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相続の重文、所在隠す?=博物館寄託、説明せず―破産会社元代表強制捜査・東京地検[時事]

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 相続した国指定重要文化財を博物館に寄託したことを破産管財人に説明しなかったとして、東京地検特捜部が破産法違反(説明の拒絶)容疑で、不動産会社「不二企業」(破産、名古屋市)の元代表取締役の女性を強制捜査していたことが29日、関係者への取材で分かった。

 関係者によると、寄託されていたのは国指定重要文化財の「紙本著色三十六歌仙切(是則)」と「紙本著色源宗于像」など数点。寄託は個人が所有する美術品を博物館に無料で預け、展示や保管する仕組みで、京都国立博物館(京都市)に寄託されていた。

 不二企業は実業家で弁護士だった女性の父親が創業。父親が死去した1996年に女性が代表取締役になったが、業績が悪化し、2012年に破産した。

 女性は父親から複数の文化財を相続していたが、破産手続きで管財人の弁護士から所在の説明を求められた際、「知らない」と繰り返したという。

 その後、管財人の調査で同博物館に寄託されていることが判明。管財人は今年2月、紙本著色三十六歌仙切(是則)など2点を計4億8600万円で文化庁に売却し、債権者への配当に充てた。他にも数点の国指定重要文化財を所持していたため、売却したという。

 女性の夫は、最高検幹部も務めた元検事で現在は弁護士。 

[時事通信社]

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