テストレポート
HW短評:Kingston「HyperX Cloud」(3)マイク入力の音質傾向をチェック
さて,測定結果は下に波形で示したとおりで,ご覧のように,極端な低弱高強の周波数特性になっている。2kHz〜10kHzあたりと,1kHz以下との間には20dB強〜40dB弱といった,トンデモないギャップがあるのが分かるだろう。「ここがうまく調整されていると心地よく,強すぎると不快に感じられる」という2kHz〜4kHz,専門用語でいう「プレゼンス」から,10kHzあたりの高域までで“持っていく”特性だといえる。
自分の声を録音してみても,音抜けがよく,環境が劣悪な場所でも会話が聞こえる印象で,声は非常にクリア。携帯電話と似た特性といったところだろうか。10kHzまで強いため,鼻づまった印象もない。
ただ,現実のボイスチャットだと,4kHzくらいから上はばっさりカットされることも多く,その場合でもHyperX Cloudの場合は2kHz〜4kHzの強さが残るため,よほど劣悪なネットワーク環境でもない限り,音質傾向自体は保持されるだろう。一見,相当に突飛な波形だが,実際に音を聞いてみると「そうでもない」ので,この点は安心してほしい。
なお,仕様によるとカージオイド型(=ハート形に音を集音するタイプの指向性)コンデンサマイクとのことで,マイクの表裏両面に孔もあるのだが,位相は何回計測してもぴったり中央なので,モノラル仕様ということでいいだろう。
予想以上に使えるヘッドセット
第2回で触れたように,低強高弱を好む人や,音に色気が欲しい人の選択肢にはならない。基本的には,音を情報として扱いたい人向けということになるので,その点は注意が必要だが,面白い伏兵が登場してきたことを歓迎したい。
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Kingston TechnologyのHyperX Cloud製品情報ページ(英語)
※HW短評に関する注意
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