NHKは2月27日のニュースで、「東京世田谷区 246号線 自転車通行レーン 試験運用開始」と見出しをつけて、警視庁と国土交通省が、国道246号線の上馬交差点から駒沢交差点のおよそ1キロの区間で、バスの専用レーンの左端に自転車の通行レーンを試験的に設置し、運用を始めたと報じた。しかし、試験的に設置されたのは、自転車専用通行帯(いわゆる「自転車レーン」)ではなく、「自転車ナビライン」と呼ばれる路面表示。両者は法的な位置づけや自転車専用かどうかといった違いがあるが、NHKは両者の違いを説明せず、単に「自転車通行レーン」と報じていることから、自転車専用レーンと混同されるおそれがある。
いわゆる「自転車レーン」(正式には、普通自転車専用通行帯)は、「道路標識等により、普通自転車が通行しなければならない車両通行帯を指定したもの」を指し、法律上、自転車などの軽車両以外が通行してはならない通行帯をいう。他方、今回、試験運用が始まった「自転車ナビライン」とは、「自転車の利用者に自転車の通行動線を知らせる法定外の路面表示」を指す。自転車が安全に走行できるよう促す路面表示であって、自転車だけが通行できる「レーン」とは異なる。今回設置された自転車ナビラインも、バス専用レーン内に設置されており、バスもその上を走行できる。
国土交通省と警視庁の発表資料には「自転車ナビライン」と明記されており、NHKニュースの映像にも「自転車ナビライン」と書かれたパンフレットが数秒、映っているシーンがあった。他方、TBSやテレビ朝日もこのニュースを取り上げたが、「自転車ナビライン」と正しく呼んでいた。
記者発表資料「国道246号上馬~駒沢において、2月27日(金)、自転車通行空間が完成します」〔PDF〕(国土交通省・警視庁 2015/2/24)より一部抜粋
NHK NEWS WEB 2015年2月27日掲載の映像より一部抜粋
- 自転車施策(国土交通省 東京国道事務所) ※自転車が通行できる4種類の空間について説明されている。
- 安心で快適な自転車利用環境創出ガイドライン(国土交通省)
- (初稿:2015年3月2日 18:00)