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ライフハッカー編集部ライフハッカー編集部  - ,,,  10:00 PM

「オンライン映画配信サービス」はお金の無駄ではない

「オンライン映画配信サービス」はお金の無駄ではない

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映画シリーズ『スター・ウォーズ』全6作のデジタル配信が、米国では4月10日に始まりました(日本では6月1日リリースの予定)。今回はこの作品をiTunesとAmazon、Google Playでダウンロードできるようになりました。すでにさまざまなフォーマットで何度も買い直している人もいるでしょうが、デジタル・ライブラリの売り込みが止むことはありません。けれども、こうしたオンラインストアから映画を購入する価値は本当にあるのでしょうか?


最近では、映画を購入する手段は大変豊富にあります。けれども、これまでの一般的な考え方では、オンライン・ライブラリから映画を「購入」するのは、実際にはストリーミング配信サービスを利用する権利を得ているだけで、良い方法とは言えないとされてきました。この記事では、映画のオンライン配信版を購入するメリットを紹介するつもりですが、まずは公平を期するために、多くの人々が挙げるデメリットについて触れておく必要があるでしょう。

  • 本当の意味での所有者にはなれない:映画をブルーレイ版で購入すれば、そのディスクの所有者になれます。ブルーレイのディスクは自宅内に保管して、好きなだけ繰り返し鑑賞できます。あとでまた見たい時に追加の料金を取られるようなことはありません。ところが、オンラインストアのデジタル・ライブラリでは、アクセス権が無効になってしまうことがあります
  • 大企業(とそのサーバ)でも、機能不全に陥る可能性がある:Amazonから映画を購入した場合、購入した映画のストリーミング配信を、同社のサーバから受けられるようになります。回数に制限はありません。けれども、サーバがダウンした場合はどうなるのでしょうか? テクノロジー関連の企業は、さまざまなトラブルから頻繁にサービスを停止させることがある上、企業がいつ倒産してしまうかは、まったく予測がつきません。つまり、購入した映画にアクセスできるのは、オンラインストアを運営している会社に、サービスの提供を継続する方針と体制がある間だけなのです。
  • 自分のライブラリを鑑賞するだけのためにインターネットに接続する必要がある:VHSテープの昔から、DVD、ブルーレイ時代に至るまでの数十年間は、インターネット接続などせずに、購入したコンテンツを鑑賞できました。現在では、例えば米国でケーブルテレビ事業を展開しているコムキャスト社のシステムに障害が生じた場合、その間はあなたの所有するメディア・ライブラリを使えなくなってしまいます。なお悪いことに、回線の通信速度が遅い場合は、HD映画がまるでホームビデオのような低画質で再生されてしまいます。
  • ブルーレイ版を購入しても、オンラインのデジタル版に無料でアクセスできる:(決して多くはないですが、)一部のブルーレイ版やDVD版の映画には、オンラインのデジタル版に無料でアクセスする権利がづています。こうした商品には「解除コード」が記載されていて、これを使えばiTunes StoreやVuduなどといったオンラインストアの映画にアクセスできるのです。ディスクを購入すれば、ディスクからもオンラインでも映画が鑑賞できるのに、オンラインのデジタル版「だけ」のために20ドルも払う必要などあるのでしょうか?

もちろん、映画のオンライン配信に対する批判については、人それぞれの意見があると思いますが、上に挙げたのは、中でもよく聞かれる意見です。どれも妥当な内容だと思います。けれども、デジタル・ライブラリ方式の欠点を探そうと急ぐあまり、私たちはいくつかの点を見落としてきてしまったようです。ここでは、公平な環境が整備されていれば、映画のデジタル配信サービスにお金を払う価値はあるという立場から、話を進めていきます。


映画のデジタル配信サービスは、かつてないほど便利になっている


iTunes Storeで映画を購入しても、自分のPCか、せいぜいiPodでしか見られないという時代がありました。けれどもそれは、映画の鑑賞方法のうちのわずかをカバーしているに過ぎません。私たちの大半は、映画をリビングの長椅子でくつろぎながら鑑賞したり、タブレットやスマートフォンの画面でも鑑賞したいと思っています。

