Yahoo!ニュースにて、度重なる年金受給額の減額に対して東京都内の老年世代526人が国を相手取って憲法訴訟を始めたとのニュースがありました。以下、Yahoo!ニュースからの転載。
「年寄りは死ねというのか」年金減額は憲法違反ーー全国の「年金受給者」が提訴
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150529-00003176-bengocom-soci
老齢年金・厚生年金を受給している東京都内の526人が5月29日、国を相手取って「年金支給を減らした決定を取り消せ」と求める訴訟を、東京地裁に起こした。原告たちと弁護団は、東京・霞が関の司法記者クラブで会見を開き、「年金削減は憲法違反だ」と訴えた。裁判の原告は全日本年金者組合のメンバーが中心で、この日は全国13都府県の年金受給者約1500人が、同様の訴えを各地で一斉に起こしたという。
まぁ、裁判を受ける権利というのは万人に認められる基本的人権ですから、何をテーマに訴訟を起こそうとも構わないわけですが、訴訟に際して行われた記者会見における原告たちの主張がどうも解せません。原告団のひとりとなった小林静子さん(73)は、年金受給世代の現状に対して以下のようにまくしたてます。
年金は下がる一方、物価は上がる一方。消費税が8%になったときも、これまで余っていた2万円が食費で消えていっちゃった。高齢者は、食費の他に切り詰めるところはありませんよね? お付き合いも、大事な方とのお付き合いは、切り詰めるわけにはいきません。年金制度は不安だらけです。若い人たちに『年寄りは年金で食べていけるからいい』なんて、安直なことを言われたとき、すっごく腹がたちましたね。
3%の消費増税で2万円の食費が消えてゆく、これがどの程度の期間の話なのかは言及されていませんが、昨年の消費増税から現時点で約1年の経過ですから、最大に期間をとって逆算したとして年間66.7万円の食費支出ですか。また、これが小林静子さん(73)お一人分の消失分かどうかは判りませんので、この点も百歩譲って配偶者との2人分として計算すると、小林静子さん(73)の世帯では最低推計されるシナリオでも一人あたり33.3万円の年間食費支出となります。
では、ここで我が国における勤労者世帯(二人以上の世帯人員)における平均的な一人あたり年間食費支出を見てみましょう。
2014年 二人以上の世帯人員を持つ勤労者世帯の食費支出(含む外食)
出所:「家計調査」総務省
以上は総務省の発表する家計調査に基づく、2014年の「二人以上の世帯人員を持つ勤労者世帯」、すなわちその多くの場合は配偶者および子供を抱える現役世代の平均的な食費支出となるわけですが、家計全体で年間85.4万円、一人あたり25.1万円の食費支出となります。対して、小林静子さん(73)は少なくとも一人あたり33.3万円の年間食費支出を行っていますから、全くもって貧困者でには見えませんね。寧ろ、家庭をもつ多くの平均的な現役世代よりも豊かな食生活を送っていらっしゃるとお見受けします。
…で、これをもって「年寄りは死ねというのか」というご主張でしたっけ?本気でその様なことをご主張されているのならば、我々現役世代としてはこうお答えするしかありません、「よろしい、ならば世代間闘争だ」と。
FOLLOW US