以下はどれも大幅に向上している。
Satellite B450/Cは3Gbps SATAまでしか対応していないため、SSDはリミッターがかかってしまうかたちになるが、そうした制約がある状況でも、SSDには絶対的な速度の優位性がある。ちなみに、6Gbps SATA環境であれば、CT500BX100SSD1は500MB/s前後のパフォーマンス発揮する。
続いて、OS起動速度を計測してみよう。時間はOS起動後にIEが起動し、WLAN認識後にウェブページが表示されるまでのものだ。
OSの起動時間は意外にバラつきが出るのだが、前回テスト時から安定させる方法がないか検証していたところ、ブラウザの起動までをワンセットにすると安定した数値を得られることがわかった。
方法としては、スタートアップにインターネットへのショートカットを入れておくというもの。こうすると、OS起動後にIEが自動起動し、WLAN認識後にウェブページが表示されるのだが、この状態だとデータのバラつきがあまり出ない。今後の計測はこれで統一するつもりだ。
結果は、HDDが56秒、SSDが40秒。換装前から3割も高速化することができた。
実際に操作してみると、エクスプローラの起動やそのほかのアプリケーションの起動も高速化されており、もっさりからキビキビとした動作に変化することが体感できる。ウェブ閲覧やテキスト処理のような軽めの使い方がメインであればSSDの恩恵は大きい。
もっとも、CPU性能は変わらないので、CPUパワーが必要な処理の速度は変わらないが、
「同じPCのまま操作感を向上させる」というのは人によっては魅力的なはず。
今回の手順は、OSの再インストールやその後のアップデート作業も不要なため、
「同じ環境のまま、PCを少しでも延命、そして快適にしたい」という人には最適な方法といえるだろう。
[制作協力:Crucial]
URL
- Crucial
- http://www.crucial.com/
- Crucial BX100 SSD
- http://www.crucial.com/usa/en/storage-ssd-bx100
- Crucial Advisor Tool
- http://www.crucial.com/usa/en/advisor
- 東芝 Satellite B450/C
- http://dynabook.com/pc/catalog/satellit/110330b450/index_j.htm
- EaseUS Todo Backup Free
- http://jp.easeus.com/backup-software/free.html
2015年6月1日
- 特別企画連載ノートPC延命計画!もう3年戦うPC強化法、5年前のThinkpadをリフレッシュSSD換装にメモリ増強、OS入替えで「別PC並み」の速さに text by 石川ひさよし[2015/06/01]
- PCパーツTITAN Xの下位モデル「GeForce GTX 980 Ti」が発売、実売11万円[2015/06/01]
- PCパーツ1,734Mbps対応の無線LANコンバータが近日発売、ASUS製5GHz専用、1000Base-T LANポートは5基[2015/06/01]
- 特別企画パワレポ連動電源投入時のトラブル対策編1 〜電源が入らない場合〜【保存版 自作PC「トラブル」の原因と対策(2)】[2015/06/01]
2015年5月30日
- eスポーツWatcheスポーツ結果速報:DetonatioN FMの連勝は8でストップ、RabbitFiveが逆転で止める〜LJL2015 SEASON2 ROUND2試合結果〜[2015/05/31]
- 特価情報取材中に見つけた○○なもの第4世代iPadが税込29,800円で大量販売中、Retinaディスプレイ搭載Lightningコネクタ採用、中古品[2015/05/30]
- モバイル13インチの巨大Androidタブレットが登場、重さはNexus 7の3倍以上恵安ブランド[2015/05/30]
- モバイルASUSのSIMフリースマホ「ZenFone 2」の国内版にブラックモデルが登場4GBメモリと2GBメモリモデルの2種類、ストレージは32GB[2015/05/30]
- モバイルソニーのLTE対応スマホ「Xperia E4g」にデュアルSIM版が登場4.7インチ、海外直輸入品[2015/05/30]
- PCパーツリード2,000MB/sの高速M.2 SSD「SM951」が発売、SAMSUNG製実売1.9万円、AHCIタイプ[2015/05/30]
- モバイルポケットに入る3つ折りBluetoothキーボードが上海問屋から登場畳むと手帳サイズに[2015/05/30]
- モバイルiPhone 6がライブビューになる双眼鏡が登場、サンコーiPhone 6 PlusやiPhone 5sも対応[2015/05/31]
- モバイル“マグネット着脱式”のMicro USBケーブルが登場、LED付き充電中に着信があった時に素早くケーブルを外して応答[2015/05/30]
- PCパーツ水冷/空冷が選択できるOC仕様のGeForce GTX 980がASUSから登場ハイブリッドタイプの冷却システム「DirectCU H2O」を搭載[2015/05/30]
- PCパーツ“フクロウ顔”のゲーミングヘッドセットに新モデル、7.1ch対応ASUS製[2015/05/31]
- モバイル自転車に装着できる防水バッテリーが販売開始、スマホも固定可能Ingressに最適?自転車用ライト付き更新:販売を確認。[2015/05/26]
- 特価情報取材中に見つけた○○なものPCNETのジャンクセールは今週も大盛況、Mac筐体の“オシャレなイス”などを販売中31日まで実施中[2015/05/30]
- 市場動向お買い得価格情報【 調査日:2015年5月28日〜30日 】[2015/05/30]
- もうすぐ出そうな主な新製品[2015/05/30]
- 今週見つけた主な新製品 (2015年5月30日) (ジャンル別表示)[2015/05/26]
- PCパーツZOWIEの新型マウス「ZA」が登場、サイズは3種類[2015/05/31]
2015年5月29日
- PCパーツ「Intel SSD 750」にPCIe接続の2.5"モデルが登場、NVMe対応400GBで実売5.4万円、対応マザーの入手は困難[2015/05/29]
- 特価情報取材中に見つけた○○なもの実は在庫処分?DSP版Windows 8.1 Proの特価販売が増加ソフマップに続いて、3店舗が対抗セールを実施[2015/05/29]
- 連載取材中に見つけた○○なものEIZOのゲーム/アニメ向け液晶「FORIS FS2434」が6月に値上げ部材コスト上昇による価格改定[2015/05/29]
- モバイルiiyamaの8インチWindowsタブレットが登場、Officeの有無で2種類発売記念キャンペーンで32GBのmicroSDカード付き[2015/05/29]
- PCパーツIP68対応の防水マウスとキーボードが発売、抗菌仕様マウスはボタン間の溝が無いシームレスなデザイン[2015/05/29]
- PCパーツ独自の連携機能「COUGAR FUSION」を備えたゲーミングキーボードが発売Cherry MXキー採用の「700K」、オレンジ色のマウスも登場[2015/05/29]
- PCパーツ3D対応のヘッドマウントディスプレイがサンコーから登場、実売4.5万円ただし、HDCP非対応[2015/05/29]
- モバイルSeeQVault対応のメモリカードリーダーがソニーから登場nasneで録画した番組をスマホで視聴[2015/05/29]
- 連載取材中に見つけた○○なものプロ生ちゃんのジャムにキウイとネーブルオレンジが追加果物のみずみずしさが堪能できるジャムソース[2015/05/29]
- 特別企画パワレポ連動保存版 自作PC「トラブル」の原因と対策(1)[2015/05/29]
- eスポーツWatcheスポーツチームの「意気込み」を聞く#6〜チーム「DetonatioN FocusMe」〜前回優勝の王者、魅せるプレイで世界を目指す[2015/05/29]
- 秋葉原イベントスケジュール[2015/05/30]