そうした希望はかつてないほど容易に実現できるようになりました。原文筆者は個人的に、Googleのエコシステムにどっぷり浸かっています。すなわち、Androidスマートフォンとタブレット、Chromecast、ウェブブラウザを持っています。Goolge Play Storeで映画を1度購入するだけで、これらのどれを使っても、その映画を鑑賞できるのです。ところが、もしブルーレイ版を購入したとすれば、そう簡単にはいきません。モバイル端末上でもその映画を見たければ、ブルーレイのデータを自分のPCにリッピングし、自分のメディアサーバに追加しなければなりません。そして、充分なアップロード速度を備えたインターネット回線に、そのPCを常時接続しておく必要があります。スマートフォン上で再生できるよう、最適なフォーマットに変換したファイルを作っておく方法もありますが、内部ストレージの容量を食ってしまうので、これまた厄介です。

もっとも、この一連の操作も、従来に比べるとシンプルになったのは確かです。けれども、購入した映画をブルーレイ専用機以外のデバイスで再生したい時は、追加作業がたくさん必要であることに変わりはありません。ちなみに、それらは厳密に言うと違法な作業です。実際には、自分で購入した映画のリッピングについて道徳的に批判するような人はほとんどいないかもしれませんが、リッピング機能のついたソフトが違法とされる以上、この操作を簡単に行える選択肢は多くはありません。わかりやすく言うと、iTunesにブルーレイのリッピング機能が加わることは当分ないでしょう。

お金を払う以上、購入した映画に「永久に」アクセスできるようにしたい(この点についてはあとでもう1度取り上げます)という人にとって、オンライン・ライブラリから購入する以上に便利な方法は、事実上ありません。この方法で唯一厄介なのは、自分の持っている機器との互換性の問題だけです。「Amazonインスタント・ビデオ」から映画を購入した場合、「Chromecast」へのストリーミングはできません。iTunesから購入した映画は、Amazonの「Fire TV Stick」には対応していません。そして、Google Playストアで購入した映画はApple TVで再生できるようになりましたが、その裏で行われている操作はやや不透明です。けれども、デバイスを選ぶ際にだいたい同じ系統のものを揃えておけば、それほど多くの問題は生じないはずです。


デジタル・ライブラリは、ブルーレイよりもはるかに優れている


ブルーレイ・ディスクを集めている人は、棚の大部分がコレクションで占領されてしまっているに違いありません。あるいは、箱に詰めて保管しているかもしれません。映画をリッピングすると、ハードディスクも一杯になってしまいます。ブルーレイのコレクションを棚に飾ると、ほとんどの場合は背の部分しか見えなくなるため、来客が「この家にはどんな映画が揃っているのか」と興味を持った場合、欧文のタイトルを読むためには首を90度傾けなくてはなりません。

端的に言うと、デジタル・ライブラリのほうが外観ははるかにクールです。好きなスマートフォンやタブレット端末で、カバーアートを一望できるし、解説文を読み漁ったり、自分の選んだ作品をブラウジングしたりできます。また、予告映像を見たり、映画を見ながら出演俳優やサウンドトラックについての情報を得たりすることさえ可能です。ブルーレイ・プレイヤーにもそれらの機能の一部が搭載されていますが、ソフトには無駄なコンテンツも多いです。大半のブルーレイ版の映画には、大量の予告映像とスキップできないコンテンツが冒頭部分に詰め込まれているため、読み込み時間はとんでもなく長くなります。

これは米Lifehackerの読者の皆さんにとってはビッグニュースではないはずですが、米国で映像ストリーミング配信事業を展開しているNetflix社が、多大な人気を獲得し、今日の米国の娯楽文化のアイコン的存在にまでなった理由のひとつは、スキップできない予告映像などのような無駄なコンテンツを一切省き、優れた外観を備えたデジタル・ライブラリを提供しているからです。Google Playなどのデジタル・ライブラリの使用感も、棚のブルーレイのコレクションよりはNetflixにはるかに近く、優れています。


映画を「所有する」という発想は、迷信の一種


大抵の人はこの点についてあまり考えたがりませんが、どこで映画を購入したとしても、私たちがそれを本当に「所有」できるケースはほとんどありません。お店で映画のディスクを購入した場合、法的にはその映画を自宅で見るためのライセンスを購入したことになります。これはデジタル著作権管理(DRM)ツールによって制御されるライセンスです。特にブルーレイ・ディスクには、現在普及しているあらゆる記憶メディアの中でもっとも複雑かつ過剰なDRM機能が搭載されています。

