外国人観光客の高い経済効果が裏付けられた。さらなる誘客と消費額増を図りたい。沖縄の魅力発信と多様な観光ニーズに応えるための環境整備に取り組もう。
県が発表した2014年度の外国人観光客実態調査によると、外国人客の1人当たり消費額(速報値)は前年度比9・8%増の10万6051円だった。中国人客が15万5191円で全体を押し上げている。
著しい増加傾向にある外国人客の受け入れ態勢の強化は急務となっている。外国人客のニーズに応えているかチェックが必要だ。
県調査によると、沖縄旅行の満足度は93・9%だった。観光庁統計によると、訪日旅行の満足度は97・5%で大差はない。しかし、「大変満足」と答えた外国客は、訪日旅行では49・5%であるのに対し沖縄旅行は21・9%にとどまった。
この差が何に起因するのかを解明すべきだ。沖縄観光の質に直結する問題である。リピーター客を確保し、新たな観光客を掘り起こすためにも、高い満足度を維持しなければならない。
県調査によると、外国客の沖縄での活動(複数回答)は「都市観光・街歩き」(85・6%)、「自然・景勝地観光」(84・6%)、「ショッピング」(82%)、「歴史的・伝統的な景観、旧跡観光」(79・8%)、「沖縄料理を楽しむ」(79・7%)が上位を占めている。
外国人客の満足度を満たすサービスを提供しているか、各分野で検証を進めたい。街中や景勝地の案内表示の多言語化、アジア客の味覚に合う沖縄料理の充実など、確認すべき点は無数にある。魅力ある土産品の開発も不可欠だ。
沖縄観光の魅力の一つであるマリンレジャーや伝統行事を楽しむ外国客は少なかった。日本人観光客との嗜好(しこう)の違いがあるかもしれないが、広報活動に力を入れたい。
外国客の安全確保の努力も怠ってはならない。ことし2月、飲食店で倒れた香港観光客と意思疎通が図れず、医療措置が遅れる不幸な出来事があった。外国人客に対応する医療スタッフなど人材育成が必要だ。
県は与那原、西原両町にMICE(マイス)施設を建設する。「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」沖縄進出の構想もある。いずれも国際観光都市を実現するための核施設となろう。大切なのは中身である。観光の質を高めるための検証作業と人材育成に努めたい。
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