大抵の場合、ライセンス条件を満たしているブルーレイ・プレイヤーであれば、このことは問題になりません。けれども、ブルーレイの場合、DRM機能が正常に動作するように、頻繁にプレイヤーのアップデートが必要になります。新しいブルーレイ・ディスクは、特定のモデルのプレイヤーではディスクを再生できなくする機能を備えた「ライセンス失効リスト」に加えて、DRM機能もアップデートされた状態で出荷されます。つまり、新しいブルーレイ・ディスクを購入し、古いプレイヤーにセットしても、ディスクに入っている映画にアクセスできない可能性があるのです。また、購入済みの映画のディスクすら再生できなくなる可能性もあります(これは、新しいディスクがどの権利を失効させているかにもよります)。

この現象は2010年にかなりの規模で起こり、有名になりました。映画『アバター』を正規の方法で購入した人たちの一部が、再生を拒否されてしまったのです。すべての人が影響を受けたわけではありませんが、一部のユーザーは、システムの重大なバグによってひどい目に遭いました。また、プレイヤーとディスクに搭載されているソフトの相性が悪く、アップデートが必要になる人は常にいます。

けれどもこの問題は、ある重要な論点を提起しています。「ブルーレイ・プレイヤーにソフトウェア・アップデートを要求する方法は、リモート・サーバに映画を保存する方法と比較して、必ずしも優れていない」ということにならないでしょうか? どちらの方法でも、いつかは映画にアクセスできなくなる可能性があるわけです。最新のブルーレイ・プレイヤーを使用している限り、何も心配する必要はないはずですが、意図していてもいなくても、映画にアクセスするための権利を将来的に失う可能性のあるエコシステムを受け入れるというリスクを冒していることになります。

もちろんこれは「ブルーレイなんて信用できない」という意味ではありません。私たちが映画などの「所有」をテーマに議論すると、「将来的には購入した映画にアクセスできなくなるというリスクがつきまとうのだから、そもそも購入する価値はない」という結論に至ってしまう場合がしばしばあります。けれどもこの考え方は、事実とまるで懸け離れています。過去にVHSテープを購入したことがある人は多いでしょうが、たとえ正常に動作するビデオデッキを今もまだ持っているとしても、テープは年月とともに劣化するため、画質はひどくなっているはずです。

「新しいメディアでコンテンツを購入する」ことには、映画を見るためのライセンスだけでなく、技術的なアップグレードに対して料金を支払うという意味も含まれていると言えるのです。これは、映画制作会社の皮肉な資金稼ぎの手法かもしれないし、テクノロジーの進歩の自然な形なのかもしれませんが、いずれにせよ、「一度料金を支払ったら映画を永久に見られるようになる」のを期待するのは非現実的です。私たちは皆、そうだったら良いと望んでいるわけですが。


デジタル・ライブラリは完璧ではないが、ほかのどの方法にも劣らない


原文筆者は決して、映画のデジタル版ストリーミング配信サービスが完璧だと言うつもりはありません。デジタル版映画は1本20ドルかかることに変わりありません。その金額は新作映画を見るのに標準的な額ではありますが、それよりも安い料金で映画を見る新しい方法が毎年次々に登場しています。なるべく安い料金で済ませたいという人を責めることは難しいでしょう。

けれども、映画をディスクで購入することを好む人は現在でもいます。原文筆者自身、昔からよくディスク版の映画を買っていますが、その理由としては、ディスクを棚に並べた時の外観が好きだからです。これはちょうど、本の愛好家が自宅に革装本を大量に集めているようなものです。けれども、時が経つにつれ、原文筆者は自分の映画コレクションの鑑賞を面倒に感じるようになっていることに気づきました。原文筆者がこれまでに所有したブルーレイ・プレイヤーの半数は、動作が遅かったり、あるいは信頼性が低かったり、映画を見ようとする度にアップデートを要求してきたりします。そして2015年になった現在も、いまだにブルーレイの映画をPCで見るための無料ソフトはありません。

一方、オンラインストアが提供している映画のデジタル配信サービスは、魅力的な選択肢といえます。オンラインストアが配信する映画は、ほとんどすべてのデバイスで再生できます。ライブラリ・アプリの使い心地はブルーレイよりも優れています。でも、一番のメリットは、「再生ソフトをアップデートしていなくても、購入済みの映画にアクセスできなくなるという事態には陥らない」点です。「将来的にライブラリが消滅してしまうのではないか」と心配している人もいるでしょうが、悩む必要はありません。なぜなら、いつかAppleやGoogleが事業から撤退し、デジタル配信サーバの運用を停止してしまうよりもずっと前に、私たちはきっと16KHD画質のホログラム版『スター・ウォーズ』を購入しているに違いないからです。


Eric Ravenscraft(原文/訳:丸山佳伸/ガリレオ)

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